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5/10/2023

効かせるベンチプレスとデッドリフトで関節を壊した実例

昔からYouTubeで動画を投稿しているボディビルダーのカトちゃんさん。個人的には、年齢も近く、誠実そうな人柄に好感を持っています。しかし・・・晒すようで申し訳ないですが、関節を壊すフォームの実例として取り上げさせていただきます。


まずはベンチプレスから。

こちらは、2021年7月の動画でベンチプレスで肩痛が発生した時のものです。大胸筋に効かせるフォームでのベンチプレスです

動画:【筋トレ】ベンチプレスで肩痛!ダンベル種目に変更した減量中の胸のトレーニング&トレ後の減量食【解説付】
https://www.youtube.com/watch?v=0u-Xo_mLIEw


下は2022年10月の動画です。腱板断裂とのことで、このあと手術を受けていました。上の動画だと右肩を痛めていましたが、腱板断裂したのは左肩とのことです。両肩ともだいぶ消耗していると思います。

動画:【ご報告】左肩の腱板が断裂してました。原因や症状、治療やトレーニングの計画などについて
https://www.youtube.com/watch?v=BQAgbHTLUjg


11/13/2021

腰痛対策シリーズ2回目:腰痛を防ぐストレッチやトレーニング

前回の続きです。

腰痛対策シリーズ1回目:腰痛の概略


今回は、腰痛対策(というかほぼ姿勢対策)のストレッチ等とトレーニングについて書いていきます。

ネットで検索すると腰痛対策のストレッチや体幹トレーニングがたくさん出てきますが、それらを闇雲にやるのではなく、現状を分析し、適切な種目を選んで実施していくのが重要です。分析→戦略→戦術の順ですね。

1. 現状分析
骨の配置と筋肉の状態がどうなっているか分析します。固く縮んでいる筋肉と、弱くて伸びている筋肉を洗い出しますが、解剖学的に個別の筋肉の状態を理解しようとするよりも、各関節の伸展や屈曲といった動作の方向で考えたほうが実践面では楽です。この記事では簡略化のために、猫背や反り腰といったパターンごとに振り分けをしてみていきます。パターンに沿わないケースもありますし、矢状面以外での問題もありますが、パターンごとに振り分けすることで対策を絞りやすくなります。

2. 戦略の決定
部位ごとに緩める筋肉、鍛える筋肉を決めて、それにフィットするストレッチや筋トレ種目を選んでいきます。弱って伸びている筋肉をストレッチでさらに伸ばしたりすると状況が悪化するので、戦略は非常に大事です。どんなに種目のやり方(戦術面)が上手くても、種目の選択(戦略面)が間違っていたら、良い結果は得られません。

3. 戦術の実行
選んだ種目を実施していきます。正確なテクニックで実施する必要があり、また同じ種目でも目的によってやり方を変える場合があります。例えば、プランクをやるなら呼吸はどうするか、息を吐ききってドローインの状態でやる? 息を入れて腹圧かけた状態でやる? それとも意識的に体幹は固めずに自然に呼吸をしながら? etc.

腰痛ストレッチや体幹トレーニングの種目については、ネットで検索すればいくつも出てきます。分析と戦略がしっかりしていれば、種目の選択と実施は正しく行えます。逆に分析と戦略が欠如していると、多すぎる情報に混乱したり、適切な種目を行えずに良い結果が得られなかったりします。

これから腰回りや骨盤周りといった各部位の各状況ごとにストレッチ方法や筋トレ種目の例を書いていきますが、その方法や種目が最高に良いから書いているわけではなくて、戦略にフィットする種目を適当に見繕って書いています。やりやすい種目やりにくい種目には個人差があるので、戦略を理解した上で、自分にあった種目を選択していくと良いでしょう。


10/30/2021

腰痛対策シリーズ1回目:腰痛の概略

腰痛対策について書いていきます。私自身は、若い頃は腰痛持ちでギックリ腰もやりましたが、自分で色々と対策を行うようになってから腰の調子は良いです。

腰痛にはいくつか種類がありますが、腰椎付近の慢性的な痛みの対処方法と予防方法について。椎間板ヘルニアや腰椎すべり症といったお医者さんの担当範囲のものではなく、なんとなく痛いといったレベルの腰痛の対策です。

長くなるので3回にわけて書くつもりです。

1回目:腰痛の概略

2回目:腰痛を防ぐストレッチやトレーニング

3回目:スクワットとデッドリフトでの腰痛のトラブルシューティング

背景となる考え方や、状況に応じての種目の選択方法といった点を中心に書いてみたいと思います。腰は肩や膝と並んで痛みが発生しやすい部位で、その対策も世の中に多くありますが、どれをやったら良いのか自分の状況に合わせて選べるように。

「腰痛 体幹」などで検索すると、専門家によって「◯◯をやれ! △△はやるな!」というのが違っているので、背景の考え方を理解していないと何をやればいいのかわからなくなりますし、信頼できそうな専門家の言うことを信じるにしても、◯◯さえやっていればいいのかと捉えがちになります。

さすがに最近は、腰痛対策でシットアップやバックエクステンションを勧めるケースはあまり見かけなくなり、プランクやドローインといったまともな種目を勧めることがほとんどだと思います。しかし、どんな人でもプランクやドローインさえやっていれば腰痛は解決するのかというと、そうではありません。

12/24/2019

背中のストレッチ

ベンチプレス、デッドリフト、バックスクワット、プルやロウ。コンパウンド種目中心に本格的なウェイトトレーニングを行うと、背中が過度に反った(伸展)状態になりやすく、背中を反らせる筋肉が緊張しやすい。また肩甲骨を寄せて(内転)下げる(下制)状態になりやすい。骨盤が前傾し、腰が反り、肋骨が開きっぱなしになりやすい。




従って、背中を丸めて、肩甲骨を開いて、骨盤を後傾させて、肋骨を締めるエクササイズを行い、動作のバランスを取るとコンディションを整えやすい。

以下のストレッチをやると背中の緊張が取れ、肩甲骨の動きがスムーズになるので、熱心にウェイトトレーニングをやる人は試してみると良いと思う。ウォームアップの段階で行いアラインメント調整すると良いが、BIG3のセット間インターバルや、トレーニング後にもやると背中がリラックス出来て気持ちがいいのでおすすめです。

動画:Lift Moore Monday: All Fours Belly Lift
https://www.youtube.com/watch?v=LgpOlZpVFcQ

1. 口から息をゆっくり限界まで吐き出す。同時に背中を丸めながら、骨盤を後傾させる。恥骨と肋骨を近づけるイメージで行う。殿筋に力を入れる。息を吐ききった後はそのまま2,3秒息を止める。腕は肘を伸ばし床を押しながら(特に親指と人差し指で押す)、手で床を掴む感じをキープする。顎は引く。
2. その姿勢を維持したまま、鼻から息を吸い込む。上背部を膨らませるイメージで行う。
3. 次の吐き出すフェーズでさらに背中を丸めていく。息を吐き出すたびに少しずつ背中が丸まるよう頑張る。
4. 呼吸4,5回で1セット。これを2,3セット行う。


このエクササイズは上手くやると効果が絶大。
・背中の反りを直し、脊柱起立筋群の緊張を緩和する。
・肩甲骨が内転・下制で張り付いているのをスムーズに動かせるようにする。
・横隔膜をしっかり使って肋骨を膨らませて深く呼吸できるようにする。
・肋骨を締め強い体幹を作れるようにする。

熱心にウェイトトレーニングする人がなりやすい症状をオフセットするのに、一つだけエクササイズをするとしたらこれがベストだと思う。


他にも背中を丸めて腕を伸ばすエクササイズがあるので興味がある方は以下のサイトをどうぞ。NFLドラフト候補生のトレーニングを指導している人の記事で、ベンチプレスやデッドリフトやプルやロウを行うアスリートの身体コンディションを保つにはどうすれば良いのかという内容です。

Why You Must Reach
https://dsstrength.com/why-you-must-reach/


関連記事:プッシュとプルのバランス


11/26/2019

体幹トレーニング

★体幹の役割
身体動作における体幹の役割は、下半身と上半身をつなぐこと。日常動作やスポーツの多くにおいて、体幹は下半身の生み出した力を上半身に伝える。重いものを持ち上げたり、ボールを投げたり、棒を振り回したり(野球やゴルフ)。

力の伝達の橋渡しを効率的にするには、体幹はグニャグニャ動いてはいけない。また腰椎の健康のためにも、強い力をかけながら腰椎をグニャグニャ動かさないほうが良い。

日常動作やスポーツで、体幹を積極的に動かして力を生み出すケースはあまりないので、体幹を積極的に動かして筋力トレーニングを行うシットアップやバックエクステンションといったエクササイズは、機能的な身体動作の面からいって効果的とはいえない。そして腰の健康にも悪い。

体幹のトレーニングの基本的な考え方は、
(1)腰椎のニュートラルポジションを保ちつつ、腹圧を高め体幹を固める。

(2)日常動作やスポーツによって体幹をどの程度固めるかは異なる。目的に応じて、適切な強度と適切なタイミングで体幹を固めることが出来るようにトレーニングする。

日常動作だけだったら、そこまで強く体幹を固める必要はない。物を持ち上げるときにフッと力が抜けてぎっくり腰にならないように、意識せず自動的に適切なタイミングで体幹の筋肉が働くようにトレーニングすると良いだろう。重たいバーベルでスクワットやデッドリフトを行うなら、せん断方向と圧縮方向の強い力がかかる時に体幹をガチガチに固められるようトレーニングする。野球やゴルフなどねじりの動作があるスポーツを行うなら、捻り方向に力がかかったときにも体幹が固まるようトレーニングする。

トレーニングの順序としては、まずは股関節や肩関節などを動かさず、外部からの負荷もかけない状態で体幹を固める練習をする。それからこの状態を保ったまま肩関節や股関節を動かし、徐々に動作を複雑にし、かける負荷を強くしていく。



★体幹を固める練習
PRIなど姿勢系の分野でキャニスターポジションと呼ばれる姿勢を作れるようにする。競技によっては腰を反ったり丸めたりしたほうが競技パフォーマンスの面で良いケースもあるけど、ほとんどの人にとっては腰椎ニュートラルが効率的な身体動作の面でも腰の健康の面でもメリットがあるので、腰椎ニュートラルで体幹を固める方法を書いていく。

キャニスターは蓋のある密閉容器のことだけど、個人的にあまり馴染みがないので海苔の缶で例え話を書きます。海苔の缶の蓋をまっすぐ下ろしていくと、缶の中で空気がパンパンになる感じがする。これと同じように、骨盤に肋骨を真っ直ぐ下ろして蓋をするイメージで姿勢を作ると、腹圧がパンパンになって体幹が固まる。正確には横隔膜と骨盤底を平行にして真っ直ぐ下ろして蓋をするのだけど、横隔膜と骨盤底の身体イメージを持つのは困難なので、肋骨で骨盤に蓋をするイメージで良いと思う。

今回説明する体幹を固めるエクササイズが主に向いているのは、腰が過度に反っているタイプの人。熱心にトレーニングをしていたり、背筋をぴんと伸ばした姿勢で長時間座っていたりするとこうなりやすい。他のパターン、例えば腰がフラットになっているケースだとまた別のアプローチが向いているかもしれない(ただ腰がフラットだとすでにウェイトトレーニングで怪我をしている可能性が高いので、この記事を読む人にはそのケースはほとんどいないと思う)。


自分がどのような姿勢になっているのか知るには、能力の高い専門家による正確なアセスメントが一番良いのだけど、自己診断するなら、
・固い床に仰向けに寝ると、背中が反って腰の部分にかなりスペースが出来る、後頭部を床につけると肋骨が上方に突き出る。
・太っているわけではないが、直立姿勢になると下腹部がぽっこり前に出る。
・腰を反ると腰が痛い。
・自重で踵とお尻をぺったりとつけて座り込むフルボトムスクワットのポジションが出来ない。
このような状態だと、骨盤が前傾して、腰が反っていると思われる。

骨盤が前傾して腰が反っていると、以下のような症状が出やすい。
・股関節を深く曲げた時に腿の前側の付け根(鼠径部)が痛む。
・腰が張ったり、痛くなったりする。
・デッドリフト系のエクササイズをやると、ハムストリングスが伸び過ぎてハムストリングスが痛む。
・スクワットやデッドリフトで膝が内側によれやすく、膝が痛くなる。

骨盤の前傾を修正し、体幹を意識して固めるエクササイズは、ウォームアップの段階で行う。アラインメントの調整や、スタビライザーへの刺激はウォームアップでやったほうが良い。ウェイトやケーブルマシンを使って本格的に体幹に負荷をかけるエクササイズは、トレーニング本番で行う。

関連記事:ストレッチとウォームアップ


◇◇◇ステップ1◇◇◇
骨盤が前傾した状態で固まってしまっている場合は、まず骨盤が動くようにする。

関連記事:骨盤の前傾の矯正

a) 腰椎を曲げ、脊柱起立筋を伸ばし、骨盤を後傾させよう。強い負荷をかけて腰椎を曲げ伸ばしするのは腰に悪いけど、負荷をかけない状態で軽く曲げ伸ばしするのは腰に良い。motion is lotion!(関節は適度に動かすと関節の健康に良い)。

背中が強く反っている人は、この背中のストレッチをやっておくと良い。

関連記事:背中のストレッチ

キャットキャメル。息を吐き出しながら背中を丸める。背骨の可動域の限界を攻めないこと。腰椎を曲げて、骨盤が後傾できるようにすれば良い。
動画:RTS Coaching: The Cat-Camel

b) 股関節の屈筋を伸ばす。脛が地面と並行だと股関節の単関節筋(腸腰筋)が主に伸びる。足首を持ち上げると、膝と股関節の二関節筋(大腿直筋)が伸びやすくなる。両方やろう。コツは前後にグイグイ動いたりせず、腰を反らないように注意し、殿筋に力を入れ、恥骨をクイッと上に向ける感じでやる。


c) 広背筋を伸ばす
デッドリフトや懸垂など背中のトレーニングを熱心にやる人は広背筋もストレッチしておくと良い。適当なものに掴まって、体重を後ろにかけて伸ばすのが手軽。肩関節だけ伸ばすのではなくて、肩甲骨も一緒に引っ張られる感じにすると良い。

動画:Best Lat Stretch EVER!


◇◇◇ステップ2◇◇◇
体幹を固める練習を行う。

寝転んで膝と股関節を90度に曲げて、足を壁につけるか椅子に乗せるかして、膝の間にフォームローラーなど適当なものを挟んで、踵を下方向に軽く押して、臀筋とハムストリングスと内転筋に軽く力を入れて尾てい骨を少し浮かせて、腰の部分がぺったり床につくようにする。首には力を入れない。首が辛い場合は、後頭部の下に数センチの厚みのものを置いて枕にする。腕はやりやすい位置に置いておく。顔の上あたりに伸ばしておいたり、手のひらを膝に軽く乗せたりするのも良いだろう。



ニュートラルポジションよりも骨盤が後傾して、腰椎がフラットになるが、このエクササイズはこれで大丈夫。その状態で、鼻から息を吸って、口から息を深く吐き出す。目安としては、吸い込む息の量は限界の75%程度、吐き出す息の量は限界100%。3-4秒かけて吸い込んで、5-8秒かけて吐き出して、吐ききった状態で2-3秒止める。これを4-5回繰り返す。

腹直筋だけでなく腹斜筋のあたりも締まり肋骨がタイトになればOK。鏡や窓ガラスに顔を近づけて、「はー」と息を吐きかけて曇らせるイメージでやると感覚を掴みやすい。クランチのように上半身を丸めないこと。海苔の缶の例えだと、腹直筋だけでなくお腹周り360°を筋肉の壁で固めることで、腹圧を高め体幹を強く固めることが出来る。息を吸って深く吐き出すのを何回か繰り返して練習する。

吸って吐く動作に慣れてきたら、今度は体幹を締めた状態をキープしながら、ある程度息を吸ってお腹に空気を入れる。この時、息を止めたまま全力で叫ぼうとすると腹圧が高まる感覚を掴める。この腹圧を高めた状態で息を止め、上の歯と下の歯をあわせて、舌を口蓋(口の中の上の部分)にベタッと押し付けると、体幹を非常に強く固めることが出来る。スクワットやデッドリフトなどガチガチに体幹を固める際は、このやり方で体幹を強く固めると良い。

動画:90-90 Breathing Drill


動画:90/90 Hip Lift | Melbourne Strength Culture Tutorial


このエクササイズで体幹を固めることができるようになったら、目的に応じて股関節や肩関節を動かし、動かす関節の数を徐々に増やし、負荷を上げていく。下半身だったら、最初は股関節だけで、次に股関節と膝関節といった具合に、動作の複雑性を上げていく。負荷も最初は軽い負荷で、慣れてきたら徐々に上げていく。



★目的に応じた体幹トレーニング
アラインメント調整や体幹を固める練習をやったら、目的に応じた体幹トレーニングへ。目的の数だけエクササイズの種類はあると思うけど、ざっと例を挙げていく。基本的な考え方を理解すれば、自分で効果的なエクササイズを選んだり、新たに作り出したり出来る。

例1) 日常動作で元気に動きたい。ぎっくり腰になりたくない。
軽めの負荷でスクワットとデッドリフトの動きをやっておくと良い。スクワットはゴブレットスクワットがおすすめ。バーベルバックスクワットは体幹を固めるのが難しいので、重い重量を必要としないなら無理にやる必要はない。

関連記事:バックスクワットでのバーベルの担ぎ方


関連記事:butt winkの話


デッドリフトは股関節の使い方だけでなく、低い位置のものを持ち上げるときにタイミング良く体幹を固める練習も大事なので、ルーマニアンデッドリフトのような「エキセントリック→コンセントリック」のパターンと、床に置いたバーベルやダンベルを持ち上げ、1レップごとに床に置いて、一旦直立姿勢に戻りまた床から持ち上げる「最初からコンセントリック」のパターンの両方をやると良い。

・ゴブレットスクワット

・ダンベルデッドリフト



例2)バーベルを使ったスクワットやデッドリフト
背中を反らないスクワットとデッドリフトの動きを一から学ぶ場合は、息を吐ききった状態で息を止め体幹を固め、非常に軽い負荷をかけながらルーマニアンデッドリフトやゴブレットスクワットをしてみると良い。腰を反って背中で重量を受け止めるのではなく、大腿四頭筋、殿筋、ハムストリングス、内転筋などで負荷を受け止め、体幹は固い筒になるのをイメージする。1レップごと直立時に息継ぎをする。腹圧が弱くなっているので、必ず非常に軽い負荷でゆっくり行うこと。慣れてきたら、息をお腹に吸い込んだ状態で同様に体幹を固めて腹圧をかけ、バーベルの重量を上げていく。

前半が腰を反りすぎのデッドリフトの例。後半が腰を反らないデッドリフトの例。後半のやり方のほうが良い。
動画:over driving erectors on deadlift


腰を反らず最短距離でバーベルを挙げ、最小の動きで直立姿勢になる。
動画:Simple Tip For Better Lifting | Plymouth Back Pain Experts


デッドリフトのロックアウトの動きはヒップスラストと同じなので、ヒップスラストをやると良い練習になる。ヒップスラストは無理に重たい重量でやると腰を反って無理やり挙げるので、軽めの重量で股関節のみをバシンとロックアウトするよう意識すると良い。

関連記事:ヒップスラストのやり方


関連記事:デッドリフトのやり方



例3)プッシュ・プレス動作の体幹トレーニング
プル動作での体幹トレーニグはデッドリフトで手軽に出来るけど、プッシュ・プレス時の体幹トレーニグは負荷の調整と手軽さの面で結構難しい。

手軽に出来るのは bear crawlかな。ケーブルマシンでプッシュ動作をするのも良いと思う。

強い負荷をかけるならシンプルにソリを押すトレーニングが良いだろう。アメフトやラグビーといった競技をするならこのようなトレーニグが効果的。


例4)横方向の体幹トレーニグ
サイドベントのように体幹を動かすのではなく、体幹を固めながら横方向の力を加えるのが良い。手軽に出来るのはサイドブリッジ(サイドプランク)。



やり方を少し変えることで負荷を上げることも出来る。

動画:EricCressey.com: 1-leg Side Bridge, Top Leg on Bench

動画:EricCressey.com: Side Bridge with Top Leg March



例5) 捻り動作の体幹トレーニング
ケーブルマシンが負荷を調整しやすくて使いやすいと思う。捻りの動きを生み出すのは、股関節や胸椎や肩関節で、体幹(腰椎)は捻らない。

動画:Half-Kneeling Chop/Lift | Core Stability | Controlled Rotation


動画:Band Half Kneeling Pallof Press


あとはメディシンボール投げとか。




★ベルト
体幹トレーニングの際はリフティングベルトはしないほうが良いと思う。体幹の筋肉の力の入り方が微妙に変わってくるし、日常動作や多くの競技ではベルトはしないで動作を行う。スクワットやデッドリフトでとにかく重たい重量を挙げたいなら、多くの人はベルトをしたほうがより重い重量を挙げられるので、したほうが良いだろう。




★見た目問題
腹直筋の見た目を良くするにはクランチ系をやるのが手っ取り早いので、ボディメイクの観点では少しは腹筋運動的なエクササイズをやっておくのもありだと思う。肩周り(三角筋や大胸筋)のトレーニングもそうなんだけど、ベンチプレスや三角筋のアイソレート種目や腹筋運動は、機能的な身体動作と怪我リスクの面ではデメリットがあるが、見た目重視の筋肉を筋肥大させるには効果的。個人的にはこんな感じの腹筋マシンが腰に負担をかけず、腹直筋の中部上部を収縮させられる。

4/21/2017

腰痛の予防

腰痛には様々なケースがあるけど、現在それなりに健康で運動をしていて、腰の健康を維持したいと考えている人向けの内容。

現在腰痛を抱えている人も、ここに書かれている内容で当てはまるものがあるなら、改善を目指してエクササイズなどをやってみるのも価値があると思う。


★腰痛豆知識
- 誰しも生きていればほぼ確実に腰痛を経験する。備えあれば憂いなし。
- 腰痛の原因についてはっきりした診断を得られないかもしれない。医者に診てもらっても、身体のどこに問題があって腰痛になっているのか、はっきりわからないことが多い。
- 特に痛みなどがなく無症状であっても背骨の状態が異常になっていることがある。特に高齢者に多い。ゆっくりした悪化で普段の生活に支障がなければ、身体は痛みを感じないのかもしれない。
- 痛みとその原因となる部位が異なることがある。過去の怪我や柔軟性の不足で身体の一部が動かなくなると、他の部位が過度の可動域を要求されることになり、痛みが起きることがある。
- 寝起きは腰を痛めやすいので注意する。横になっている間に椎間板が水分を含んで膨らみ、起きたときは背骨がキツキツになって安全に曲げ伸ばしできる範囲が小さくなっている。物を拾ったりかがんだりといった日常生活での動作の際には気をつける。立った状態を続けると圧縮方向の力が背骨にかかって1,2時間で水が抜けるので、運動するならその後が良い。
- 子供と大人で怪我しやすい組織が違う。子供は骨がまだ弱いので、骨折しやすい。大人は骨が強いので、靭帯や椎間板などを怪我しやすい。いずれも相対的に弱い組織が先に壊れる。



★腰の反りすぎ・腰の丸まり
- 腰が反りすぎていることによる腰痛と、腰が丸まっていることによる腰痛がある。
- 腰が反りすぎていることによる腰痛は、一般的には立っているときに腰が痛くなる。このケースでは股関節の屈筋の短縮、臀筋がうまく使えていない、体幹の前側が弱いといった特徴がある。股関節の伸展がうまくできないので、デッドリフトなど股関節の伸展が必要な動作で腰を反らせて股関節の伸展を代償する。ウェイトトレーニングをやっている人に多い。骨盤の前傾の矯正プログラムで対処可能。

参考記事:骨盤の前傾の矯正

腰が丸まっていることによる腰痛は座っているときに腰が痛くなる。デスクワーカーと自転車競技者に多い。腰筋がうまく使えないとなりやすい。腰筋がうまく使えず股関節の屈曲を腰を丸めることで代償する。座りっぱなしにならないなど、なるべく腰が丸まった姿勢を取らないように気をつける。デスクワークの人はこまめに立ち上がってウロウロしたり、元気玉を作る姿勢を取ったりすると良い(この姿勢は肩の健康にも良い)。




★腰を痛めやすい状況
背骨がニュートラルポジションからずれているときに力が加わると痛めやすい。腰を丸めてデッドリフトを行うのは危険。

特にせん断方向の負荷は腰を痛めやすい。例えばデッドリフトで前かがみになっている時には強いせん断方向の力が加わっている。従って、前かがみの姿勢を取るときは、背骨がニュートラルの姿勢を保つよう腹圧や体幹の筋肉でしっかりサポートしないといけない。ウェイトトレーニング以外でも、日常生活で前かがみになって落ちているものを拾おうとする時など、気をつけないと腰を痛めてしまうことがある。

横から見た背骨のイメージ図。間に椎間板が挟まって周囲を靭帯や筋肉で支える構造になっている。実際はゆるやかなS字カーブが人間の背骨のニュートラルポジションだけど、イメージ図なので直線にしている。



ただし四つん這いの状態だと、腰はフラットにするかやや丸めるくらいしたほうが耐えられる。四足歩行動物の背骨は人間のようなS字になっていない。人間もプランクや自転車競技(ロードレース)の際は四足歩行動物のような背骨のポジションにすると耐えられる。ただ自転車競技で腰痛になるということは、慢性的にこの姿勢になることには人間は耐えられないのだろう。

参考記事:プランクのやり方

ちなみに競輪の腰痛は反り腰が要因みたいだ。姿勢は四つん這いだけど力のかけかたは片脚ずつ全力でスクワットするような感じだからか。



★安全な身体の動かし方
大きな力を生み出す時、腰椎はしっかり固定してなるべく動かさない。膝関節、股関節、胸椎、肩関節などを動かす。

ウェイトトレーニングだと胸椎を動かす種目はあまりないと思う。スクワットやデッドリフトは胸椎を動かさない。ボールを投げる動作やゴルフスイングでは胸椎を動かす。

捻り動作は、おちんちんとヘソが同じ方向を向くよう意識すると腰をひねりにくいと思う。胴体の捻りストレッチや捻りを入れた腹筋運動も同様。ジムで腰椎を捻ってる人をよく見かけるけど、あれだと腰に悪い。捻るのは胸椎。



★股関節の可動域の重要性
股関節の可動域が狭いと、例えば床に落ちているものを拾う時や床からデッドリフトを行う時に、股関節の動きだけでは手が届かなくなるので、腰を丸めて手を伸ばそうとする。

股関節のストレッチや可動域を広げるエクササイズをやると良い。内旋・外旋のストレッチは、膝が悪い人はあまりアグレッシブにやらないように注意。

hip mobility で動画検索して良さそうなのやってみるのも良いと思う。



★胸椎の可動域と筋肉
捻る動きのあるスポーツをやっている人は、胸椎の可動域も広げると良い。

参考記事:胸椎の姿勢矯正

胸椎を伸展する筋肉は腰椎を守るのに重要なのでケアすると良い。

マッサージの代用として、胸椎を伸展する筋肉をフォームローラーでコロコロ圧迫する。
動画:Thoracic Erector Rolling
https://www.youtube.com/watch?v=2nJGvEi_0bw

テニスボール2個をマスキングテープでつなげて、ピンポイントで。
動画:Tennis Ball T Spine
https://www.youtube.com/watch?v=tDwG8-Q3c1g



★足首の可動域
足首の可動性は、股関節の可動性と腰椎の安定性に密接に関係する。

ヒールが高い靴を履くと、重心がつま先側に移動し、バランスを取るために腰を伸ばす筋肉が緊張し続ける。妊娠してお腹が大きくなり重心が前側に移動する女性が腰椎になりやすいのも同様の理由。

足首の背屈(つま先をスネに近づける動き)の可動域が狭いと、しゃがんだり、スクワットしたりするときに、足首が曲がらないので膝がつっぱった状態になり、股関節を大きく曲げて、それでも足りない可動域を腰を丸めることで補おうとする。

重心が前側になると、足が回内(土踏まずが潰れる方向の動き)し、それに抵抗するために股関節の外旋を行う筋肉が緊張し続け長期的には固く短くなり、股関節の可動域が狭くなる。外旋の筋肉が固いと股関節の内旋の可動域が小さくなり腰痛になりやすい。足首の可動域と同時に股関節の可動域も狭くならないようにする。

こんな感じでストレッチをする。膝を曲げた状態と、膝を伸ばした状態の両方をやると良い。



★体幹トレーニング
腰を守るためにどのような種類の体幹トレーニングが必要かは人によって異なる。

体幹トレーニングで負荷をかける方向性を3つに分けると、

・屈曲への抵抗
胴体が屈曲することに抵抗するトレーニング。例えばデッドリフトやスクワット。これらの種目を行っていれば、この方向への体幹トレーニングは特に追加でやる必要はない。

・伸展への抵抗
胴体が伸展することに抵抗するトレーニング。例えばプランクや腹筋ローラー。

・捻りへの抵抗
サイドブリッジ
動画:Side Bridge Wall Slide
https://www.youtube.com/watch?v=M6ajilgRpgA

ケーブルマシンを使っての捻り方向への負荷
動画:Pall of Press
https://www.youtube.com/watch?v=Ifwbhli7O90

ゴムチューブでも代用できる
動画:Pallof Press 2.0 - Cable Tight Rotation - New Abs/ Core Exercise  
https://www.youtube.com/watch?v=0UeD7T0U1gY

動画:Recoiled Med Ball Shotput
https://www.youtube.com/watch?v=Y3olv_RdWUg


体幹トレーニングの基本は、
1) その人にとってどの方向性の体幹トレーニングが必要か判断する。その時点の筋肉のバランスと、生活やスポーツで必要とされる体幹の安定を考える。
2) アイソメトリックで体幹を安定させる筋肉を意識して動員できるようにする。慣れたら筋力を強化する。
3) 体幹を安定させたまま、股関節など他の関節を大きく動かす。その人の生活やスポーツにとって必要な動作を、体幹を安定させたまま行えるよう身体に学習させる。



★片脚でのトレーニング
片脚でのトレーニングは以下のようなメリットがあるので、補助種目としてトレーニングに取り入れると良い。
- 日常生活やスポーツでの動作に近い。
- 背骨の姿勢をニュートラルに保ちやすい。
- 前かがみにならず上半身を立てたままのトレーニングがしやすい
- 股関節の内転と外転の筋肉がバランス良く鍛えられる。

種目は、ランジ、ブルガリアンスクワット、スプリットスクワット、片脚RDLなど。膝に不安がある場合はリバースランジがおすすめ。上半身があまり傾かない種目は、ゴブレットスクワットの要領でダンベルを持つと上半身の良い姿勢を保てるので、ダンベル一個で重量が足りる人にはおすすめ。


★ベンチプレスで腰が痛い場合
腰の反りすぎによる腰痛でベンチプレスの際に腰が痛い場合は、足の下にプレートか有酸素運動用の踏み台を置くと、足の位置が少し高くなって腰の反りが和らぐ。もしくはインクラインベンチプレスでも腰が反りにくくなる。
腰が痛いときに上半身のトレーニングを行うときは、ダンベルよりもバーベルのほうが楽。ダンベルはラックへの出し入れのときに腰にくる。



参考記事:
Lower Back Savers
https://www.t-nation.com/training/lower-back-savers

More Lower Back Savers
https://www.t-nation.com/training/more-lower-back-savers

Bulletproof That Back
https://www.t-nation.com/training/bulletproof-that-back


関連記事:
腰痛について1~基礎知識~(Low Back Disorders)

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders)

12/25/2015

[WSJ]腹筋運動は時代遅れ、米軍が体力測定から除外へ

WSJの記事を引用

腹筋運動は時代遅れ、米軍が体力測定から除外へ
http://jp.wsj.com/articles/SB10421733196172483684504581436921882431938
- 米海軍専門誌「ネイビー・タイムズ」は最近掲載した論説で、海軍兵士が毎年2回パスしなければならない体力測定から腹筋運動を除外するよう要求した。論説には「時代遅れの運動は現在、腰回りを痛める主要な原因だと見なされている」と記された。また、カナダ軍は最近、けがにつながる可能性と実際の軍の仕事と の関連性が低いことを理由に、体力テストから腹筋を除外した。
- カナダのウォータールー大学で脊柱バイオメカニクスを専門とするスチュアート・マッギール教授は、腹筋運動をすれば脊柱に過重な圧力が加わる可能性がある と指摘する。同氏は腹筋で加わる力が、屈曲運動の繰り返しと相まって椎間円板(椎間板)を狭める可能性があることを発見した。この組み合わせが最終的には 椎間板の突出を引き起こす原因となり、神経を圧迫して背中の痛みにつながり、潜在的に椎間板ヘルニアを発症させる恐れがあるという。
- 米軍兵士1500人を対象に実施したある調査によると、3部門に分かれた軍の体力測定から発生したけがの56%が腹筋運動に関連していた。約3.2キロのミニマラソンに絡むけがは全体の32%、腕立て伏せが11%だった。


アメリカでは腹筋運動(シットアップ)の怪我リスクが認知されつつあるらしい。腰の健康を考えるなら、シットアップは止めたほうが良い。日本でも中高生の部活やフィットネスクラブで熱心にシットアップが行われているけど、ウサギ跳びと同じように過去の遺物になることを望みます。

スチュアート・マッギール教授の腰痛についての本は過去に記事にしているので参考まで。


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6/23/2015

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders)

★基本概念
脊椎への負荷をなるべく減らしながら、脊椎を支える筋肉を総合的に鍛える。脊椎はS字カーブを保ったニュートラルの姿勢の時にもっとも負荷に耐えることができ、怪我のリスクが低くなる。また腰の健康は体幹の筋肉の持久力に関連する。従って、脊椎のニュートラル姿勢を維持しながらのアイソメトリックトレーニングが中心になる。

★腰の健康のためにやってはいけないエクササイズ種目
腰の健康のためにはシットアップは厳禁。レッグレイズも腰への負荷が高いのでNG。ローマンチェア等を使ってのバックエクステンション、床にうつ伏せになってスーパーマンポーズ、いずれも腰への負荷が大きいので腰を痛めている人には厳禁。競技パフォーマンス上どうしてもこれらのエクササイズが必要なアスリー トは、痛めないよう注意しながら行う。


★著者の推奨エクササイズ種目

カールアップ(腹直筋に主に負荷がかかる)
- 胸椎を軽く曲げて腹直筋中心に負荷をかける。腰椎と頚椎はなるべくニュートラルの姿勢を保つ。
- 仰向けに寝て手は腰の下にいれて腰椎がニュートラル姿勢を保つように支える。
- 片足のみ膝を90度に曲げる。こうすると腰が曲がりにくくなる。
- 首に不快感を感じる場合は、口蓋(前歯の後ろあたり)に舌を押し付けると首の筋肉が安定する。
- 肘は床に置いたまま、胸椎を曲げて肩と首を床から浮かす。浮かし過ぎるのも良くない。

[負荷の上げ方]
- 肘を床から数cm浮かす。
- 指先を額に軽く乗せながら行う。手を首の後ろに回すと引っ張って首が曲がりやすいのでこうする。アスリート向け。

サイドブリッジ(腰方形筋、腹斜筋、腹横筋に主に負荷がかかる)
- 脊椎のニュートラル姿勢を維持、腹回りの力を抜かず体幹を安定させ続けること。
- 初心者は両膝を90度に曲げて床につける。
- 大腿部、腰、胴体は真っ直ぐにして、片方の腕の肘を曲げ肘・前腕・手を床につけて上体を支える。
- もう片方の腕は床側の肩を抑えて安定させる。肩を抑えずに胴体の脇に腕を置いておくと負荷が上がる。

[負荷の上げ方]
- 膝を伸ばし、膝から下で脚を交差させ両足を床につける。膝は床から浮く。脚・腰・胴体が真っ直ぐ。
- サイドブリッジ→プランク→逆側のサイドブリッジ、を連続的に行う


バードドッグ(脊柱起立筋群に主に負荷がかかる)
- 脊椎のニュートラル姿勢を維持、腹回りの力を抜かず体幹を安定させ続けること。
- 両手両膝を床につけて四つん這いになる。
- 初心者は片脚、もしくは片腕を床から浮かす。高く上げすぎて、胴体がねじれないように注意。

[負荷の上げ方]
片腕と片脚を同時に上げる。右腕左脚、左腕右足の組み合わせ。水平以上に上がらないよう注意する。


★初心者向けトレーニングプログラム。
- 腰のウォームアップにキャットキャメルエクササイズを行う(猫とラクダのポーズを交互に行う)。可動範囲限界までやらないこと。軽く曲げ伸ばしを5,6回。立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を続け腰が疲れている時にやるのも効果的。腰が軽くなる。
- ゆっくりとランジ。上体は起こしたまま。上体が前に曲がると腰への負荷が高くなる。
- カールアップ、サイドブリッジ、バードドッグを行う。最大8秒程度のアイソメトリック。8秒過ぎたら一旦緩めて筋肉に酸素供給してから、再びアイソメトリック。一回のアイソメトリック持続時間を伸ばすのではなく、回数を増やすことで持久力を高める。
- いずれのエクササイズも呼吸は自然に行う。呼吸をしながら脊椎の姿勢を維持できるよう訓練する。


★アスリート向け応用
エクササイズバイクを強めの強度で漕いで心拍数を上げてから、上記のエクササイズを行う。息が苦しい状況で体幹を維持する訓練になる。


★詳しいエクササイズ方法を知りたい場合
今回の参考書籍には、具体的なエクササイズについてはあまり詳しく書かれていない。エクササイズにフォーカスした続編が出ているので、興味のある方はどうぞ。これもまた価格が高いので、Low Back Disordersで満足した私は続編は読まなそうです・・・。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

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6/16/2015

腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)


★リハビリのプロセス
1. どの動作が腰を痛める要因になっているか洗い出す。
2. 自分の脊椎がどういう姿勢になっているのか、どこの筋肉がどう収縮しているのか意識する。ものを持ち上げたりかがんだりするときは、脊椎をニュートラルの姿勢にし、腹周りの筋肉を軽く収縮させ、腰を曲げるのではなく股関節と膝関節を動かす。
3. 体幹を安定させる筋肉の動作を学び、筋肉の持久力を高めるエクササイズを行う。
4. その人の行うあらゆる活動において体幹を安定させることのできる筋肉の動作を身につける。


★他の関節との違い
脊椎は膝や肩とは異なり、これらの関節のリハビリに有効な手法は使えない。負荷をかけながら可動範囲内で動かすのは四肢の関節のリハビリには有効だが、脊椎には逆効果になる。また腰痛の症状は様々なので、全てのケースを同じアプローチ方法で扱うことは出来ない。


★リハビリの留意点
- リハビリエクササイズは毎日やった方が良い。
- 腰に痛みがある場合はエクササイズは止める。
- 有酸素運動と組み合わせるのも良い。特に早歩き。


★体幹の筋肉
体幹の筋肉の強さ(strength)はアスリートには必要だが、一般人の腰の健康のためには体幹の筋肉の持久力(endurance)が重要。それと体幹の筋肉の前後左右の持久力のバランス。腹筋群と脊柱起立筋群の強さのバランスも重要。また姿勢や負荷のかかり方によって体幹の筋肉の動員のされ方は連続的に変化する。従って体幹の全ての筋肉が重要であり、それらが協調して動員されることで脊椎が正しい姿勢を保ち障害を防止する。特定の筋肉をトレーニングする方法はワークしないだろう。


★呼吸
日常動作や多くのスポーツでは、バルサルバ法のように呼吸を意識的に止めて体幹を固めることはあまりない。従ってエクササイズでは、自然に呼吸をしながら体幹の筋肉を協調動作させ体幹を固めることが出来るよう訓練する。


★健康のためのトレーニングとパフォーマンスのためのトレーニング
筋骨格系の観点からはアスリートは健康とは言い難い。パフォーマンス向上のためには過大な負荷をかけ続ける必要があり、身体組織にダメージが蓄積されていき、怪我のリスクが上がっていく。不幸なことに、多くの一般人の患者がアスリートのパフォーマンス向上のためのトレーニングプログラムを見てそれを真似してしまう。健康のためのトレーニングは、パフォーマンス向上のためのトレーニングとは極めて異なる。健康のためのトレーニングは、脊椎への負荷をなるべく小さくしながら、筋肉の持久力と協調動作を高め、日常生活や仕事で行うタスクにおいて脊椎の安定性を維持することに重点が置かれる。


★柔軟性
腰を痛めた人には、腰のストレッチは良くない。前屈や、仰向けに寝て膝を抱え込んで丸まって腰を伸ばすようなストレッチはやらないほうが良いだろう。脊椎の柔軟性が必要なアスリートは行う。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

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6/14/2015

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

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腰痛を予防するには、普段の生活で以下の点に気をつける。


★物を持ち上げる時
脊椎が直立時と同じ姿勢になるようにする。腰を曲げて地面から物を持ち上げるのではなく、脊椎が自然なS字を維持するように体幹を固定し、股関節と膝関節を使って物を持ち上げる。脊椎はこのニュートラルな姿勢の時に最も負荷に耐えられる。物の形状や大きさによってフォームは少しずつ違ってくるが、基本的にはスクワットかデッドリフトの動きになる。尻の筋肉に負荷がかかるのを感じると良い。腰を曲げて腕や上背部で引っ張り上げるのは良くない。それとなるべく身体に物を近づけながら持ち上げると、反作用モーメントが小さくなって良い。軽い物なら片足を後ろに上げてバランスをとりながら片手で持ち上げるのも良い。


★長時間腰を曲げた後
長時間座った後や中腰の姿勢を続けた後、立ち上がってすぐに重い物を持ち上げると腰を痛めやすい。少なくとも数分間は立った状態に腰を慣らしてから、物を持ち上げる。仕事の都合上、そのような時間的な猶予がない場合は、座っている時になるべく腰が丸まらないようにしておく。


★腹圧(腹腔内圧)について。
バルサルバ法で腹圧を高めると、体幹は固まるが脊椎の圧縮方向への負荷が増える。物を持ち上げたりといった日常動作では軽く腹筋周りに力を入れる程度で良く、通常は自然に体幹の筋肉が動員されるので意識的に体幹の筋肉に力を入れて腹圧を高める必要はない。この自然な体幹の筋肉の動員が上手く出来ない人は、ふとした日常動作で腰を痛めやすい。後ほど紹介されるエクササイズで体幹の筋肉が上手く動員されるよう訓練する。ウェイトリフティング等で高重量のものを持ち上げる場合は、バルサルバ法で腹圧を高めて体幹を固める必要がある。


★座り方
同じ姿勢で長時間座ることは、特定の身体組織に負荷がかかり続け腰痛リスクを高める。一般的に良い姿勢とされる背筋をピンと伸ばして座るのもずっと続けるのは腰に良くない。たったひとつの冴えた座り方は無く、理想的な座り方は、こまめに姿勢を変えて同じ組織に負荷がかかり続けないようにすることである。背筋を伸ばしたり、椅子の上であぐらをかいたり、足を組んだり、足を机の上に投げ出したり、リクライニングしたり・・・状況が許す範囲で姿勢をこまめに変えるのが良い。また数十分おきに立ち上がり、伸びをしたり軽く身体を動かしたり歩いたりすると良い。伸びの仕方は、立ち上がり両手をゆっくりと天井に向けて伸ばし(元気玉を作る姿勢)、息を深く吸い込む。


★寝起き
寝てる間に椎間板が水分を引き込んで膨らみ脊椎がキツキツになる(それで寝起きは背が少し伸びている)。日中は重力による圧縮方向の力が加わって水が抜ける。朝起きてすぐは腰を曲げる運動はしない方が良い。少なくとも起床後1-2時間は腰に負担がかからないようにする。寝過ぎ(8時間以上の睡眠)も椎間板がさらにパンパンになり脊椎に負荷がかかる。


★胴体を捻ることについて
無理のない可動範囲内で捻るだけなら問題は無い。捻りのない姿勢(脊椎がニュートラル)で、捻り方向のトルクがかかることも問題はない。しかし捻った状態で捻り方向の高いトルクがかかるのは危険(例、ゴルフのフルスイング)。


★歩く
腕を大きく振って早足で歩くのは腰に良い。ゆっくり歩くのは腰に負荷がかかるので腰が悪い人は避ける。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

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6/12/2015

腰痛について1~基礎知識~(Low Back Disorders)




腰痛についての記事をいくつか書こうと思います。ネタ元は Stuart McGill著の Low Back Disorders です(Amazonリンク)。お値段が結構します。私は中古で購入しました。私はこの分野についてほぼ予備知識無しなのですが、エビデンスベースで論理的に書かれていますし、自分自身の腰を痛めた体験と照らし合わせても納得がいく内容なので、信頼できる著作ではないかと思います。Low Back Disorder は正確に訳すと下背部の障害ですが、この記事では大雑把に腰痛と記述します。


★腰痛とはなにか
腰痛といっても、椎間板に問題がある場合や靭帯にダメージがある場合や椎間関節に問題がある場合など様々なケースがある。診断が難しい。腰痛の85%が原因不明という話があるが、正確な診断できなくて(匙を投げるように)原因不明とされているケースが多いと思われる。


★下背部の障害が発生するプロセス
一回のイベントが怪我につながるケースは稀。障害発生のきっかけとなる出来事がフォーカスされやすく、それまでの蓄積ダメージはなかなか目につきにくい。目立つ出来事に目を奪われ、それまでのプロセスを理解しないと正しい対処ができない。


★障害発生の基本的な考え方
身体に障害発生の許容量を越える負荷がかかると、障害が引き起こされる。
1. 一発の大きな負荷で障害が発生するケース。
 例:乗り物やスポーツで腰に大きな衝撃が加わる。
2. 小さな負荷が何度も繰り返し加わることで障害許容量が低下し、障害許容量が負荷を下回ることで障害が発生するケース。
 例: 荷物を何度も持ち上げ続けて疲労が蓄積していき、障害許容量が低下して障害発生する。
3. 同じ姿勢を続けることで一定の負荷がかかり続け障害許容量が低下し、障害発生するケース。
 例: 農作業などで中腰の姿勢を続ける。


★負荷と休息と適応
身体組織の健康維持のためにはある程度の負荷が必要。適切な負荷とその後の休息により、身体組織に適応反応が起こり障害許容量が上昇する(丈夫になる)。


★腰痛発生のリスクファクター
心理社会的な変数と生体力学的な変数の両方が重要なリスクファクター。身体組織のダメージは過大な負荷により引き起こされ、ダメージは痛みを引き起こす。痛みは心理社会的な変数によって知覚のされかたが変わってくる。この本では生体力学的な面の分析が中心。

[疫学調査により特定されたリスクファクター]
- 同じ姿勢を続けること。特に長時間腰を曲げたり捻ったり横に傾けたり。
- 座っりぱなし。
- 胴体を頻繁に動かす、脊椎を速く捻る、捻り過ぎる。
- 頻繁に物を持ち上げたり押したり引いたり。
- 振動が加わり続ける。特に座った状態で全身に振動が加わり続ける(例えば振動が続く乗り物を運転)
- 腰へのせん断力、圧縮方向の力、伸ばす方向へのモーメント、これらの一発の大きな負荷と繰り返し負荷。
- 滑って転んで腰を打つ。

[身体組織への影響を調べた研究により特定されたリスクファクター]
- 腰を可動範囲いっぱいに曲げることを繰り返す。これをやるとヘルニアになる。
- 寝起き。寝てる間に椎間板が水分を引き込んで膨らみ脊椎がキツキツになる(それで寝起きは背が少し伸びている)。日中は重力による圧縮方向の力が加わって水が抜ける。朝起きてすぐは腰を曲げる運動はしない方が良い。
-  腰へのせん断力、圧縮方向の力、これらの一発の大きな負荷と繰り返し負荷。ねじれ方向のズレとモーメント。
- 負荷が少なすぎて身体組織が弱くなる。
- 急に大きな負荷がかかる。

[リスクファクターとなる個々人の特徴]
- 脊椎の可動範囲。可動範囲が広いとそれだけリスクが高くなる。
- 体幹の筋肉の持久力。持久力が低いとリスクが高くなる。
- 筋肉の動作の乱れ。体幹の筋肉がうまく協調して動かないと脊椎の安定が崩れ怪我のリスクが高くなる。
- 年齢。年齢が高いと脊椎は脆くなる。
- 性別。女性の方が脊椎が脆い。
- 腹回り。太いとリスク高い。



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3/25/2014

コルセット(腰を痛めたら)

旅行にいっていてその疲労が溜まっている状態で、器具の使用状況の都合からトレーニング終盤にデッドリフトをやったら、腰を痛めた。途中で起立筋がヘタってきているな~とは感じていたが、あと1レップいけるだろうと続行したらピキッと・・・。疲労があって、集中力が低下している状態でデッドリフトは危ない。

たぶん1-2週間で治る程度だと思うけど、 日常生活に支障が出るので、慌てて腰コルセットを注文。先ほど届いたので、早速着用してみたところ、固定力が強くてかなりいい感じ。長期使用はしてないので耐久性等についてはわからないけど、腰を痛めてしまった場合にお薦めできるものだと思う。

備考:
- Mサイズを購入したが、対応腸骨周囲は表記より+5cmくらい大きいかも。 Amazonのレビューでも作りが大きめだと書かれている。
- Amazonだと色によって価格が違う。
 
ダイヤ工業/プロハード
https://www.daiyak.co.jp/product/detail/2