デッドリフトの頻度とボリュームをどのくらいにすれば良いのかは、意見が分かれます。スクワット(+脚トレ)だと、トータルボリュームを多く、頻度は1回あたりのボリュームと回復次第というのがおそらく主流の考えで、ベンチプレスは高頻度、重い日や軽い日を織り交ぜていくけどトータルではボリュームは多くなるというのが主流だと思います。デッドリフトについては高頻度派も低頻度派もいて、トータルボリュームについての意見もバラバラの印象です。
色々と書いていたら長くなってしまったので、この記事の簡単なまとめを書きますと、デッドリフトのトレーニングのボリュームと頻度は、以下に挙げる個人差を考慮して決めていくのが良いかなと思います。
・スクワットとの被り度合いスクワットとデッドリフトのフォームが近い人は、デッドリフトのためのトレーニングをあまりやらなくてOK。スクワットで下半身を鍛えつつ、週1回くらい80-90%1RMくらいの重量で床引きデッドリフトを行っていくのが目安になります。
スクワットとデッドリフトのフォームの差が大きい人は、デッドリフトのためのトレーニングを多めにやったほうが良いと思います。床引きしたり、背中やハムストリングスを補助種目で鍛えたり。補助種目で背中やハムストリングスの筋肥大トレーニングをする場合は、普通の筋肥大トレーニングと同じで週2回程度でOKです。
・ボリュームへの反応度合い反応が良い人は低ボリューム、反応が悪い人は床引きと補助種目をトータルで考えて高ボリューム。まずは低ボリュームで始めて、伸びないようならボリュームを増やしていく。
・レップレンジへの反応度合い低レップ(5レップ以下)の反応が良い人は低レップで床引き。
高レップ(8-10レップくらい)の反応が良い人は、床引きコンベンショナルは背中の疲労で怪我しやすいですし、全身疲労もきついので、タッチアンドゴースタイルかRDLでボリュームを積むと良いと思います。スモウは背中の負担がそれほと強くなく、挙上距離も短いため、高レップでもあまり危険な感じがしないですし、全身疲労もそこまできつくないので、床引き高レップしても良いかもしれません。ただこれは私個人の印象なので、自分の身体と相談しながら。
レップレンジへの反応の調べ方は、そのレップレンジで充実感のあるトレーニングができるか、そのレップレンジのトレーニングが好きか、で判断で良いと思います。私は遅筋優位な体質なので、全般的に高レップのほうが好きです。
・回復力床引きデッドリフトは全身の疲労がきついです。回復力が高い人は床引きデッドリフトのボリュームが多めでOK。回復力が低い人は床引きのボリュームを減らし、補助種目のボリュームを増やしたほうが良いでしょう。
・技術レベルデッドリフトのフォームがまだ固まっていない場合は、重量と追い込み度を下げたフォーム洗練のためのトレーニングを高頻度で行うと伸びが速いです。フォームが安定すれば、重量が上がってきたときに怪我をしにくくなります。フォームがすでに固まっていれば、デッドリフトの頻度はそれほど高めなくて良いでしょう。
・重量普通の人はあまり気にしなくて良いと思いますが、挙上重量が300kgを超えるような人ですと、高強度(だいたい85%1RM以上)の床引きデッドリフトは週1回以下(10日に1回とか)の頻度で行う人もいます。高重量ほど神経系の回復が遅くなると考えられ、床引きデッドリフトの頻度は下げたほうが良いでしょう。