6/28/2019

プロバイオティクスのスポーツへの利用

★背景
最近はプロバイオティクスのスポーツへの利用可能性を調べる研究が増えてきている。(1) またエルゴジェニック効果を謳ったプロバイオティクスのサプリメントも出てきている。スポーツ関連では、プロバイオティクスは何に効果があって何に効果がないのか調べてみた。


★プロバイオティクスとは
人体に有益な健康効果をもたらす生きた微生物。用いられるのはビフィズス菌や乳酸菌が多い。


★プロバイオティクスの腸における効果
微生物叢の調整、病原菌からの防御、免疫システムの調節、腸内粘膜による防御壁の維持など。腸内は体外であり、腸壁は臓器などがある体内を病原菌の侵入から守る機能がある。プロバイオティクスはこの防御機能を維持・強化することで、有益な健康効果をもたらすことが期待されている。

プロバイオティクスが腸内で作用する推定メカニズム((14)の研究から引用)



★プロバイオティクスのスポーツへの利用(要約)
プロバイオティクスには上気道感染症(風邪など)と胃腸の不調(ストレス性の下痢など)にかかるリスクの低減、また症状を軽くする効果があることが期待できる。継続的なトレーニングや試合でのパフォーマンス発揮を妨げるこれらの症状のリスクを下げ程度を緩和することで、プロバイオティクスは間接的にスポーツのパフォーマンス向上に貢献すると考えられる。

直接的なパフォーマンス向上であるエルゴジェニック方面では、パワー、ストレングス、持久力の向上に効果がないとする研究がいくつかある。効果があったとするものでは、35℃という高温の条件下で長距離走の疲労を遅らせるという研究が一つある。またハードな筋トレ後の疲労回復を早めるという研究もある。ポジティブなものはいずれも企業出資の研究が少数あるのみで、プロバイオティクスのエルゴジェニック効果については現時点でわかっている限りでははほとんど期待できないと考えられる。

以下、詳しく見ていく。


★プロバイオティクスと上気道感染症
ハードなトレーニングをすると、免疫力が低下して上気道感染症(風邪、喉や鼻の充血や痛み、咳など)にかかりやすくなる。プロバイオティクスの摂取は、上気道感染症にかかるリスクを低下させ、またかかった場合の症状の重さや期間を軽減する可能性が高い。(1)

アスリートの上気道感染症のかかりやすさは、トレーニング量の増加、長距離の移動、睡眠不足、不十分な栄養摂取などが影響する。長距離走、水泳、トライアスロン、自転車など持久系アスリートが上気道感染症のリスクが高い。毎日何時間も持久トレーニングをするアスリートは身体にかかるストレスがかなり強いので、それだけ免疫力が低下しやすい。また長時間に渡る過度の呼吸により喉や鼻の粘膜に刺激が入りやすい。水泳やシンクロナイズドスイミングなどプールで長時間トレーニングする競技だと、塩素による刺激も粘膜に入りやすい。このようなアスリートの場合、上気道感染症は細菌・ウィルス感染以外にも、空気中のアレルゲンや呼吸のし過ぎによる炎症が原因になるケースも多くある。

腸内環境は、身体全体の粘膜の免疫システムの調整に重要な役割を果たしている。腸の粘膜のコンディションはリンパや血液を通じて、喉や鼻の粘膜のコンディションにも影響を与える。プロバイオティクスの摂取は、腸の粘膜の防御機能を維持・強化することで、喉や鼻の粘膜の防御機能にも良い影響を与え、上気道感染症のリスクを低下させると考えられている。

どのくらい上気道感染症のリスクを低下させるか定量的なデータを探してみると、12の研究をメタアナリシス(対象はアスリートに限らず老若男女)したものではプロバイオティクス摂取により上気道感染症にかかる人の数が約半分になり、症状の出る期間が約2日短くなったという研究がある。(2) ただ対象とした多くの研究が研究デザインの質が低く、またプロバイオティクス関連企業に出資を受けてその会社の製品に含まれるプロバイオティクスを使った研究もいくつかあるので、このような大きな効果は期待しない方が良いのではないか思う。個別の研究ではプロバイオティクスを摂取しても何も効果がなかったという研究はいくつもある。


★胃腸の不調
持久系アスリートは、長時間のハードなトレーニングや競技により心身ともに強いストレスに晒される。これによりストレス性の下痢、また腸壁のバリア機能低下による細菌転位や内毒素血症が引き起こされる。

胃腸の不調に効果が出ることを示す多くの研究がある。内毒素血症については現時点では少数の研究が行われているのみだが、有望な結果が出ている。ただ胃腸の状態が悪化したという研究もあり個人差が大きいと考えられる。


★プロバイオティクスがハードな筋トレ後の回復を早めるという研究
プロバイオティクス摂取によりハードな筋トレ後の回復が早まったとする研究がある。(3)  プロバイオティクスの抗炎症作用とタンパク質消化吸収促進作用が、筋肉のダメージの回復を早めるのではないかというロジックに基づいてこの実験を行っている。タンパク質消化吸収促進作用の論拠となる研究は生体外での実験でプロバイオティクスの同時投与によりミルクタンパク質の消化吸収がわずかによくなるといったもの(こちらの研究の主目的は乳糖不耐症対策としてプロバイオティクスを使う)。(4) 筋合成においてタンパク質の消化吸収は通常はボトルネックにならないので、このロジックは無理があると思うが・・・以下に実験内容を見ていく。

実験プロトコルは、片脚をかなりハードにトレーニングし、その後の筋肉痛の程度や筋肉のダメージ指標や運動能力の回復度を測定。トレーニング内容は片脚レッグプレス10セット×10レップ、片脚レッグエクステンション5セット×10レップ、片脚スクワット5セット×10レップ。

1回目のトレーニング時はプロテインのみ摂取。2回目はプロテインとプロバイオティクスを摂取しながら、もう一方の脚に切り替えてハードトレーニング。プロバイオティクス摂取時のほうが体感での筋肉痛、ダメージ指標であるクレアチンキナーゼの上昇レベル、トレーニング後の運動能力テストの一部において優れた回復を見せた。ハードなトレーニングへの慣れ(repeated bout effect)を避けるため片脚ずつトレーニング、腸内に残ったプロバイオティクスの影響を避けるためプロテインのみ摂取の実験を先に実施という研究デザインになっている。

結果が綺麗に出ていてこれを真に受けると、プロバイオティクスに筋肉のダメージ回復効果があると言えることになる。ただ、これも当然のようにプロバイオティクス関連企業出資の研究で、論文の書き方もかなり企業寄りな感じ。ニュートラルな立場の研究者により同様の結果が繰り返し再現されないと何ともいえない。あとこの研究デザインだとcross educationの影響があるだろう。cross education は片腕や片脚のみトレーニングすると、トレーニングしなかったほうの腕・脚のストレングスも向上する現象(5)のことなのだけど、repeated bout effectにもcross education効果があることが報告されている(6)ので、プロバイオティクス摂取の2回目のトレーニング後に回復が早まったのは、 1回目の片脚のハードトレーニングがcross educationにより2回目でトレーニングされるもう一方の脚にrepeated bout effectをもたらしたためと考えられる。

ちなみにcross educationは、使ってない腕・脚の筋肉の衰えを防ぐ効果もあるので、片腕や片脚が怪我で動かせない時は、もう片方の元気な腕・脚をトレーニングしておくと動かせない方の衰えを緩和することが出来る。

ハードトレーニング後の回復への効果を調べた研究はもう一つある。(7) ハードトレーニング後の運動パフォーマンス(ピークトルク)の落ち込み幅が、プロバイオティクス摂取した場合のほうが小さかったというもの。被験者15名を2グループに分けてクロスオーバーしているけど、分け方の内訳が書いてない。2回目の人数が多い方がrepeated bout effectで有利になる。トレーニング内容は10レップの最大エキセントリック収縮を5セット。留意点は、被験者が少なく、確実に筋肉痛を起こすためとはいえ、実際のトレーニングとはかけ離れた内容の実験方法となっていること。またデータを見るとトレーニング前の運動パフォーマンスの水準はプラシーボグループの方が高いため落ち込み幅が大きくなるが、落ち込んだあとの運動パフォーマンスの水準自体はほぼ同じなので、この結果は単なる偶然で、差が出るデータを無理に見つけている感じがする。むしろこの結果を真に受けるなら「プロバイオティクスを摂取すると元気な時の運動パフォーマンスが低下するが、ハードなトレーニング後の落ち込み幅は小さくなる」と言えることになる。(15名を2つにわけ各人がプラシーボとプロバイオティクスを一回ずつ行うクロスオーバーなので両群の元々の運動能力は同じ)


★プロバイオティクスのエルゴジェニック効果を調べた研究
良い結果が出た研究のみ表に出てくるバイアス(パブリケーションバイアス)があるなかで、大半の研究がプロバイオティクスのエルゴジェニック効果には否定的な結果を示している。エルゴジェニック方面でのプロバイオティクスの利用については、ニュートラルな立場の他の研究室で繰り返し再現されるまで眉唾扱いで良いと思う。以下、個別の研究について、ざっと概要を書いていく。

・プロバイオティクス摂取により35℃という高温下での長距離走で疲労を遅らせる効果があったという研究。(8) サプリメント会社出資の研究。エルゴジェニック効果を示した研究はこれしか見つからなかった。

・前述のダメージ回復の論文(3)と同じ研究室のものと思われる研究。(9) プロバイオティクス摂取グループのみ垂直跳びのパワーに改善傾向があった(有意差なし)という結果。この人たちの論文の書き方は企業寄りの書き方なので信頼性が低い。逆に言えば精一杯企業に忖度して、ほぼ意味ないという結果しか出てないとも言える。これらの研究は、この製品の販売促進目的でしょうね。

・プロバイオティクスorプラシーボを摂取してストレングス・パワー系のトレーニング。体組成や運動パフォーマンスに有意差なし。(10)

・プロバイオティクスorプラシーボを摂取してサーキットトレーニング。ストレングスに有意差なし。(11)

・プロバイオティクスorプラシーボを摂取して長距離走のトレーニング。パフォーマンスに有意差なし。(12)

・プロバイオティクスorプラシーボを摂取して自転車のトレーニング。VO2 maxに有意差なし。(13)


★身体全体の免疫システムやストレス関連
身体全体の免疫システムやストレスに関連する各指標には研究によって効果があったりなかったりする。メカニズム的には良い効果がありそうだが、これらの指標が示す変化が実際の運動パフォーマンスに影響を与えるとしても、トレーニングや休息の質をわずかに高めるといった間接的なものだろう。効果は数ヶ月から数年のスパンで見ないとわからないかもしれない。長くても数ヶ月の実験では、運動パフォーマンスへの影響を調べるのは難しいだろうう。


★プロバイオティクスの副作用
胃腸の調子がおかしくなるケースがある。身体に合わない場合は、止めたほうが良いだろう。基本的には健康で運動できる人なら問題ない。免疫力が極端に低下した人や新生児は、ネガティブな影響が出るケースが報告されているので医師に相談する。


★プロバイオティクスの摂取がおすすめの人
・トレーニング量が多く、長時間に渡る過度の呼吸により喉や鼻の粘膜に刺激が入りやすい持久系アスリート。
・心身ともに強いストレスがかかるボディビルやボディメイクや階級制競技での減量期。この時期はタンパク質摂取量が多く、食物繊維摂取量が少なくなり、腸内環境が悪化しやすいのでそれの予防にもなる。
・アスリートではない人も上気道感染症のリスクを下げることが期待されるので、金銭的コストを受容でき、副作用が出ない人は摂取するのも良いだろう。(特に風邪を引きやすい冬場)

個人的には、金銭面での負担や副作用リスクを考えると、プロバイオティクスはコストが低くベネフィットはそれなりに期待できると思われるので、生活の質を高めたい人は摂取を続ける価値があると思う。また普段の食事で、ヨーグルトや納豆やキムチなど発酵食品を積極的に摂取するのも良いと思う。


★摂取期間
最低でも2週間、できれば1ヶ月くらいは摂取を続けたい。摂取開始してすぐに効果が出るわけではない。


★どのプロバイオティクスを摂取すべきか
どの種類のプロバイオティクスがどの人にどれだけの効果があるのかわからない。研究によって使われている微生物はばらつきがあるし、複数の微生物を組み合わせて摂取している研究も多くある。コスパを気にするなら、売上が大きくてコストダウンされていると考えられるプロバイオティクスのカプセルを飲めば良いと思う。iHerbなどで「プロバイオティクス カプセル」で検索すると出てくる。

死んだ菌でも同等の効果があるのかは不明(効果が低いかもしれないし高いかもしれない)。死んだ菌でも免疫アップに効果があるとする記述もあるが、メーカーのポジショントークかもしれない。逆に「生きて腸に届く」ことをアピールするのも、メーカーのポジショントークかもしれない。現状では人間を対象にしたRCTでなんらかの微生物を摂取した際の健康への影響を調べた研究は、生きた菌を用いたものが多い。



★死菌はどうか
死菌(熱処理した乳酸菌など)は、現時点ではプロバイオティクスの定義に当てはまらないのでプロバイオティクスと呼ばれないが、プロバイオティクスと同じような健康効果をもたらすとする研究もある。(14) 微生物の細胞壁や細胞質など死んだ後に残る物質にも有用な効果があると考えられている。

なぜ熱処理して殺菌するのかというと、生きた菌を医療目的で投与する場合、免疫機能が低下した重い病気の人や新生児にはリスクがあるから。具体的には、腸内細菌が腸管外組織(他の臓器や血液)に移行する細菌転移が起きるケースなどがある。それと殺菌しておくと保管や輸送の面でメリットがある。

Amazonで「乳酸菌 タブレット」で検索して出てくるような商品は死菌のものが多いようだ。新ビオフェルミンSは乾燥した錠剤だけど、メーカーの説明だと「乳酸菌の活動を止めた状態で製剤化しています。腸内に届くと水分や栄養分を吸収して再び活性状態に戻り、増殖を開始します」とのこと。

粘膜のコンディション維持や炎症抑制には死菌でも効果があるようなので、メカニズム的には上気道感染症にも効果がありそうな感じがする。粘膜は生きた菌の侵入を防ぐので、粘膜の奥深くに入って免疫システムを刺激するような働きは、死んだ菌がバラバラにならないとできないだろう。一方で、腸内でのリソースの競合により病原菌の増殖を抑えるといった経路での健康効果は、死菌では期待できないかもしれない。

あと調べていて「たしかに・・・」と思ったのは、生きた菌を摂取するプロバイオティクスの研究でも腸に届く頃には部分的に死んでいるだろうし、腸内でしばらくしてから死ぬ菌もあるだろうしで、生きた菌と死んだ菌の寄与を切り分けるのは非常に困難だなと。実験によって生きて届く割合が異なるだろうから、これもプロバイオティクスの研究結果がばらつく一因にもなっていそうだと思った。

死菌でプロバイオティクスと同じような効果を示している研究は動物実験が多い。現状で推定されるメカニズム的には、死菌でもプロバイオティクスと似たような効果がありそうだが、このメカニズムはあくまで現時点での推定であって、最終的な判断はしにくい。

プロバイオティクスは、人間を対象とした数ヶ月間のRCTを多く繰り返している。人間を対象とした死菌摂取の研究はまだ少ない。推定メカニズムが正しかろうが間違っていようが、プロバイオティクスを摂取した人間の身体をブラックボックスとして扱っても、

プロバイオティクス摂取→「ブラックボックス」→上気道感染症や胃腸の不調のリスク低下

という結果が出ているので、効果の蓋然性を考えると現時点ではプロバイオティクスの利用が望ましいと考えられる。

ざっと調べた感じでは、プロバイオティクスと死菌(乳酸菌タブレットなど)の価格はあまり変わらない。1日あたり30-50円程度。


★プロバイオティクス研究の注意点
プロバイオティクスと一括りにされることが多いが、研究ではそれぞれ違った種類の微生物を使っていて、投与量や投与期間も様々。一種類のみ投与のケースもあれば、複数を組み合わせて投与のケースもある。風邪リスクだと季節も影響するだろう。また腸内環境は個人差が大きいことから、特定の種類の微生物がその人に効果があるかはやってみないとわからないと考えられる。

あと菌と身体の関わり合いは非常に複雑なので現状ではわかっていないことがとても多い。○○に効果があります!と簡単に断言するような宣伝文句には騙されないようにしたい。この分野は企業が出資し、その企業の製品で使用されている種類の微生物を使って良い結果が出たとする研究が非常に多い。上気道感染症や胃腸の不調にしても、一部の研究では効果がマイナスだった(感染リスクが上がったり症状が悪化したり)というケースもある。




参考文献:

(1)Probiotics and sports: is it a new magic bullet?
https://www.researchgate.net/publication/328441621_Probiotics_and_sports_is_it_a_new_magic_bullet

(2)Probiotics for preventing acute upper respiratory tract infections
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD006895.pub3/full

(3)Probiotic Bacillus coagulans GBI-30, 6086 reduces exercise-induced muscle damage and increases recovery.
https://www.researchgate.net/publication/305636591_Probiotic_Bacillus_coagulans_GBI-30_6086_Reduces_Exercise-Induced_Muscle_Damage_and_Increases_Recovery

(4)Survival and metabolic activity of the GanedenBC30 strain of Bacillus coagulans in a dynamic in vitro model of the stomach and small intestine
https://www.wageningenacademic.com/doi/pdf/10.3920/BM2009.0009

(5)The Cross-Education Phenomenon: Brain and Beyond
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5423908/

(6)Repeated Bout Effect and Cross-Transfer: Evidence of Dominance Influence
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3763328/

(7)Probiotic Streptococcus thermophilus FP4 and Bifidobacterium breve BR03 Supplementation Attenuates Performance and Range-of-Motion Decrements Following Muscle Damaging Exercise
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5084029/

(8)Effects of probiotics supplementation on gastrointestinal permeability, inflammation and exercise performance in the heat
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00421-013-2748-y

(9)The effects of probiotic supplementation on lean body mass, strength, and power, and health indicators in resistance trained males: a pilot study
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/1550-2783-11-S1-P38

(10)Effects of Probiotic (Bacillus subtilis DE111) Supplementation on Immune Function, Hormonal Status, and Physical Performance in Division I Baseball Players
https://www.mdpi.com/2075-4663/6/3/70/htm

(11)The effects of combined probiotic ingestion and circuit training on muscular strength and power and cytokine responses in young males
https://tspace.library.utoronto.ca/bitstream/1807/80593/1/apnm-2017-0464.pdf

(12)Oral administration of the probioticLactobacillusfermentumVRI-003 and mucosal immunity inendurance athletes
https://pdfs.semanticscholar.org/9b35/772ca9d46551d33324c30f1cd34e31362a6c.pdf

(13)Lactobacillus fermentum (PCC®) supplementation and gastrointestinal and respiratory-tract illness symptoms: a randomised control trial in athletes
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3083335/

(14)Health Benefits of Heat-Killed (Tyndallized) Probiotics: An Overview
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6566317/

(15)The probiotic paradox: live and dead cells are biologicalresponse modifiers
https://pdfs.semanticscholar.org/fece/ddd141363ce5903309ee9f2a6f6b9fb35a86.pdf

(16)Probiotic supplements might not be universally-effective and safe: A review
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0753332218345657

(17)Supplementation of Probiotics and Its Effects on Physically Active Individuals and Athletes: Systematic Review.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30676130

(18)Upper Respiratory Symptoms, Gut Health and Mucosal Immunity in Athletes
https://link.springer.com/article/10.1007/s40279-017-0846-4

(19)Probiotic supplementation in sports and physical exercise: Does it present any ergogenic effect?
https://www.researchgate.net/publication/321652372_Probiotic_supplementation_in_sports_and_physical_exercise_Does_it_present_any_ergogenic_effect