6/01/2023

肘のコンディショニング

肘はベンチプレスや懸垂で酷使され、痛みが出やすい部位です。今回は、道具を使わずに肘のコンディションを整える方法を2つ紹介します。


ゆっくり回内・回外を行う

上腕三頭筋の腱の付着点付近を指で押さえて上腕三頭筋に力が入らないようにし、同時に上腕を固定して、前腕の回内・回外をゆっくり行います。腕全体を脱力しながら行うのがポイントです。




この方法は、CARSのテクニックを利用しています。CARSは、関節をアイソレートして、代償動作なしに可動域いっぱいに動かす手法です(代償動作とは、本来の動作が困難なため、違った動作で目的を達成したり、本来使うべきでない筋肉を使って動作を行うことです)。CARSを行うことで、その関節を動かすのに本来使われるべきでない筋肉を動作から切り離したり、関節の動きを滑らかにして可動域を維持することが期待されます。

参考サイト:CARS Controlled Articular Rotations




皮膚を引っ張って筋膜リリース

皮膚の下には筋膜があって、階層的に各組織を覆っています。筋膜が凝り固まったり筋肉とくっついたりすると動きが悪くなります。

筋膜リリースの方法にはいくつかありますが、簡単にセルフで出来る方法が、皮膚を指でつまんでひっぱり上げることです。全身タイツを着ていて、そのタイツが身体に張り付いたから引っ張り上げて動きやすくしたり、シワが出来たからシワを伸ばしたりするイメージですね。


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今回は肘についてなので、肘周りで痛くなりやすい筋膜のラインをつまんで引っ張っていきます。

内側上顆付近の痛み対策は、前腕の屈筋群のあたりと、上腕の内側。

柱頭突起付近の痛み対策は、上腕三頭筋のあたり。


皮膚(と皮下脂肪)をつまみ、筋肉はつまみません。皮膚をひっぱったまま、関節を軽く動かすと、よりリリースされやすくなります。つまんで引っ張ってみて、「痛い」と感じるところほど、筋膜も筋肉も凝り固まっていることが多いです。痛い部位は、つまむ箇所を少しずつずらしながら念入りにやるといいでしょう。注意点としては、あまり強くつまみすぎると内出血します。

他にも胸、太腿の表裏、ふくらはぎもセルフで筋膜リリースが出来ます。ストレッチをしてもなかなか柔らかくならないと感じる部位は、この皮膚つまみ筋膜リリースが効果的な場合もあるので、お試しあれ。


あとは、ベンチプレスや懸垂で強い負荷をかける場合は、手、手首、背中を強くして負荷分散し、肘だけに強い負荷がかからないようにすることも重要です。これについては、以前書きましたので参考にしてください。

関連記事:筋トレでの肘の痛み-対処方法と予防方法-

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