3/17/2014

HST(筋肥大に特化したトレーニング)について

HST(Hypertrophy-Specific Training)とは筋肥大を効率的に行うためのトレーニング方法である。筋肥大だけでなくストレングスも得られるが、筋肥大を主目的としている。


★HSTの対象者
- トレーニング中級者以上。
- 増量したい人。維持や減量する人には向いていない。


★HSTの基本原則
1. メカニカルな負荷
筋肉にメカニカルな負荷を与える。(補足を書くと、筋肥大への刺激はメカニカルな負荷とメタボリックな負荷に大別できると言われている。前者は強いテンションを与える、後者は短インターバルや多セットで疲労を与える)

2. 高い頻度で筋肉に刺激を与える。
効率的に筋合成が起きるのはトレーニング後1-2日間程度。細かく分割して各部位週に1回トレーニングだと筋肥大ペースが遅くなる。

3. 漸進的負荷
筋肉は負荷に対して適応していき、刺激になかなか反応しなくなる。

4. 戦略的な機能低下(Strategic Deconditioning)
筋肉は負荷の絶対値だけではなく、負荷の変化にも敏感。負荷の絶対値の上限はいずれ到達する。9-14日間の完全休養を入れることで、筋肉を一旦だらけさせ刺激に反応しやすくする。


★HSTのメソッド
- 高レップ期間を入れることで関節周りを強化(乳酸や血行で靭帯が強化される)
- コンパウンド種目を推奨。
- 2週間を1ブロックとし、各ブロックごとにレップ数を変えていく。最初の2週間は高レップ低負荷→次の2週間は中レップ中負荷→その次の2週間は低レップ高負荷といった感じ。簡便化のためにブロック化している。重量を徐々に増やしていくことが目的なので、自分でアレンジしても良い。
- 一回のトレーニングでの各種目のセット数は1-2セット。中枢神経系の疲労を抑え、回復に時間がかからないようにし、頻度の高いトレーニングを行えるようにする。基本は全身トレーニングを一日置きに週三回なので、一週間あたりのトータルセット数は分割トレーニング方法と同じくらいになる。
- 低レップのブロックでは、セット数を少し増やしても良い。自分の体力や回復力を勘案して調整する。
- スタンダードなレップ数設定は、1ブロック目は15レップ、2ブロック目は10レップ、3ブロック目は5レップ。
- 4ブロック目は、5レップを6回全部最大重量でトレーニングか、ネガティブトレーニングか、ドロップセット。
- 15レップ、10レップ、5レップの最大重量を事前に測定しておく。
- 各ブロック6回のトレーニング日がある。最初は軽い重量(レップ数は一定)で、徐々に重量を上げていき、6回目のトレーニング日でそのレップ数での最大重量にする。最大重量が50-100kgくらいなら、一回あたり2.5-5.0kg増やしていく。毎回5-20%くらい増やしていく感じ。
- 十分にウォームアップすること。怪我のリスクがある時はトレーニングしない。遅発性筋肉痛の時はトレーニングして良い。
- 4ブロック目まで終わったら1サイクル終了。Strategic Deconditioningとして9-14日間の完全休養を入れる。2サイクル目からは、怪我のリスクを感じなければ15レップのブロックはスキップして良い。


★HSTのトレーニングプログラムの例



★HSTにたいする個人的な印象
- トレーニング後に筋合成・分解の続く時間メタボリックな負荷の筋肥大への効果を考えると、説得力ある理論だと思う。試してみたい。
- 一日に全身やるのはキツイので二分割でやりたい・・・。
- 肩や腕やカーフは5レップだと怪我が怖いので、レップ数多めにしたい。


・提唱者のサイト
http://hypertrophyspecific.com/hst_index.html

・簡単な解説
http://www.bodybuilding.com/fun/paul4.htm

・体験者の報告
http://tnation.t-nation.com/free_online_forum/sports_body_training_performance_bodybuilding/hst_training_dead

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