予備動作なしに筋肉を収縮させるよりも、まず筋肉を伸ばしてから収縮させたほうが、より強い力とパワーを発揮できます。この筋肉の使い方を、伸長短縮サイクル(SSC:Stretch-Shortening Cycle)と呼びます。例えば、しゃがんだ状態からジャンプするよりも、立った状態から素早くしゃがみこんでジャンプしたほうが高く跳べます。
主にプライオメトリクス(ジャンプ力を上げたりするトレーニング)の領域の話なのですが、レジスタンストレーニングでもエキセントリックからコンセントリックへの切り返しや、エキセントリックのスピードをどれくらいにすれば良いのか、といった点で関わってきます。もともとは、筋肥大とストレングス向上に効果的なコンセントリックとエキセントリックのレップ速度を調べていたのですが、これらの変数調整について説明するには、まずSSCのメカニズムを理解する必要があるな・・・と思い、この記事を書くことにしました。それと、スターティングストレングスの影響なのか、筋トレ業界ではSSCと伸張反射を混同しているのを見かけるので、正確な知識が普及したほうが良いなと。
下の2010年の記事を参考にしましたが、その後の研究でSSCに対する理解が大幅に変わっていたら申し訳ないです(たぶん大丈夫だと思います)。
The Stretch-Shortening Cycle: Proposed Mechanisms and Methods for Enhancement
https://journals.lww.com/nsca-scj/fulltext/2010/08000/the_stretch_shortening_cycle__proposed_mechanisms.10.aspx