1/20/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Greg Nuckols Beginner Program


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。


今回レビューするプログラムは、Greg Nuckols Beginner Programです。

Greg Nuckols Beginner Program


以下のページで、このプログラムの概要が見られます。

Greg Nuckols Beginner Program
https://www.boostcamp.app/greg-nuckols-beginner-program

https://www.boostcamp.app/greg-nuckols/greg-nuckols-beginner-program


<対象>

初心者


<プログラムタイプ>

オートレギュレーション


<特徴>

メニュー構成が少し複雑です。


基本は二分割

A:ベンチプレス、ロウ、脚コンパウンド、腕アイソレート
 
B:肩、プル、ヒップヒンジ、脚補助種目、腹筋


なのですが、ベンチプレスはバーベルとダンベルを交互、ロウはベントローとシーテッドローを交互といった感じで、各カテゴリの種目を交互に行っていきます。


A1:ベンチプレス(バーベル)、ベントロー(バーベル)、スクワット(バーベル)、アームカール、トライセップスエクステンション

B1:シーテッドショルダープレス(ダンベル)、ラットプルダウン、デッドリフト(バーベル)、ランジ(ダンベル)、ロシアンツイスト

A2:ベンチプレス(ダンベル)、シーテッドロー、レッグプレス、ハンマーカール、トライセップスプッシュダウン

B2:オーバーヘッドプレス(バーベル)、アシスト懸垂、グッドモーニング、ゴブレットスクワット、ハンギングレッグレイズ


これを週3日のトレーニング日に、順繰りに当てはめていきます。

1週目 月A1 水B1 金A2
2週目 月B2 水A1 金B1
3週目 月A2 水B2 金A1
4週目 月B1 水A2 金B2


変数設定は、

最初の3種目が
1セット目 3-5レップ
2セット目 5-8レップ
3セット目 8-10レップ

4,5種目が
1セット目 8-10レップ
2セット目 10-12レップ
3セット目 12-15レップ

強度は記述なしで、各セットRPE8-9(限界まで1,2レップ残し)になるように行います。


例えば、A1の日だと、

・ベンチプレス(バーベル)
1セット目 3-5レップ
2セット目 5-8レップ
3セット目 8-10レップ

・ベントロー(バーベル)
1セット目 3-5レップ
2セット目 5-8レップ
3セット目 8-10レップ

・スクワット(バーベル)
1セット目 3-5レップ
2セット目 5-8レップ
3セット目 8-10レップ

・アームカール
1セット目 8-10レップ
2セット目 10-12レップ
3セット目 12-15レップ

・トライセラトップスエクステンション
1セット目 8-10レップ
2セット目 10-12レップ
3セット目 12-15レップ


このプログラムには、筋力アップ用と筋肥大用があって、上の変数設定は筋力アップ用のものです。筋肥大用だと、

最初の3種目が
1セット目 5-8レップ
2セット目 8-10レップ
3セット目 12-15レップ

4,5種目は筋力アップ用と同じで、
1セット目 8-10レップ
2セット目 10-12レップ
3セット目 12-15レップ

メニュー構成は両方のバージョンで同じです。


プログレッション方法は、毎週、前回のトレーニングよりも1レップでも多くできるように頑張り、そのセットのレップレンジを超えたら次のトレーニングから2.5-5.0kg重量をアップします。例えば、1セット目3-5レップ@50kgで行っていて、6レップできたら次から52.5kgで1セット目を行います。2セット目や3セット目がレップレンジを超えなかったら、それらのセットの重量は据え置きです。



<コメント>

初心者向けということで、バランス良く土台を大きくする組み方をしているのが、このプログラムの良い点です。ボリュームも初心者にはちょうどよいくらいだと思います。

いろいろな動きの種目をやるので、動作を覚えるのは大変ですが、身体の使い方は上手くなると思います。ゴブレットスクワットや片脚種目を取り入れるのは高ポイントです。


強度記述がないので、重量設定がなかなか難しそうです。

3-5レップ → 85%1RM

5-8レップ → 80%1RM

8-10レップ → 75%1RM

くらいが目安でしょうか。ただ、最初だけ設定すればあとはオートレギュレーションで上げていけばいいので、面倒なのは最初だけだと思います。

筋肥大目的で行う補助種目のアームカールやトライセップスエクステンションなどは、1,2,3セットでレップレンジを変えなくてもいいと思います。細かく管理する手間に対して、特にメリットがないです。10-15レップ、RPE8-9で3セット、楽になったと感じたら重量アップしていけばいいでしょう。


3-5レップを実施するのは、バーベルのスクワット、ベンチプレス、デッドリフトのみでいいと思います。ダンベル種目は、3-5レップの重たいダンベルをスタートポジションまで持っていくのが大変ですし、安定した軌道で動かすのも難しいです。プル・ロウ系の低レップは背中に効かせるのが難しく、力まかせのフォームになりがちです。この辺の種目は1セット目を6-8レップ程度にしたいです。

オーバーヘッドプレスは、個人的には低レップは肩の怪我リスクが高いので避けたいところですが、オーバーヘッドプレスの1RMを伸ばしたい人は低レップも効果的だと思います。

デッドリフトの高レップも、怪我リスクの面で個人的にはあまり推奨できないです。5か6レップを床引きデットリフトの上限にして、それ以上のレップ数はRDLかタッチアンドゴーに代替するのが安全でしょう。

他に、細かい点について言うと、B2の日のグッドモーニングは、RDLにしたほうが良いと思います。RDLのほうが技術的に簡単ですし、デッドリフトの向上につながりやすいです。グッドモーニングは胸が開きやすく、体幹を固めにくいです。

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