ラベル デッドリフト の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル デッドリフト の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

4/25/2026

デッドリフトパフォーマンスにおけるサイキングアップの効果

サイキングアップとは、試合など最大限の力を発揮したい場面で、意識的に精神的興奮や緊張を高め、パフォーマンス向上を目指す技法のことです。

今回は、サイキングアップの有無によるデッドリフトの挙上速度変化を調べた研究を見ていきます。


(1)The Effects of Psyching-Up on Deadlift Performance in Competitive Strongmen, Strongwomen, and Powerlifters 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41628393/


被験者:ストロングマン・ウーマンとパワーリフティングの男女選手200名 

デッドリフト1RMは、平均で男性が体重の2.6倍、女性が体重の1.8倍。



被験者それぞれが2通りの方法で90%1RMの重量でデッドリフトを1レップ行う。

・各自が1RMチャレンジの時に使っているサイキングアップ方法で90%1RMを挙上(サイキングアップ)

・ジムバッグを持ち上げるときと同じ心持ちで90%1RMを挙上(コントロール)

この2つのコンディション間で挙上速度を比較する。


また、被験者が選択したサイキングアップ方法と、被験者の気質の関連も調べている。


サイキングアップ方法は、「覚醒レベルの向上」と「覚醒レベルの低減」の2つに大別している。それぞれの具体的な手法は、

覚醒レベルの向上
・自己卑下:怒りを引き起こすために自分を侮辱する。
・ネガティブな感情・イメージ・行い:苦痛や怒りにより覚醒レベルを高める。
・刺激:音楽を聴く、カフェインを摂取する、アンモニアを嗅ぐ。
・身体的・精神的刺激:歩き回る、飛び跳ねる、速く呼吸する。
・攻撃的な行動:攻撃性を露わにする。

覚醒レベルの低減
・試技前のルーティーン:決まったルーティーンを毎回行う。
・ポジティブな考え・感情・イメージ・行い:自己の肯定、自信。
・目標の達成をイメージ:目標に集中、過去の成功を思い出す。


12/17/2025

ギリの重さを引き切るためのトレーニング(スティフレッグデッドリフト)

デッドリフトでギリギリの重さを引き切る強さを身につけるためのスティフレッグデッドリフトのやり方です。フォームがコンベンショナル、もしくはスモウでそれなりに上半身が傾く人向けです。スモウで上半身が立つフォームの人にはあまり効果がないと思います。


 

12/12/2025

レッグプレスでデッドリフトの踏み込みを強化する方法


レッグプレスマシンを使って、デッドリフトの踏み込みを強化する方法を書いていきます。

レッグプレスマシンにはいくつか種類がありますが、おすすめはウェイトスタック式のマシン(水平方向に動かすタイプ)です。理由は、ボトムで一旦負荷を下ろせるから。毎レップごとにボトムで負荷をある程度下ろして、そこからグッと強く踏み込む練習をします。

動画:Cybex VR3 Leg Press
https://www.youtube.com/watch?v=_AzxO3EGdo0



12/11/2025

バーをしならせてからのデッドリフトの踏み込み(上級者向け技術)

上級者向けのデッドリフトの踏み込み技術の記事です。筋トレ効果を高めるための技術ではなく、デッドリフト1RMを向上させるための技術です。

踏み込みの基本技術は以下の記事で解説しています。この技術が出来た上で、バーをしならせて高い位置から踏み込む方法の解説をします。

関連記事:デッドリフトの踏み込み技術





8/31/2024

電子書籍「図解デッドリフト」リリース!

デッドリフトについて、詳細に解説した本を書きました。

Amazonの販売サイト→図解デッドリフト Kindle版

デッドリフトへの愛を詰め込んだ結果、290ページくらいになりました。

今回は図を多く入れたかったので、固定レイアウトで作っています。ファイル一覧だとこんな感じです。


スマホで読むのを前提としているので、タブレットやパソコンだと図や字が大きく感じるかもしれません。

念入りにチェックはしましたが、表示が変になるなどの問題がありましたら、コメント欄で教えていただけると助かります。

内容は、以下のようになっています。

目次詳細(クリックで展開)
  第1章 デッドリフトとはなにか
   1-1 デッドリフトとは
   1-2 デッドリフトは難しいか
   1-3 実はそれほど難しくない
   1-4 基本はコンベンショナル
   1-5 床引きすべきか
   1-6 デッドリフトに関わる関節・部位
   1-7 動かすところ、動かさないところ
   1-8 デッドリフトで最も重要なこと
   1-9 スクワットとデッドリフトの違い
    1-9-1 SSCの有無
    1-9-2 動作イメージ
    1-9-3 使われる筋肉
    1-9-4 フォームは様々

  第2章 姿勢
   2-1 初心者のうちに身に着けたいこと
   2-2 背骨ニュートラルは非常に大事
   2-3 姿勢の個人差
   2-4 姿勢パターン
    2-4-1 良い姿勢
    2-4-2 猫背&反り腰
    2-4-3 背中全体が反り
    2-4-4 背中全体が曲がり
    2-4-5 スウェイバック
   2-5 姿勢パターンを積み木で例えると
   2-6 部位の分解
   2-7 首周り
    2-7-1 頚椎が曲がり(反りが失われてる)
    2-7-2 頚椎が過度に反り
   2-8 肩と胸周り
    2-8-1 胸椎が過度に曲がり(猫背)
    2-8-2 胸椎が反り
   2-9 腹と腰回り(腰椎)
    2-9-1 腰椎が曲がり
    2-9-2 腰椎が反り
   2-10 尻周り
    2-10-1 骨盤が前傾
    2-10-2 骨盤が後傾
   2-11 ニュートラルの姿勢の見つけかた
   2-12 イス軸法による脱力
   2-13 姿勢を少しずつ改善していく

  第3章 腹圧
   3-1 初心者のうちに身に着けたいこと
   3-2 腹圧とは
   3-3 呼吸と腹圧
   3-4 腹圧に関わる筋肉
   3-5 多裂筋と骨盤底筋群
   3-6 横隔膜
   3-7 腹横筋
   3-8 インナーまとめ
   3-9 インナーのコントロール
   3-10 アウターの筋肉
   3-12 体幹が固まる仕組みその1
   3-13 体幹が固まる仕組みその2
   3-14 腹圧の使い分け(強い負荷)
   3-15 腹圧の使い分け(弱い負荷)
   3-16 腹圧と姿勢
   3-17 腹圧をかけて体幹を固める練習
    3-17-1 All Fours Belly Lift
    3-17-2 90/90 Hip Lift
    3-17-3 腹圧を高める練習
    3-17-4 デッドバグ
    3-17-5 ベアクロール

  第4章 ヒップヒンジ
   4-1 初心者のうちに身に着けたいこと
   4-2 ヒップヒンジに必要なストレッチ
    4-2-1 尻のストレッチ
    4-2-2 ハムストリングスのストレッチ
    4-2-3 スパイダーストレッチ
    4-2-4 大腿直筋のケア
    4-2-5 ストレッチのタイミング
   4-3 ヒップヒンジの練習
    4-3-1 尻の筋肉に力を入れる練習
    4-3-2 背骨と股関節の動きを分離する
    4-3-3 ヒップヒンジの基本練習
    4-3-4 ヒップヒンジのコツ
    4-3-5 尻を突き出して腰を反らない
    4-3-6 イスやベンチを利用した練習
   4-4 ルーマニアンデッドリフトの練習
   4-5 徐々に重量を増やす

  第5章 デッドリフトの基本技術
   5-1 基本技術のチェックポイント
   5-2 バーを握る位置
   5-3 バーの握り方
   5-4 基本はダブルオーバーハンド
   5-5 素手で高重量
    5-5-1 オルタネイトグリップ
    5-5-2 フックグリップ
   5-6 バーに対して立つ位置
   5-7 足幅
   5-8 つま先の向き
   5-10 グリップの手幅
   5-11 背中の姿勢
   5-12 目線
   5-13 首
   5-14 足裏の重心位置
   5-15 バーの軌道
   5-16 肩甲骨の位置
   5-17 肩甲骨とバーの相対的な位置
   5-18 肩甲骨を固定する感覚を掴む
   5-19 肩関節(外旋か内旋か)
   5-20 バーの引き付け
   5-21 挙上開始時の尻の位置
   5-22 呼吸のタイミング

  第6章 5つのフェーズ
   6-1 フェーズ分解
   6-2 セットアップ
    6-2-1 荷物を持ち上げるイメージではない
    6-2-2 セットアップ前のスタンス決め小技
    6-2-3 息を吸い込む
    6-2-4 息を吸うタイミング
    6-2-5 息を吸うタイミング ①立っている時
    6-2-6 息を吸うタイミング ②バーを握って
    6-2-7 緩みを取る
    6-2-8 緩みの取り方
    6-2-9 緩みの取り方 ①トップダウン
    6-2-10 緩みの取り方 ②ボトムアップ
    6-2-11 広背筋を固める
    6-2-12 腹圧を大きく高める
   6-3 踏み込み
    6-3-1 踏み込みのやり方
    6-3-2 壁を作る
    6-3-3 大腿四頭筋の役割
    6-3-4 踏み込みの失敗例 ①ぶっこ抜き型
    6-3-5 踏み込みの失敗例 ②スクワット型
   6-4 上半身を起こす
    6-4-1 上半身の起こしで意識するポイント
    6-4-2 踏み込みと上半身の起こしの寄与
   6-5 ロックアウト
    6-5-1 ロケット打ち上げに例えると
    6-5-2 ロックアウトの失敗
   6-6 下ろし

  第7章 チューニング
   7-1 フォームのチューニング
   7-2 実質的な腕の長さを伸ばす
    7-2-1 腕を伸ばすメリットとデメリット
    7-2-2 僧帽筋上部の脱力
    7-2-3 肘と手首を伸ばす
    7-2-4 背中を反らない
    7-2-5 胸椎上部をニュートラルより丸める
    7-2-6 肩甲骨を外転する
    7-2-7 肩関節を内旋する
    7-2-8 バーを下に置いてくるイメージ
   7-3 セットアップ・踏み込みルーティーン
    7-3-1 尻を上げて勢いをつける
    7-3-2 テンションをかけながら尻を上げる
    7-3-3 一旦踏み込んで緩みを取る
    7-3-4 後ろに身体を投げ出す
    7-4-5 バーを握ってすぐに踏み込む
   7-4 骨格バランス別のフォーム
    7-4-1 骨格バランスの判断
    7-4-2 標準タイプ
    7-4-4 腕だけ短いタイプ
    7-4-5 脚と腕が短いタイプ
    7-4-6 高身長
   7-5 股関節の個人差
    7-5-1 股関節の外旋・内旋
    7-5-2 外旋・内旋適性の判定方法
    7-5-3 つま先の開きと膝の向きの調整
    7-5-4 スモウデッドリフトの向き・不向き
   7-6 トップ選手のフォームを見て学ぶ

  第8章 デッドリフトバリエーション
   8-1 スモウデッドリフト
    8-1-1 スモウのスタンス
    8-1-2 スモウとコンベンショナルの主な違い
    8-1-3 スモウの身体への負荷
   8-2 ルーマニアンデッドリフト(RDL)
   8-3 タッチアンドゴー
   8-4 ポーズドデッドリフト
   8-5 デフィシットデッドリフト
   8-6 スティフレッグデッドリフト
   8-7 ラックプル/ブロックプル
   8-8 テンポ/スローエキセントリック
   8-9 ワイドグリップ
   8-10 コンベンショナル⇔スモウ
   8-11 トラップバー(ヘックスバー)

  第9章 補助種目
   9-1 補助種目の分類
   9-2 グリップ
    9-2-1 特異的なグリップトレーニング
    9-2-2 握り込む動作のトレーニング
   9-3 膝の伸展
   9-4 股関節の伸展
    9-4-1 踏みこみの補助種目
     9-4-1-1 ボックススクワット
     9-4-1-2 ポーズド・ハイバースクワット
     9-4-1-3 トラップバーデッドリフト
     9-4-1-4 ブルガリアンスクワット
    9-4-2 上半身の起こしの補助種目
     9-4-2-1 RDL
     9-4-2-2 スティフレッグデッドリフト
     9-4-2-3 ダンベルBスタンスRDL
     9-4-2-4 加重バックエクステンション
     9-4-2-5 股関節主体のロウバースクワット
    9-4-3 尻のはめ込みの補助種目
     9-4-3-1 ヒップスラスト
   9-5 体幹を固める
    9-5-1 体幹前側の補助種目
     9-5-1-1 プランク
     9-5-1-2 デッドバグ
     9-5-1-3 ベアクロール
    9-5-2 体幹後ろ側の補助種目
   9-6 腕を引き付ける
    9-6-1 ヘソへ引く補助種目
     9-6-1-1 ベントオーバーロウ
     9-6-1-2 ペンドレイロウ
     9-6-1-3 シーテッドロウ(ナローグリップ)
     9-6-1-4 ワンハンドロウ
     9-6-1-5 懸垂・ラットプルダウン
    9-6-2 胸へ引く補助種目
     9-6-2-1チェストサポーテッドロウ
     9-6-2-2シーテッドロウ(ワイドグリップ)
     9-6-2-3 インバーテッドロウ
    9-6-3 頭上へ引く補助種目

  第10章 メニュー・プログラム
   10-1 用語説明
   10-2 デッドリフトの変数設定
   10-3 1レップのセット
   10-4 バリエーション種目の変数設定
   10-5 アイソレート種目の変数設定
   10-6 デッドリフト系トレーニングの頻度
   10-7 効かせる・効かせない
   10-8 スクワットとの兼ね合い(ボリューム)
   10-9 スクワットとの兼ね合い(疲労管理)
   10-10 スクワットと同じ日にやるかどうか
   10-11 メニュー例(熱心な初心者向け)
   10-12 メニュー例(中級者向け)
   10-13 プログラム例(中級者向け)
   10-14 骨格バランス別のトレーニング方針
    10-14-1 標準タイプ
    10-14-2 腕長・脚長タイプ
    10-14-3 腕だけ短いタイプ
    10-14-4 脚と腕が短いタイプ
    10-14-5 高身長

  第11章 トレーニングの継続
   11-1 継続は力なり
   11-2 食事と睡眠
   11-3 フォーム
   11-4 腰痛対策
    11-4-1 事故的な急性の腰痛
    11-4-2 慢性的な腰痛
    11-4-3 腰痛の予防方法
   11-5 ウォームアップ
   11-6 コンディションを整える
    11-6-1 背中の張りを取る
    11-6-2 背面全体をマッサージガンで緩める
    11-6-3 尻をほぐす
    11-6-4 広背筋を伸ばす
    11-6-5 背骨を動かす
    11-6-6  股関節のストレッチ
    11-6-7 股関節の外転・外旋を鍛える
    11-6-8 左右差の対策
   11-7 試行錯誤と身体感覚

  第12章 トレーニングアイテム
   12-1 靴
   12-2 トレーニングベルト
   12-3 リストストラップ・パワーグリップ
   12-4 スネガード

  付録
   選手名当てクイズの答え
   自著の紹介

8/11/2024

デッドリフトで腕を長く使うメリットとデメリット

デッドリフトは、腕を長く使って胸が高い位置からスタートしたほうが重量面で有利です。また、腕を長く使えると上半身の傾きが小さくなるので腰への負担も軽くなります。

実質的な腕の長さを伸ばせるポイントはいくつかあります。

まず、デメリットがなく、全てのフォームの人がやったほうが良いのは、以下の3つです。

1.僧帽筋上部を脱力して肩を下げる

2.背中を反らない

3.肘と手首を伸ばす

7/28/2024

股関節が内旋型の人はスモウデッドリフトをやらないほうがいいと思う

動画:Fixing The Powerlifter's Hip Pain (Lya Bavoil)
https://www.youtube.com/watch?v=Lnosji3tRgU


Prescillia Bavoil選手がスモウデッドリフトを試して股関節を痛めて、そこから怪我を治して復帰するまでの経緯を収めた動画です。

この選手は、スクワットもデッドリフトもスタンスが狭くて膝が前向きで、特徴的なフォームです。股関節が内旋型なのでしょう。





6/07/2024

5/03/2024

スクワットよりもデッドリフトの疲労はキツいか

動画:Deadlift Recovery & Capacity Scientifically Explained & How to Improve Your Conv. Deadlift
https://www.youtube.com/watch?v=dsSkbmkT-OY



スクワットよりもデッドリフトの疲労はキツいか?という動画なのですが、内容をざっと要約すると、

疲労を、「ROM×ワークロード×レバレッジ」とすると、スクワットとデッドリフトはROM(動作範囲)は同程度、デッドリフトはスクワットよりも高重量を扱えるが、それはレバレッジが有利なためであり、トータルで見れば身体にはスクワットもデッドリフトも同程度の負荷がかかっている。そのため、疲労も同程度になるはず。デッドリフトで回復に時間がかかるのは、フォームが雑なのと、ケツが使えてなくて背中に負担がかかり、ギリギリ粘って挙上中に背骨が動いてダメージが入っているから。ストリクトなフォームで出来るなら、デッドリフトとスクワットは同程度の疲労度で、同程度のボリュームを扱える・・・といった内容です。


私の考えは、デッドリフトが、タッチアンドゴーやRDLを含むなら、その通りだと思います。良いフォームで、タッチアンドゴーやRDL中心にやれば、ボリュームは積める。デッドリフト系種目でなかなか回復しないケースは、挙上中に背骨が動いてダメージが入っていたり、背中を反って背中の筋肉で負荷を受けたりしていて、体幹の疲労が重くて回復に時間がかかるのだと思います。フォームの精度を上げれば、ボリュームを積みやすくなります。

ただ、床に置いたタイミングで息継ぎをする床引きは、疲労がスクワットよりキツイと思います。緩んだ状態から腹圧を一気にMAXに持っていくのを繰り返すのが、全身の疲労を重くする感じがしますね。スクワットも、ピンスクワットを5レップ×4セット@RPE8(置いた時に息継ぎ)とかでやれば、床引きデッドリフトに似た疲労感になる気がします。

11/08/2023

デッドリフトの踏み込み技術

デッドリフトの踏み込み技術についての記事です。明確に解説している記事や動画を見たことがないので解説します。

踏み込みの瞬間の意識としては下図です。胸を上げる+尻を下に押し込む



9/20/2023

Bスタンス・スクワット/デッドリフト

スクワット、デッドリフトの補助種目として優秀なBスタンス・スクワット/デッドリフトのやり方を紹介します。

Bスタンス・スクワット/デッドリフトは、脚を前後に少しずらして、前側の脚に負荷をかけてトレーニングする片脚種目です。バランスに気を使う必要がなく、バーベルスクワット・デッドリフトに非常に近い動きで片脚のトレーニングを行える優秀な種目です。


7/21/2023

スモウデッドリフトの向き・不向き

前回の記事からの続きです。

関連記事:IPF世界大会でのスモウ・コンベンショナルの割合

デッドリフトで何を鍛えたいか?という視点ではなく、「その人にとってコンベンショナルとスモウのどちらが重量が挙がるか?」の視点で、スモウデッドリフトの向き・不向きを考察していきます。


スモウデッドリフトの向き・不向きを決める要素はいくつか考えられ、ファクトの要素と仮説の要素があります。

ファクトの要素は、

<身長>

身長が高いほど、スモウデッドリフトには不向きになります。身長に関わらずバーの高さは一定なので、身長が高いほど深くしゃがむ必要が出てきて、スモウデッドリフトのメリットが消えていきます。


<横幅>

規格外に巨大な骨格を持ち、横幅が非常に広い場合は、腕の外側に脚を持ってくるスモウの姿勢を取るのが困難になります。


仮説の要素は、

<股関節のスモウ適性>

スモウデッドリフトは、股関節を外旋・外転させた状態で力を入れる必要があります。股関節の形には個人差があり、股関節の形がスモウデッドリフトに適していない場合は、スモウデッドリフトの体勢で力を入れにくかったり、怪我をしやすかったりします。


それぞれ詳しく見ていきます。

7/13/2023

IPF世界大会でのスモウ・コンベンショナルの割合

どのような人がスモウデッドリフトに向いているのかを調べるために、2023年IPFワールドクラシックオープン・パワーリフティング選手権の映像をもとにデッドリフトスタンスの割合を調査しました。


各階級のAグループ(だいたい8人)のみのデータを取りました。Bグループだと競技歴1年の選手もいたりするので、長年の試行錯誤の末に自分にとって最適なスタンスになっていると思われるAグループの選手のみを対象としました。

それでは早速見ていきましょう。

男子は120kg級と120kg超級ではコンベンショナルが圧倒的に多く、それ以外の階級ではスモウが多いです。



女子は、軽量級ではスモウが圧倒的に多いです。中量級では半々に近くて、重量級になってくるとコンベンショナルのほうが多くなります。



5/10/2023

効かせるベンチプレスとデッドリフトで関節を壊した実例

昔からYouTubeで動画を投稿しているボディビルダーのカトちゃんさん。個人的には、年齢も近く、誠実そうな人柄に好感を持っています。しかし・・・晒すようで申し訳ないですが、関節を壊すフォームの実例として取り上げさせていただきます。


まずはベンチプレスから。

こちらは、2021年7月の動画でベンチプレスで肩痛が発生した時のものです。大胸筋に効かせるフォームでのベンチプレスです

動画:【筋トレ】ベンチプレスで肩痛!ダンベル種目に変更した減量中の胸のトレーニング&トレ後の減量食【解説付】
https://www.youtube.com/watch?v=0u-Xo_mLIEw


下は2022年10月の動画です。腱板断裂とのことで、このあと手術を受けていました。上の動画だと右肩を痛めていましたが、腱板断裂したのは左肩とのことです。両肩ともだいぶ消耗していると思います。

動画:【ご報告】左肩の腱板が断裂してました。原因や症状、治療やトレーニングの計画などについて
https://www.youtube.com/watch?v=BQAgbHTLUjg


1/07/2022

スクワットやデッドリフトでの視線について

スクワットやデッドリフトの時に見る方向(視線)は、体幹の姿勢を崩さなければやりやすい方向でOKです。一般的には水平くらいか、やや斜め下が多いと思います。あまり首を反らして上を見ると、体幹の姿勢が崩れやすいですし、首に負担がかかりやすくなるので、極端に反らすのはやめたほうがいいかなと思います。視線を斜め下にすると重心が前に移動して前のめりになりやすい場合は、首を少しだけ反らしたり、目だけ上に動かすと良いと思います(上目遣い)。

首は体幹の背骨部分(胸椎と腰椎)ほどシビアなコントロールは要求されないので、ニュートラルを中心にある程度は動かしても大丈夫でしょう。デッドリフトだとかなり目線を上にする人もいます(逆に視線をかなり下にする人もいます)。


本題は、どこを見るかではなく、どうやって見るかです。ジムではパワーラックの前に鏡が置いていることが多いと思いますが、スクワットやデッドリフトの際に、鏡越しに自分の身体の一点やフォームを凝視したりせず、ぼーっと前を見て動作をすると、意識が身体の内部に向かい、身体をどう動かしているかを感じやすくなり、フォームやバランスが安定します。

パワーリフターの動画を見ると、遠い目をしながらスクワットやデッドリフトをしていますが、あんな感じの目です。

動画:Russel Orhii - 1st Place 841kg *WR Total* - 83kg Class 2021 IPF World Open Classic
https://www.youtube.com/watch?v=Kf03kexddpw


動画:John Haack 5 Weeks Out from Hybrid Showdown Meet
https://www.youtube.com/watch?v=AvpexkeFlnY


視覚情報に頼りがちな人は、目を瞑ってゆっくりと自重スクワットやゴブレットスクワットをしてみると、身体の内部の感覚を使いやすくなります。

ベンチプレスについては、視線は真上か、そこからやや足元寄りくらいが基本ですが、これもバーを凝視せず、天井をぼーっと見ると良いでしょう。


12/18/2021

デッドリフトの頻度とボリューム問題

デッドリフトの頻度とボリュームをどのくらいにすれば良いのかは、意見が分かれます。スクワット(+脚トレ)だと、トータルボリュームを多く、頻度は1回あたりのボリュームと回復次第というのがおそらく主流の考えで、ベンチプレスは高頻度、重い日や軽い日を織り交ぜていくけどトータルではボリュームは多くなるというのが主流だと思います。デッドリフトについては高頻度派も低頻度派もいて、トータルボリュームについての意見もバラバラの印象です。

色々と書いていたら長くなってしまったので、この記事の簡単なまとめを書きますと、デッドリフトのトレーニングのボリュームと頻度は、以下に挙げる個人差を考慮して決めていくのが良いかなと思います。


・スクワットとの被り度合い
スクワットとデッドリフトのフォームが近い人は、デッドリフトのためのトレーニングをあまりやらなくてOK。スクワットで下半身を鍛えつつ、週1回くらい80-90%1RMくらいの重量で床引きデッドリフトを行っていくのが目安になります。

スクワットとデッドリフトのフォームの差が大きい人は、デッドリフトのためのトレーニングを多めにやったほうが良いと思います。床引きしたり、背中やハムストリングスを補助種目で鍛えたり。補助種目で背中やハムストリングスの筋肥大トレーニングをする場合は、普通の筋肥大トレーニングと同じで週2回程度でOKです。


・ボリュームへの反応度合い
反応が良い人は低ボリューム、反応が悪い人は床引きと補助種目をトータルで考えて高ボリューム。まずは低ボリュームで始めて、伸びないようならボリュームを増やしていく。


・レップレンジへの反応度合い
低レップ(5レップ以下)の反応が良い人は低レップで床引き。

高レップ(8-10レップくらい)の反応が良い人は、床引きコンベンショナルは背中の疲労で怪我しやすいですし、全身疲労もきついので、タッチアンドゴースタイルかRDLでボリュームを積むと良いと思います。スモウは背中の負担がそれほと強くなく、挙上距離も短いため、高レップでもあまり危険な感じがしないですし、全身疲労もそこまできつくないので、床引き高レップしても良いかもしれません。ただこれは私個人の印象なので、自分の身体と相談しながら。

レップレンジへの反応の調べ方は、そのレップレンジで充実感のあるトレーニングができるか、そのレップレンジのトレーニングが好きか、で判断で良いと思います。私は遅筋優位な体質なので、全般的に高レップのほうが好きです。


・回復力

床引きデッドリフトは全身の疲労がきついです。回復力が高い人は床引きデッドリフトのボリュームが多めでOK。回復力が低い人は床引きのボリュームを減らし、補助種目のボリュームを増やしたほうが良いでしょう。


・技術レベル
デッドリフトのフォームがまだ固まっていない場合は、重量と追い込み度を下げたフォーム洗練のためのトレーニングを高頻度で行うと伸びが速いです。フォームが安定すれば、重量が上がってきたときに怪我をしにくくなります。フォームがすでに固まっていれば、デッドリフトの頻度はそれほど高めなくて良いでしょう。


・重量
普通の人はあまり気にしなくて良いと思いますが、挙上重量が300kgを超えるような人ですと、高強度(だいたい85%1RM以上)の床引きデッドリフトは週1回以下(10日に1回とか)の頻度で行う人もいます。高重量ほど神経系の回復が遅くなると考えられ、床引きデッドリフトの頻度は下げたほうが良いでしょう。



12/12/2021

スモウデッドリフトの様々なフォームと個人的なやり方


様々なスモウデッドリフトのフォーム


<足幅が狭い>



動画:Angelo Fortino 350 Kg (771 LB) Deadlift - 2021 USA Virginia Pro
https://www.youtube.com/watch?v=g_GZhsNoytM




動画:Ed Coan deadlift
https://www.youtube.com/watch?v=Q_LWQkn0HNU


<足幅が普通くらい> 



動画:Sumo Deadlift Tips and Tricks | 410kg/903lbs stiff bar deadlift |
https://www.youtube.com/watch?v=zbNmUpvI4-E



動画:YANGSU REN (81kg) - 400 kg Deadlift | Incredible result!
https://www.youtube.com/watch?v=Zm0HdjSD2bI


<足幅が広い>



動画:Dmitriy Nasonov 910 kg Total WR @ 82.5kg
https://www.youtube.com/watch?v=5MV_mfbQT-k



動画:2017ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会② 74kg級DEADLIFT
https://www.youtube.com/watch?v=6ddloVmwN04



12/04/2021

骨格の違いによるデッドリフトフォーム考察

腕と脚と胴体の長さのバランスによって、デッドリフトはフォームが変わってくるのでその考察です。

そのフォームを実行可能かは、股関節の骨の噛み合わせ(大腿骨頭の角度や太さ、骨盤のソケットの向きや深さ)が深く関わりますが、スムーズに動作しやすいフォームは骨格バランスが強く影響します。

スクワットについての記事ですが、股関節の骨の噛み合わせについては関連記事に詳しく書いてあります。

関連記事:股関節の骨の個人差とスクワットのスタンス


本記事では、主にナローデッドリフトのフォームを考察していきます。スモウも少々。

3タイプの骨格に分けて考えていきます。

(1)バランス型タイプ(腕の脚の長さが普通)

(2)腕と脚が長くて胴体が短いタイプ

(3)腕と脚が短くて胴体が長いタイプ



脚が短くて腕が長い体型の人もいますし、逆に脚が長くて腕が短い体型の人もいますし、大腿とスネの長さの比率によってもフォームは変わってきますが、とりあえず3タイプに分けます。




6/12/2021

スクワットとデッドリフトのバーの軌道と足裏の重心

スクワットの深さの記事を書いていて気付いたバーの軌道と足裏の重心について書いていきます。

スターティングストレングスの影響なのか、スクワットとデッドリフトでは、重心は常に足の真ん中(ミッドフット)、バーの軌道はミッドフットライン上を垂直(鉛直)に上下すると解説しているところが多いです。バーや重心の位置を不必要にグラグラと動かさないためにそういった意識を持つことは必要だとは思いますが、実際にはバーの軌道は常に垂直ではないですし、足裏の重心も常にミッドフットではないです。そして垂直軌道とミッドフット重心を厳格に守ろうとすると、フォームが破綻します。


「身体の質量があるため、バックスクワットでバーベルが軽いとバーの軌道は垂直にならない」

これは気づいている人もいて、私も認識していました。


「スクワットで尻を後ろに出す時と、ある程度の重さ以上のコンベンショナルデッドリフトでは、足裏の重心はミッドフットから踵寄りに数cm移動している」

これは新たに認識しました。自分で試した感じでもそうなっていますし、バーの軌道分析でもそうなっていることが示唆されます。

はじめに明確にしておくと、踵寄りに重心が移動するといっても、踵の骨までは移動しません。足裏の三点荷重を維持できる範囲で移動します。つま先が浮くくらいまで踵に重心を移動するのは、スクワットでもデッドリフトでも望ましくないフォームです。

ミッドフット:足の真ん中。アーチの高い部分。三点荷重になる(下の絵)。

踵寄り重心:ミッドフットから数cmほど踵寄りの位置。脛の骨の前端の真下あたりから、くるぶりの下あたり。バーベルの重さの影響や、身体の使い方の個人差がありそうで、おそらく点ではなくてレンジ。前側(母指球・小趾球)の踏み圧は弱まるが、つま先は浮かず足裏の三点荷重は維持可能。

踵重心:踵の骨に重心を乗せる。つま先が浮き、三点荷重が維持できない。この重心でスクワットやデッドリフトをやるのは望ましくない。