7/28/2024

股関節が内旋型の人はスモウデッドリフトをやらないほうがいいと思う

動画:Fixing The Powerlifter's Hip Pain (Lya Bavoil)
https://www.youtube.com/watch?v=Lnosji3tRgU


Prescillia Bavoil選手がスモウデッドリフトを試して股関節を痛めて、そこから怪我を治して復帰するまでの経緯を収めた動画です。

この選手は、スクワットもデッドリフトもスタンスが狭くて膝が前向きで、特徴的なフォームです。股関節が内旋型なのでしょう。








動画の内容をかいつまんで書くと、

2020年にスモウデッドリフトを取り入れて、重い重量でやりだしたら、すぐに両側の股関節に痛みが出始めた。



スモウにまだ慣れておらず、股関節のモビリティもそれほどないから、痛むのも普通のことだろう・・・しばらくすれば身体がスモウに適応して痛みも無くなるだろう・・・と最初は考えた。

しかし、それは間違いだった。スクワットでも痛みが出て深くしゃがめなくなり、重い重量も持てなくなった。日常生活でも股関節に痛みが出るようになった。検査をしても痛みの原因はわからなかった。


Squat University と一緒に股関節の痛み治す作業を開始した。Squat Universityの診断は、股関節のインピンジメントだった。対処方法は、

・股関節の内側が凝り固まって詰まっているので緩め、股関節の外転・外旋の筋肉(尻の外側)に力を入れて大腿骨のポジションを正常にする。




・股関節の外転・外旋の筋肉をアイソレートで鍛えて、股関節の内・外の筋力バランスを整える。




・実戦的な動きの中で外転・外旋の筋肉に力を入れながら股関節を曲げ伸ばしする動作をし(バンドスクワット)、インピンジメントを起こさない身体動作を脳に教え込む。




Prescillia Bavoil選手は、この対処方法を続けることで競技に復帰することができ、2021年は63kg級でIPF世界チャンピオン、2023年は69kg級でIPF世界チャンピオンになりました。2024年は69kg級で2位でした。

デッドリフトは怪我前と同じくコンベンショナルなので、Prescillia Bavoil選手の股関節だと、モビリティの問題を解決しても、スモウよりもコンベンショナルのほうが高重量が挙がるということなのでしょう。

今回は股関節の内側のインピンジメントのケースで、股関節の前側(鼠径部あたり)の痛みだとまた違った対処方法になります。

関連記事:股関節の前側(腿の前側の付け根)の痛み


私も内旋型の股関節なので、股関節の内側が詰まりやすいのはよくわかります。スモウを試したら股関節を痛めたこともあります。

内旋型の癖なのか、下半身種目は何をやっても内転筋を使いますね。スクワットでもデッドリフトでもレッグプレスでもヒップスラストでもレッグカールでも、ハムケツに加えて内転筋が強く使われてしまう。そのため内転筋を酷使しやすくなり、股関節の内側付け根付近が凝り固まる感覚もあります。ただ、意図的に内転筋の力を抜いて膝を外側に広げてスクワットをしたりすると、股関節が不安定な感じになります。内転筋を使ったほうが股関節が安定しますし、力も発揮できます。

股関節のケアとして現在私がやっているのは、スパイダーストレッチで股関節の内側を緩めるのと、四つん這いになっての犬のおしっこポーズです。犬のおしっこは、脚を上げた状態で前後に動かしたり、ぐるぐる回したりしています。あとは伸脚系の普通の内転筋ストレッチですね。

動画:【股関節がゆるゆるになる】運動する前に絶対やって欲しいスパイダーストレッチ
https://www.youtube.com/watch?v=oSwYRbN0q3o



動画:【お尻の引き締め・ヒップアップ】クラムシェル・ドギ(犬のオシッコのポーズ)
https://www.youtube.com/watch?v=TwXzmQBv0Sc


もちろんSquat Universityの動画で紹介されているモビリティドリルやバンドスクワットも効果的だと思います。私もバンドスクワットは自重でコンディショニングとしてやっていたのですが、通っているジムで備品のバンドが無くなってしまって、ちょうどよい長さと強度のバンドを自分で探すのが面倒だし犬のおしっこポーズでもいいかな・・・と現在のやり方になっています。

0 件のコメント:

コメントを投稿