1/30/2014

レプチンについて

レプチンは、身体のエネルギーレベル(脂肪貯蔵とエネルギー摂取)を脳に伝える役割を持つホルモン。代謝率や食欲を変動させて、一定水準のエネルギーレベルに保とうとする。ただし、人間は太りやすさと痩せやすさは非対称。人間にとって飢餓回避が最も重要だったから。

主に脂肪細胞から分泌される。骨格筋や内臓からも少量分泌される。

脂肪細胞は、単なるエネルギーの貯蔵場所ではなくて、内分泌器官であるというのが現在の考え方。レプチン以外にもホルモンを分泌している。

男性は体脂肪率15%くらいからレプチンレベルの問題が大きくなってくる。体脂肪率が10%以下になると、血中のレプチンレベルが検知できないレベルまで低下する。

レプチンレベルは食事内容によっても変化する。特に炭水化物の摂取が重要。

レプチンレベルの変化は速い。減量を始めると、一週間以内にレプチンレベルが30-50%低下する。それ以降は体脂肪率の変化とともに変化していく。

短期間の過食でも、レプチンレベルは回復する。体脂肪が増加するよりも早く。短期間では炭水化物の摂取がレプチンレベルの回復に有効。脂質摂取はおそらく関係ない。脂肪細胞内でのグルコースの代謝がレプチンの合成と分泌に影響。

レプチンの働きは、骨格筋での脂質燃焼促進、脂肪細胞の代謝、肝臓の代謝、免疫機構、脳機能、思春期の始まり、生殖機能、etc。

レプチン抵抗性。太っている人はレプチンレベルが高いけど、レプチン抵抗性の獲得によりレプチンによるシグナルが身体に伝わりにくくなっている。だから肥満の人にレプチン投与しても痩せない。

ダイエットによりレプチンレベル低下した人のレプチンレベルを引き上げるのは効果がある。ただ、注射で注入しないといけないし、現状では手に入るとしても非常に高額。市販もされない。

インスリンレベルの上昇は主に皮下脂肪の増大によってもたらされる。
レプチンレベルの上昇は主に内臓脂肪の増大によってもたらされる。

食事制限でカロリー不足を作っても、運動でもカロリー不足を作っても、レプチンレベルの低下は変わらない。

レプチンレベルが低下すると、他の様々なホルモンに影響が出て代謝低下が起き、食欲が増し、NEAT的な活動量が低下する。

レプチンレベルの低下にどう対応するか。ターゲットとなる場所は、脂肪細胞での生産、脳へのシグナル、脳への輸送。
- 現状ではリフィードが最善手。5時間~3日の期間、高炭水化物・高カロリーの食事を摂る。体脂肪率が低下するほど頻繁にリフィードを行う必要。一回の食事ではレプチンは反応しない。
- 一定期間ごとに10-14日の維持期を入れる。頻度は体脂肪率によって異なる。
- 亜鉛とビタミンEが助けになるかも。
- 定期的な運動がレプチン感受性を高めるかも。
- インスリンとアドレナリンは、レプチンの脳への輸送を増やす。炭水化物中心のリフィードが効くもう一つの理由かも。運動でアドレナリンも有効なのかも。


Bodyweight Regulation: Leptin Part 1-6
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-1.html
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-2.html
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-3.html
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-4.html
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-6.html
http://www.bodyrecomposition.com/fat-loss/the-hormones-of-bodyweight-regulation-leptin-part-the-last.html

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