7/27/2016

遅発性筋肉痛について

遅発性筋肉痛(運動後に起こる普通の筋肉痛)について

ネタ元
 ↓
The Science of Sore – DOMS explained
http://strengtheory.com/doms/


★遅発性筋肉痛とは
- 不慣れな運動をすると起きやすい。程度にもよるが、痛みは運動後早いと8時間後くらいから出て、ピークは48-72時間後。
- 主に遅筋の筋繊維のダメージ。それほど深刻なダメージが起きているわけではない。(深刻なダメージがあれば即座に強い痛みが出る)
- 筋繊維のダメージが関係はしているが、筋繊維の実際のダメージと痛みの強さの相関は強くない。めちゃくちゃ痛いからといって、筋繊維がズタズタになっているわけではない。
- エキセントリック運動で筋繊維のダメージは起きやすい。筋肉痛を扱った研究の多くは、トレーニング歴のない被験者にたくさんのエキセントリック運動をやらせている。
- 代謝ストレスによっても筋肉痛は起こるようだ。代謝ストレスといっても乳酸のことではなくて、水素イオンと活性酸素種が筋肉痛を引き起こす可能性がある。これらの物質が筋鞘(細胞膜)にダメージを与え、細胞内に水分を引き込むことで細胞が膨張し炎症を起こす。
- 研究者の間では、一つの要因が遅発性筋肉痛を引き起こすのではなくて、いつくかの複合的な要因が遅発性筋肉痛を引き起こすと考えられている。


★筋肉痛は成長の指標?
- 激しい筋肉痛になったからといって筋肉がもりもり増えるわけではない。長距離のランニングでも激しい筋肉痛になるが、ランニングでは筋肉もりもりにならない。
- 激しい筋肉痛になると次のトレーニングに悪影響が出て長期的な筋肉の成長を妨げる。フォームが変わったり、筋肉に負荷をかけられなかったりする。従って筋肉痛を目指してトレーニングはしない方が良い。
- 筋肉痛の間に運動を行ってもダメージを悪化させるわけではないようだが、回復を遅らせるかもしれない。


★なぜ痛みを感じるのか
- 侵害受容器が刺激をキャッチすると痛みの信号を脳に伝える。
- 筋肉組織においては、侵害受容器は炎症といった化学的な刺激や血管への微小循環の撹乱を感知する。
- 侵害受容器は筋肉の内側には無い。なぜなら筋肉細胞が死んでも痛くないから。
- 一方で、筋肉が断裂するとものすごく痛い。これは侵害受容器が存在する場所へ筋肉内の基質が放出されることによる。
- 以上から遅発性筋肉痛は筋肉細胞内の収縮器官に関連して起こるものではないだろうと考えられる。


★筋肉痛を減らすには
- 慣れていない運動をするときは、最初は軽めにして徐々に慣らしていく。
- 運動前のウォームアップやストレッチは、運動後の筋肉痛を減らしはしない。(もちろん怪我のリスク低減やパフォーマンス向上のためにウォームアップやストレッチはやったほうが良い)
- フォームローラーはマッサージと同じ効果があり、筋肉痛からの回復を早める効果があるかもしれない。


★筋肉痛を減らすサプリメント
- 運動の1時間前のカフェイン摂取で、運動後の筋肉痛の程度が低くなったという研究がある。ただ体重1kgあたり5mgという多量のカフェイン摂取が効果的とのこと。
- オメガ3脂肪酸は炎症を抑える効果があり、筋肉痛を和らげるのにも効果があるようだ。
- タウリンも効果があるかも。
- クライオセラピー(冷却療法)は筋肉痛を減らしたり回復を早めたりはしないようだ。運動後に冷水に浸かる(摂氏10度の冷水に10分間)と筋肉の成長が鈍くなるという研究もあるので、運動後に筋肉を冷やすのは筋肥大目的の場合は止めておいたほうが良さそう。

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