8/19/2015

栄養素の貯蔵と引き出し


★マクロ栄養素
多量に消費される栄養素。ビタミン・ミネラルなどはミクロ栄養素。
・炭水化物
・脂質
・タンパク質
・(アルコール)


★主なエネルギーの貯蔵場所
・炭水化物:肝臓と骨格筋にグリコーゲンとして貯蔵される。個人差があるが肝臓に50g程度、骨格筋に350-450g程度。カーボローディングを行えばもっと貯蔵できるが、最大限貯蔵しても一日の必要エネルギーに満たない程度。
・脂質:体脂肪。ほぼ無制限にエネルギー貯蔵でき、数ヶ月分の必要エネルギーを蓄えることも可能。
・タンパク質:筋肉や臓器。10-15kgくらい。身体機能の構成要素でもありエネルギー貯蔵場所でもある。分解してエネルギーを取り出すことはできるが、通常はエネルギーの貯蔵・引き出し場所としては用いられない。
・アルコール:身体には貯蔵できない。


★摂取栄養素が活動エネルギーに使われる優先順序
身体の貯蔵容量に対しての摂取量が大きいほど、優先的にエネルギーとして使われる。

貯蔵余地があまりない栄養素が入ってきたら、それは優先的に使われる。炭水化物は摂取量に対して貯蔵容量が小さいので優先的に燃焼されエネルギー利用される。タンパク質はその次。脂質はエネルギー利用の優先順序が低い。

タンパク質、炭水化物、脂質を含む通常の食事たくさん食べると、炭水化物、タンパク質が優先的にエネルギー利用され、あまったエネルギー分の脂質が体脂肪として貯蔵される。

炭水化物やタンパク質からも脂質を合成して体脂肪として蓄えることは出来るが、変換によりエネルギーの一部が失われる。飢餓との戦いで進化してきた人間の身体は、エネルギーを無駄遣いするようなことは避けるので、通常は炭水化物から脂質はあまり合成されない。グリコーゲン貯蔵を高水準にし、さらに炭水化物を大量摂取すれば脂質合成が活発に行われるようになる。アルコールは貯蔵できないので、最優先で代謝される。



★カロリー収支の原則

(カロリー収支) = (摂取カロリー) - (消費カロリー)

カロリー収支がプラスなら、余ったカロリーが身体に貯蔵される。

細かいことを言うと、食べたものの一部は消化吸収されずにウンコとして排泄されるし、糖尿病のように消化吸収された栄養素が利用されずに尿から排泄されるケースもあるが、簡便のため摂取カロリーを身体が利用するエネルギーとする。

お金の収入と支出のバランスと同じで、収入が支出を上回れば、余った分が貯蓄として増えていく。お金はいつ収入があっても、分割または一括して収入があっても、紙幣や小銭などどのような形であっても、トータルの収支バランスの結果が貯蓄の増減を決める。カロリー収支も同様で、食べる時間帯や一日の食事回数がどうであっても、エネルギーの形が脂質でも炭水化物でも、トータルのカロリー収支のバランスの結果が体重の増減を決める。

筋肉を例えるなら・・・自動車などの耐久財かな。生活を便利にするものだが、維持コストがかかる。貯蓄(体脂肪)が少なくなってくると、換金され支出に回される。

従って、夜食べると太るとか、食事回数を増やすと太りにくいだとか、食べる順ダイエットとか、GI値とか、MCT(※1)とかは体重増減の観点からはナンセンス。トータル収支がプラスなら余ったエネルギーが貯蔵され体重は増えるし、マイナスなら蓄えたエネルギーが引き出され体重が減る。ウェイトトレーニング無しの減量では、体脂肪と筋肉の両方が減少する。

※1:中鎖脂肪酸。通常の脂質よりも優先的に代謝される。厳密には、MCTは他の脂質よりも食事誘発性熱産生が大きいので、身体が利用できるエネルギーが同質量の他の脂質よりも少なくなり太りにくいとは言える。

ダイエットの時の食事は、タンパク質多めで、残りのカロリーを炭水化物と脂質からそれぞれほどほど摂取するのが良い。炭水化物が少なすぎるとレプチンレベルが低下し消費エネルギーの減少をもたらす。また、筋グリコーゲンレベルが低いと強度の高いウェイトトレーニングが行えず、筋グリコーゲンレベルが低いままだと筋肉が分解されやすくなり、筋肉の維持が困難になる。脂質(飽和脂肪酸)の摂取量が少なすぎるとテストステロンレベルが低下する。従って、炭水化物が少なすぎても脂質が少なすぎても、なるべく体脂肪を減らし筋肉を維持するという観点では非効率なダイエットになる。

食事回数は1日3回なら特に気にしなくて良い。1日1回だと絶食時に筋肉の分解→糖新生によるエネルギー供給が起きやすくなり、その分体脂肪が減少しにくくなる。1日2回の食事は、消化に時間のかかるタンパク質を意識して摂取し身体へのアミノ酸供給が維持されるようにすればOKだけど、考えるのが面倒な場合は1日3回食べましょう。

いわゆる飢餓モードは3-4日間絶食すればなるが、1食抜いたくらいではならない。食事量を少なくした後に一気に食べると、減っていたグリコーゲンと水分が回復し体重が大幅に増える。でもこれは体脂肪が何kgも増えたわけではない。体脂肪の増減と、グリコーゲン+水分の増減を区別することが重要。


★体脂肪の分解
通常の体脂肪率の人の身体においては、体脂肪の分解はボトルネックにならない。体脂肪の分解と貯蔵は日々行われている。時間当たりの消費エネルギーを考えれば、食後はエネルギー収支プラスで脂肪貯蔵と炭水化物貯蔵と筋肉合成(タンパク質貯蔵)が行われ、食間にはエネルギー収支マイナスになり貯蔵からの引き出し(分解・燃焼)が行われる。

体脂肪率が10%台前半(※2)になってくると、定期預金のように分解されにくい頑固な脂肪の問題が出てくる。これに対処するにはテクニックが必要になる。

※2:男性の場合。女性は+7%程度して考える

貯蓄がわずかしかないのにフェラーリや自家用ジェットを所有するような人は常識的な価値観からすると気違いじみているが、わずかな体脂肪で大量の筋肉を保有しようとするのはこれと似た行為であり、飢餓を避けようとする身体から見れば気違いじみている。そのためどうにかしてそれを避けようと、体脂肪率が低くなればなるほど、支出(エネルギー消費)を減らし、貯蓄(体脂肪)を守り増やし、筋肉を優先的にエネルギー源にしようとする。これに抵抗するには、ウェイトトレーニングで筋肉に負荷を与えこの組織をなるべく残すよう身体に指示する、分解されにくい頑固な脂肪を分解するような食事とトレーニングを行う、トレーニング(もしくは薬物)により摂取カロリーが脂肪ではなく筋肉になるべく回されるようにする、といった方法で減量を行う必要がある。

運動歴の無い体脂肪率の高い人は、貯蓄が豊富にあり車を持ってない人に例えられる。このような人は、トレーニングにより体脂肪減と筋肉増を同時に行うことができる。



関連記事:
ダイエットの原則

The Sutubborn Fat Solution メモ (頑固な脂肪について)

7/31/2015

体脂肪率の測定


人間の体脂肪の正確な測定は、死体にならないと無理である(食品の栄養成分分析みたいなことをやれば測定できるでしょう)。体組成計などで出される体脂肪の数字は大雑把な推測であり、数値の扱いには注意が必要である。


【体脂肪の推測方法】
★2分割モデル(two compartment model)
体組成を、体脂肪とそれ以外(除脂肪部分)の2つに分けて推測値を出す。除脂肪部分には内蔵や筋肉や骨や水分が含まれる。水中体重秤量法、空気置換法、生体電気インピーダンス法、皮下脂肪厚法などがこれに該当する。

★4分割モデル(four compartment model)
2分割モデルは誤差が大きくなりやすく、出来るだけ正確な体組成を知るための基準となる方法が必要である。その基準となる方法が4分割モデルである。4分割モデルでは、体組成を、ミネラル、水分、体脂肪、タンパク質の4つに分けて推測値を出す。具体的な方法は、水中体重秤量法もしくは空気置換法で身体密度を測定し、重水希釈法(Deuterium dilution)で身体水分量を測定し、二重エネルギーX線吸収法(DEXA)で骨のミネラル量を測定する。これらの測定値を方程式に入れて、ミネラル、水分、体脂肪、タンパク質の推測値を算出する。以下、体組成の各推測方法の正確さは4分割モデルとの比較により判定する。


【誤差の種類】
ここのでの誤差を、4分割モデルとの差と定義する。誤差には、集団の平均の誤差と、個人個人の誤差がある。平均を比較すると4分割モデルとの差が小さくても、個人個人のデータを見ると差が大きく開いていることがありうる(多くの推測方法はこのパターンになる)。時間が経過し体組成が変わった時にその変化をどれだけ正確に測れるかという観点での誤差もある。


【体組成の推測方法】
★水中体重秤量法
水中体重秤量法は、水中に全身を沈め、水中での体重と置換された水量から身体密度を算出し、それにより体脂肪量を推測する方法である。

・問題点
- 肺に残った空気、皮膚や髪の毛などに付着した泡、消化管内の空気などが浮力に影響する。
- 除脂肪部分の密度から体脂肪量の推測値を算出するのだが、除脂肪部分の密度は人種によって異なる。また除脂肪部分の密度は、ダイエットなどで体重が変動すると変化することがあり、その時々の保水状態によっても変わりうる。

・誤差
水中体重秤量法は集団の平均では誤差が非常に小さい。人種による身体密度の違いを考慮した研究では多くは0.1%-1.2%程度、体脂肪量を過小算出するという結果が出ている。しかし個人個人の誤差はかなり大きくなる。高い場合は5-6%の誤差が出る。また時間経過による体脂肪量変化を求めようとした場合も、多くの人々ではそれなりに誤差が小さいが、一部の人々では10%程度の大きな誤差が出ている。残念なことに、水中体重秤量法は2分割モデルの中では最も誤差が小さい方法である。


★空気置換法(Bod Pod)
水中体重秤量法と同様の原理に基づく。研究によっては集団の平均の誤差と個人個人の誤差については水中体重秤量法と同程度の結果が出ているが、別の研究では水中体重秤量法より大きな誤差が出ている。時間経過による体脂肪量変化についてはかなり悪い結果が出ている。体組成評価に使うことお薦め出来ない。(力士の身体測定で使われているようです)。




★生体電気インピーダンス法
微弱な電流を身体に流す。除脂肪部分は水分を多く含んでいて電流を流しやすく、体脂肪は水分が少なく電流を流しにくい。得られた電気抵抗値から、除脂肪量と体脂肪量を推測する。

・問題点
- 電流は最も抵抗の小さいところを流れる。
- 除脂肪部分は保水状態の変動がある。
- 電流が流れるのは身体の一部分だけである。例えば両足のみ電極に接触するタイプの場合、片方の足から股間を通ってもう片方の足に電流が流れるだけで、胴体から上は無視される。
- 誤差の出る他の方法で出された体組成の推測値を元に推測値を出している。従って誤差が増幅される。通常メーカーは、多くの人を集めて、それらの人々を水中体重秤量法を用いて体組成の推測値を出し、体組成計の出す電気抵抗値と個人の変数(身長や体重や性別や年齢)から、水中体重秤量法の体組成推測値に相関する結果が出るように方程式を調整する。
(※タニタのサイトを見るとDEXAの推測値に相関するようにしているようです。DEXAも4分割法に比べると誤差があるので問題点は残ったまま。実際にタニタのサイトのグラフを見ると、体脂肪量のDEXAから個人個人のばらつきはかなり大きい。そしてDEXAも4分割法からの誤差がある)

・誤差
- ボディビルダーを被験者とした研究では、体脂肪率の4分割法との誤差(2σ)が8%という結果が出ている。
- 長期にわたっての体脂肪量変化についても結果は良くない。体脂肪量の減少を過小に出す傾向がある。ある研究では、体脂肪量の変化の推測について、生体電気インピーダンス法はBMIと同程度の正確さしかないという結果が出ている。

・結論
生体電気インピーダンス法を体組成の推測に使うのはお薦め出来ない。使うなら少なくとも3ヶ月、できれば半年の間を空けて数値を出す。出てきた数値は非常に大雑把な推測値でしかないというのをよく覚えておく。推測値に振り回されないように。(マルチ周波数で全身を測るタイプのは比較的良いかもとコメント欄に書き込みあり)。




★皮下脂肪厚法
キャリパーという計測器を用いて複数箇所の皮下脂肪の厚みを測り、その数値から身体密度をの推測値を出し、それを元に体脂肪率の推測値を算出する。

・問題点
- 皮下脂肪を一定の基準でつまむのに技術が必要。
- 身体密度の推測値を出す方程式は、それを開発するのに用いられた集団と同様の人種や年齢幅の人にのみ有効。
- 方程式を作るにあたっては水中体重秤量法を基準としているので、生体電気インピーダンス法と同様に、水中体重秤量法の誤差に皮下脂肪厚法の誤差が加わり、誤差が大きくなる。

・誤差
体脂肪率の誤差は、時間経過の集団の平均についてはかなり良いが、個人の誤差についてはかなり悪い。皮下脂肪厚法を用いる場合は、単純に皮下脂肪の厚さのみを測り、体脂肪率の推測値は算出しないことをお薦めする。皮下脂肪の厚さが減れば、体脂肪は減っている。



★二重エネルギーX線吸収法(DEXA)
骨密度の測定によく使われる。体脂肪、骨(ミネラル)、それ以外の部分の3つに分割して測定する。2分割モデルと異なり、人種間の骨密度の違いによる影響を受けない。身体の各部位ごとに体組成の推測値を出すことが出来る。

・問題点
- ハードやソフトによって出てくる数値が異なる。
- 扇ビームは視差による誤差が起こりうる。
- 除脂肪部分の保水状態に影響を受ける。

・誤差
- 集団の平均についてはかなり良いが、他の方法と同様に個人個人の誤差は大きくなる。
- 時間経過による体重変化についても個人個人の誤差はそれなりに大きい。

・結論
水中体重秤量法と同程度の誤差で、研究によってはそれよりも悪い。体組成の変化を追跡するのにDEXAを使うのはお薦めしないが、もし使う場合は最低でも3-6ヶ月の間隔を空けて使う。



★まとめ
体脂肪率の推測値を求める方法はどれも大きな誤差が伴う。しかしそれらの方法は無意味なのではなく、使い方に気をつけ、出てくる数字には大きな誤差があることを意識しておくことが重要である。
・体脂肪率として出てくる数字は大雑把な推測値であることを覚えておくこと。数字を鵜呑みにしない。
・時間経過による体組成の変化の推測値についても同様。
・最も優れた方法でも時間経過による体脂肪率の変化については4-5%程度の誤差がある。誤差以上に体脂肪率が変化する期間、最低でも3-6ヶ月程度は間隔を空けて測定すると良い。
・除脂肪部分イコール筋肉ではない。
・体脂肪率の推測値を無理に出そうとする必要はない。体重と身体各部位の周径(ウエスト等)の計測は、体脂肪が減っているのかどうかの良い目安になる。
・時間経過による体脂肪の変化を追跡したい場合は、水中体重秤量法か皮下脂肪厚法をお薦めする。極度の肥満の人の場合はこれらの方法には向いていないので体重と周径の計測を行う。
・皮下脂肪厚法を用いて体脂肪の変化を追跡する場合は、体脂肪率の推測値を計算する必要はない。各部位の皮下脂肪厚を足しあわせ、それが減っていれば体脂肪は減っている。
・どのような方法を用いるにせよ、測る時のコンディションを同一にする。同じ技術者が、同じ機器を用いて、日の同じタイミング(食事や保水状態や運動)に行う。



【参考サイト】
The Pitfalls of Body Fat “Measurement”: Part 1
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=146

The Pitfalls of Body Fat “Measurement”: Part 2
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=162

The Pitfalls of Body Fat “Measurement”, Part 3: Bod Pod
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=175

The Pitfalls of Bodyfat “Measurement”, Part 4: Bioelectrical Impedance (BIA)
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=218

The Pitfalls of Body Fat “Measurement”, Part 5: Skinfolds
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=250

The Pitfalls of Body Fat “Measurement”, Part 6: Dual-Energy X-Ray Absorptiometry (DEXA)
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=260

The Pitfalls of Body Fat “Measurement”, The Final Chapter
http://weightology.net/weightologyweekly/?page_id=283



★私のコメント
コメント欄の日付を見ると2010年頃の記事と思われ、その後の技術発展で各測定方法の正確さが向上している可能性もあります。メーカーのサイトを見る場合は、集団の平均の誤差と、個人個人の誤差を分けて考える、どの方法と比較して正確さを謳っているか、どの方法で得られる体組成の値に相関するように作っているか、といった点に気をつけると良いと思います。

私が体脂肪量の変化を追跡する場合は、体重、ウエスト、見た目の変化をチェックします。筋肉量がどうなっているかはウェイトトレーニングの重量の変化をチェックします。体組成計は使いません。誤差が大きいものだとわかっていても、残念な数字が出るとモチベーションが低下してしまうので。

男性は太った痩せたがウエストに如実に表れるので、ウエストを測定すると良いと思います。女性の場合はよくわからないのですが・・・皮下脂肪の付き方に個人差があるので、太腿、ヒップ、ウエスト、二の腕あたりを測っておくと良いと思います。単純に、以前はきつかったパンツがゆるくなったとかでも良いと思います。

多くの人が日常的に利用できる体組成計は生体電気インピーダンス法です。この方式の機器は大抵は体重を減らせば、低い体脂率が出るようになっています。低い体脂肪率の数字を出したかったら、まともに食事運動をせず体脂肪と除脂肪体重を減らすのが手っ取り早いです。不健康な痩せ方を助長しているように私には思えるので、正直これらの機器のメーカーに対しては良い印象を持っていません。プロスポーツの世界でも、不正確な機器で算出された体脂肪率の値を絶対視する傾向があるように思えます。

アスリートなら、競技パフォーマンスと階級制競技の場合は体重を気にすれば良いでしょう。ボディメイクやボディビルやフィジーク競技を行うなら、見た目を気にすれば良いです。体組成計が出す体脂肪率に振り回されないことが大事です。

6/23/2015

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders)

★基本概念
脊椎への負荷をなるべく減らしながら、脊椎を支える筋肉を総合的に鍛える。脊椎はS字カーブを保ったニュートラルの姿勢の時にもっとも負荷に耐えることができ、怪我のリスクが低くなる。また腰の健康は体幹の筋肉の持久力に関連する。従って、脊椎のニュートラル姿勢を維持しながらのアイソメトリックトレーニングが中心になる。

★腰の健康のためにやってはいけないエクササイズ種目
腰の健康のためにはシットアップは厳禁。レッグレイズも腰への負荷が高いのでNG。ローマンチェア等を使ってのバックエクステンション、床にうつ伏せになってスーパーマンポーズ、いずれも腰への負荷が大きいので腰を痛めている人には厳禁。競技パフォーマンス上どうしてもこれらのエクササイズが必要なアスリー トは、痛めないよう注意しながら行う。


★著者の推奨エクササイズ種目

カールアップ(腹直筋に主に負荷がかかる)
- 胸椎を軽く曲げて腹直筋中心に負荷をかける。腰椎と頚椎はなるべくニュートラルの姿勢を保つ。
- 仰向けに寝て手は腰の下にいれて腰椎がニュートラル姿勢を保つように支える。
- 片足のみ膝を90度に曲げる。こうすると腰が曲がりにくくなる。
- 首に不快感を感じる場合は、口蓋(前歯の後ろあたり)に舌を押し付けると首の筋肉が安定する。
- 肘は床に置いたまま、胸椎を曲げて肩と首を床から浮かす。浮かし過ぎるのも良くない。

[負荷の上げ方]
- 肘を床から数cm浮かす。
- 指先を額に軽く乗せながら行う。手を首の後ろに回すと引っ張って首が曲がりやすいのでこうする。アスリート向け。

サイドブリッジ(腰方形筋、腹斜筋、腹横筋に主に負荷がかかる)
- 脊椎のニュートラル姿勢を維持、腹回りの力を抜かず体幹を安定させ続けること。
- 初心者は両膝を90度に曲げて床につける。
- 大腿部、腰、胴体は真っ直ぐにして、片方の腕の肘を曲げ肘・前腕・手を床につけて上体を支える。
- もう片方の腕は床側の肩を抑えて安定させる。肩を抑えずに胴体の脇に腕を置いておくと負荷が上がる。

[負荷の上げ方]
- 膝を伸ばし、膝から下で脚を交差させ両足を床につける。膝は床から浮く。脚・腰・胴体が真っ直ぐ。
- サイドブリッジ→プランク→逆側のサイドブリッジ、を連続的に行う


バードドッグ(脊柱起立筋群に主に負荷がかかる)
- 脊椎のニュートラル姿勢を維持、腹回りの力を抜かず体幹を安定させ続けること。
- 両手両膝を床につけて四つん這いになる。
- 初心者は片脚、もしくは片腕を床から浮かす。高く上げすぎて、胴体がねじれないように注意。

[負荷の上げ方]
片腕と片脚を同時に上げる。右腕左脚、左腕右足の組み合わせ。水平以上に上がらないよう注意する。


★初心者向けトレーニングプログラム。
- 腰のウォームアップにキャットキャメルエクササイズを行う(猫とラクダのポーズを交互に行う)。可動範囲限界までやらないこと。軽く曲げ伸ばしを5,6回。立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を続け腰が疲れている時にやるのも効果的。腰が軽くなる。
- ゆっくりとランジ。上体は起こしたまま。上体が前に曲がると腰への負荷が高くなる。
- カールアップ、サイドブリッジ、バードドッグを行う。最大8秒程度のアイソメトリック。8秒過ぎたら一旦緩めて筋肉に酸素供給してから、再びアイソメトリック。一回のアイソメトリック持続時間を伸ばすのではなく、回数を増やすことで持久力を高める。
- いずれのエクササイズも呼吸は自然に行う。呼吸をしながら脊椎の姿勢を維持できるよう訓練する。


★アスリート向け応用
エクササイズバイクを強めの強度で漕いで心拍数を上げてから、上記のエクササイズを行う。息が苦しい状況で体幹を維持する訓練になる。


★詳しいエクササイズ方法を知りたい場合
今回の参考書籍には、具体的なエクササイズについてはあまり詳しく書かれていない。エクササイズにフォーカスした続編が出ているので、興味のある方はどうぞ。これもまた価格が高いので、Low Back Disordersで満足した私は続編は読まなそうです・・・。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

関連記事:
腰痛について1~基礎知識~(Low Back Disorders)

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)

6/16/2015

腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)


★リハビリのプロセス
1. どの動作が腰を痛める要因になっているか洗い出す。
2. 自分の脊椎がどういう姿勢になっているのか、どこの筋肉がどう収縮しているのか意識する。ものを持ち上げたりかがんだりするときは、脊椎をニュートラルの姿勢にし、腹周りの筋肉を軽く収縮させ、腰を曲げるのではなく股関節と膝関節を動かす。
3. 体幹を安定させる筋肉の動作を学び、筋肉の持久力を高めるエクササイズを行う。
4. その人の行うあらゆる活動において体幹を安定させることのできる筋肉の動作を身につける。


★他の関節との違い
脊椎は膝や肩とは異なり、これらの関節のリハビリに有効な手法は使えない。負荷をかけながら可動範囲内で動かすのは四肢の関節のリハビリには有効だが、脊椎には逆効果になる。また腰痛の症状は様々なので、全てのケースを同じアプローチ方法で扱うことは出来ない。


★リハビリの留意点
- リハビリエクササイズは毎日やった方が良い。
- 腰に痛みがある場合はエクササイズは止める。
- 有酸素運動と組み合わせるのも良い。特に早歩き。


★体幹の筋肉
体幹の筋肉の強さ(strength)はアスリートには必要だが、一般人の腰の健康のためには体幹の筋肉の持久力(endurance)が重要。それと体幹の筋肉の前後左右の持久力のバランス。腹筋群と脊柱起立筋群の強さのバランスも重要。また姿勢や負荷のかかり方によって体幹の筋肉の動員のされ方は連続的に変化する。従って体幹の全ての筋肉が重要であり、それらが協調して動員されることで脊椎が正しい姿勢を保ち障害を防止する。特定の筋肉をトレーニングする方法はワークしないだろう。


★呼吸
日常動作や多くのスポーツでは、バルサルバ法のように呼吸を意識的に止めて体幹を固めることはあまりない。従ってエクササイズでは、自然に呼吸をしながら体幹の筋肉を協調動作させ体幹を固めることが出来るよう訓練する。


★健康のためのトレーニングとパフォーマンスのためのトレーニング
筋骨格系の観点からはアスリートは健康とは言い難い。パフォーマンス向上のためには過大な負荷をかけ続ける必要があり、身体組織にダメージが蓄積されていき、怪我のリスクが上がっていく。不幸なことに、多くの一般人の患者がアスリートのパフォーマンス向上のためのトレーニングプログラムを見てそれを真似してしまう。健康のためのトレーニングは、パフォーマンス向上のためのトレーニングとは極めて異なる。健康のためのトレーニングは、脊椎への負荷をなるべく小さくしながら、筋肉の持久力と協調動作を高め、日常生活や仕事で行うタスクにおいて脊椎の安定性を維持することに重点が置かれる。


★柔軟性
腰を痛めた人には、腰のストレッチは良くない。前屈や、仰向けに寝て膝を抱え込んで丸まって腰を伸ばすようなストレッチはやらないほうが良いだろう。脊椎の柔軟性が必要なアスリートは行う。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

関連記事:
腰痛について1~基礎知識~(Low Back Disorders)

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders) 

6/14/2015

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

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腰痛を予防するには、普段の生活で以下の点に気をつける。


★物を持ち上げる時
脊椎が直立時と同じ姿勢になるようにする。腰を曲げて地面から物を持ち上げるのではなく、脊椎が自然なS字を維持するように体幹を固定し、股関節と膝関節を使って物を持ち上げる。脊椎はこのニュートラルな姿勢の時に最も負荷に耐えられる。物の形状や大きさによってフォームは少しずつ違ってくるが、基本的にはスクワットかデッドリフトの動きになる。尻の筋肉に負荷がかかるのを感じると良い。腰を曲げて腕や上背部で引っ張り上げるのは良くない。それとなるべく身体に物を近づけながら持ち上げると、反作用モーメントが小さくなって良い。軽い物なら片足を後ろに上げてバランスをとりながら片手で持ち上げるのも良い。


★長時間腰を曲げた後
長時間座った後や中腰の姿勢を続けた後、立ち上がってすぐに重い物を持ち上げると腰を痛めやすい。少なくとも数分間は立った状態に腰を慣らしてから、物を持ち上げる。仕事の都合上、そのような時間的な猶予がない場合は、座っている時になるべく腰が丸まらないようにしておく。


★腹圧(腹腔内圧)について。
バルサルバ法で腹圧を高めると、体幹は固まるが脊椎の圧縮方向への負荷が増える。物を持ち上げたりといった日常動作では軽く腹筋周りに力を入れる程度で良く、通常は自然に体幹の筋肉が動員されるので意識的に体幹の筋肉に力を入れて腹圧を高める必要はない。この自然な体幹の筋肉の動員が上手く出来ない人は、ふとした日常動作で腰を痛めやすい。後ほど紹介されるエクササイズで体幹の筋肉が上手く動員されるよう訓練する。ウェイトリフティング等で高重量のものを持ち上げる場合は、バルサルバ法で腹圧を高めて体幹を固める必要がある。


★座り方
同じ姿勢で長時間座ることは、特定の身体組織に負荷がかかり続け腰痛リスクを高める。一般的に良い姿勢とされる背筋をピンと伸ばして座るのもずっと続けるのは腰に良くない。たったひとつの冴えた座り方は無く、理想的な座り方は、こまめに姿勢を変えて同じ組織に負荷がかかり続けないようにすることである。背筋を伸ばしたり、椅子の上であぐらをかいたり、足を組んだり、足を机の上に投げ出したり、リクライニングしたり・・・状況が許す範囲で姿勢をこまめに変えるのが良い。また数十分おきに立ち上がり、伸びをしたり軽く身体を動かしたり歩いたりすると良い。伸びの仕方は、立ち上がり両手をゆっくりと天井に向けて伸ばし(元気玉を作る姿勢)、息を深く吸い込む。


★寝起き
寝てる間に椎間板が水分を引き込んで膨らみ脊椎がキツキツになる(それで寝起きは背が少し伸びている)。日中は重力による圧縮方向の力が加わって水が抜ける。朝起きてすぐは腰を曲げる運動はしない方が良い。少なくとも起床後1-2時間は腰に負担がかからないようにする。寝過ぎ(8時間以上の睡眠)も椎間板がさらにパンパンになり脊椎に負荷がかかる。


★胴体を捻ることについて
無理のない可動範囲内で捻るだけなら問題は無い。捻りのない姿勢(脊椎がニュートラル)で、捻り方向のトルクがかかることも問題はない。しかし捻った状態で捻り方向の高いトルクがかかるのは危険(例、ゴルフのフルスイング)。


★歩く
腕を大きく振って早足で歩くのは腰に良い。ゆっくり歩くのは腰に負荷がかかるので腰が悪い人は避ける。


参考書籍:
Low Back Disorders / Stuart McGill
http://www.amazon.com/Low-Back-Disorders-Second-Edition/dp/0736066926

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腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders)

6/12/2015

腰痛について1~基礎知識~(Low Back Disorders)




腰痛についての記事をいくつか書こうと思います。ネタ元は Stuart McGill著の Low Back Disorders です(Amazonリンク)。お値段が結構します。私は中古で購入しました。私はこの分野についてほぼ予備知識無しなのですが、エビデンスベースで論理的に書かれていますし、自分自身の腰を痛めた体験と照らし合わせても納得がいく内容なので、信頼できる著作ではないかと思います。Low Back Disorder は正確に訳すと下背部の障害ですが、この記事では大雑把に腰痛と記述します。


★腰痛とはなにか
腰痛といっても、椎間板に問題がある場合や靭帯にダメージがある場合や椎間関節に問題がある場合など様々なケースがある。診断が難しい。腰痛の85%が原因不明という話があるが、正確な診断できなくて(匙を投げるように)原因不明とされているケースが多いと思われる。


★下背部の障害が発生するプロセス
一回のイベントが怪我につながるケースは稀。障害発生のきっかけとなる出来事がフォーカスされやすく、それまでの蓄積ダメージはなかなか目につきにくい。目立つ出来事に目を奪われ、それまでのプロセスを理解しないと正しい対処ができない。


★障害発生の基本的な考え方
身体に障害発生の許容量を越える負荷がかかると、障害が引き起こされる。
1. 一発の大きな負荷で障害が発生するケース。
 例:乗り物やスポーツで腰に大きな衝撃が加わる。
2. 小さな負荷が何度も繰り返し加わることで障害許容量が低下し、障害許容量が負荷を下回ることで障害が発生するケース。
 例: 荷物を何度も持ち上げ続けて疲労が蓄積していき、障害許容量が低下して障害発生する。
3. 同じ姿勢を続けることで一定の負荷がかかり続け障害許容量が低下し、障害発生するケース。
 例: 農作業などで中腰の姿勢を続ける。


★負荷と休息と適応
身体組織の健康維持のためにはある程度の負荷が必要。適切な負荷とその後の休息により、身体組織に適応反応が起こり障害許容量が上昇する(丈夫になる)。


★腰痛発生のリスクファクター
心理社会的な変数と生体力学的な変数の両方が重要なリスクファクター。身体組織のダメージは過大な負荷により引き起こされ、ダメージは痛みを引き起こす。痛みは心理社会的な変数によって知覚のされかたが変わってくる。この本では生体力学的な面の分析が中心。

[疫学調査により特定されたリスクファクター]
- 同じ姿勢を続けること。特に長時間腰を曲げたり捻ったり横に傾けたり。
- 座っりぱなし。
- 胴体を頻繁に動かす、脊椎を速く捻る、捻り過ぎる。
- 頻繁に物を持ち上げたり押したり引いたり。
- 振動が加わり続ける。特に座った状態で全身に振動が加わり続ける(例えば振動が続く乗り物を運転)
- 腰へのせん断力、圧縮方向の力、伸ばす方向へのモーメント、これらの一発の大きな負荷と繰り返し負荷。
- 滑って転んで腰を打つ。

[身体組織への影響を調べた研究により特定されたリスクファクター]
- 腰を可動範囲いっぱいに曲げることを繰り返す。これをやるとヘルニアになる。
- 寝起き。寝てる間に椎間板が水分を引き込んで膨らみ脊椎がキツキツになる(それで寝起きは背が少し伸びている)。日中は重力による圧縮方向の力が加わって水が抜ける。朝起きてすぐは腰を曲げる運動はしない方が良い。
-  腰へのせん断力、圧縮方向の力、これらの一発の大きな負荷と繰り返し負荷。ねじれ方向のズレとモーメント。
- 負荷が少なすぎて身体組織が弱くなる。
- 急に大きな負荷がかかる。

[リスクファクターとなる個々人の特徴]
- 脊椎の可動範囲。可動範囲が広いとそれだけリスクが高くなる。
- 体幹の筋肉の持久力。持久力が低いとリスクが高くなる。
- 筋肉の動作の乱れ。体幹の筋肉がうまく協調して動かないと脊椎の安定が崩れ怪我のリスクが高くなる。
- 年齢。年齢が高いと脊椎は脆くなる。
- 性別。女性の方が脊椎が脆い。
- 腹回り。太いとリスク高い。



関連記事:

腰痛について2~予防~(Low Back Disorders)

腰痛について3~リハビリとトレーニング~(Low Back Disorders)

腰痛について4~推奨エクササイズ~(Low Back Disorders)

6/04/2015

[ボディメイク記録] 増量結果


前回の記録 12月17日
今回の記録 6月3日


★現状記録
筋グリコーゲンレベルは普通。直前のトレ履歴は、前日に下半身、当日に上半身。


★身体計測
身長:180cm
体重:77.1kg(+4.6kg)
バスト:101cm(3.0cm)
ウェスト:82cm(6.0cm)
ヒップ:94cm(+1.0cm)
右上腕:31cm(+1.0cm)
左上腕:30cm(+1.0cm)
手首径:16cm
右大腿:58cm(+2.0cm)
左大腿:57cm(+2.0cm)
右カーフ:36.0cm(+0.5cm)
左カーフ:35.5cm(+0.0cm)
足首径:19cm


★主な種目のトレーニング重量
懸垂ワイド順手・・・5kg加重×6reps
ベンチプレス・・・75kg×5reps
デッドリフト・・・120kg×3reps
スクワット(スミスマシン)・・・80kg×7reps


★トレーニング種目明細
セット数: メイン5セットくらい。

メイン種目
- スクワット(週2回)
- デッドリフト(週2回)
- ベンチプレス(週2回)


補助種目
- インクラインベンチプレス(スミスマシン)
- インクラインベンチにうつ伏せになってラテラルレイズ
- インクラインベンチにうつ伏せになって上背部を使ってのダンベルローイング
- 懸垂(ワイド順手・ナローパラレル)
- ローイングマシン
- レッグカール
- カーフレイズ
- プレス
- ダンベルショルダープレス
- サイドレイズ
- 腹筋マシン
- 台に肘を置いて身体を浮かせてのレッグレイズ
- アームカール


★増量プロセス
カロリー摂取の振り分け目安は以下の通り。あくまで目安なので厳密には出来ていない。
1. トレーニング前の直近の食事は炭水化物多め。
2. トレーニング後24時間は500-1000kcalくらいオーバーカロリー。
3. 24時間を過ぎたら維持カロリーからややアンダーカロリーに食事を抑える。次のトレーニング日が来たら1.に戻る。

基本的にはHSTのやりかた。高レップ(15repsくらい)のフェーズは全身を週に3回。
1日目:全身トレ/500-1000kcakオーバー
2日目:休み/維持~アンダーカロリー
3日目:全身トレ/500-1000kcakオーバー
4日目:休み/維持~アンダーカロリー
5日目:全身トレ/500-1000kcakオーバー
6日目:休み/維持~アンダーカロリー
7日目:休み/維持~アンダーカロリー

中レップ・低レップのフェーズは上半身と下半身を週に2回ずつ。
1日目:上半身トレ/500-1000kcakオーバー
2日目:下半身トレ/500-1000kcakオーバー
3日目:休み/維持~アンダーカロリー
4日目:上半身トレ/500-1000kcakオーバー
5日目:下半身トレ/500-1000kcakオーバー
6日目:休み/維持~アンダーカロリー
7日目:休み/維持~アンダーカロリー


★食事内容
- タンパク質の摂取量は2-3g/体重1kg/日。動物性食品とプロテインパウダーのみ摂取量にカウント。
- 食事回数は1日3回で、トレーニング日はトレーニング前にプロテインパウダーとスクロースを摂取。スクロースは角砂糖をお湯に溶いたもの。摂取カロリーの把握がしやすいので角砂糖を使っている。
- 脂質の摂取量はあまり把握していないけど、1g/体重1kg/日くらいだと思う。卵や魚や乳製品など高たんぱく質食品に付随する脂質を主に摂取した。揚げ物やドレッシングなどの付加的な脂質はあまり摂取していない。
- トータルカロリーの調整は炭水化物で行った。米、パスタ、ミューズリーが主体。甘いものも適当に。
- 健康のため、野菜、果物、豆も摂取。


★雑感
- 前回の増量は体脂肪が結構ついて減量が面倒だったので、今回はあまり体脂肪が付かないよう、ゆっくりと増量した。


★怪我
- 特に怪我無し。


★今後の予定
- 減量を始める。2-3ヶ月でサクッと終わらせるか、長めにやって体脂肪率一桁を目指すか。調子を見ながら判断する。

4/24/2015

デッドリフト時の脛の保護(脛当て)

デッドリフトの際にバーが脛に当たって痛い時があるので、何か良いものないかなぁと思って探していて見つけたのがこれ。ちょっとお値段高めだけど、米Amazonでかなり評価が高かったので買ってみた。

想定用途としては、ロープ登り、デッドリフト、クリーン、クロスフィット、トレイルラン等とのこと。

一回使ってみた感想は・・・これはとても良いものだ! 脛の部分に薄い衝撃吸収材が入っていて、打撲と擦傷の予防になる。耐久性はまだわからないけど、想定用途からしてデッドリフトではそう簡単には駄目にはならなそう。

米Amazonで買おうとするとこの商品は日本には発送できませんと言われるので、私は国内Amazonで買いました。Rock Tape で検索すると出てくると思います。(日本で買えるのは旧モデルなのかな? 商品名にⅡがついていない)
 
※2017年6月現在では、米AmazonでMサイズとLサイズが日本に発送可能。

サイズは2種類あって、ふくらはぎの最大周径が15インチ以上の人はL/XL、15インチ以下の人はS/Mが目安(公式サイト参照)。


RockTape RockGuards のS/Mサイズを着用した状態。ふくらはぎの最大周径は35cm。

水洗い可


2020年12月追記:

RockTape の製品を数年おきに買い替えて使っています。

似たような脛当ては他にもあるので、米Amazonで「shin guards deadlift」で検索して、日本に発送可能なリーズナブルな価格の製品を買うのが良いと思います。国内だと、やたらと高額な並行輸入品くらいしか見つからないです。


2021年5月追記:

最近は、SMART STRENGTHというメーカーの製品を使っています。脛の保護力が高いですし、脛にバーが当たってもひっかからず、使用感は非常に良いです。耐久性は不明ですが、3ヶ月位使っていて特に問題はなく、質感も頑丈そうです。(追記:2023年11月現在、まだ問題なく使えています。頑丈!)

Deadlift Shin Guards, Box Jump Shin Guard Protector, Smart Shin Shields best workout protection for Deadlifts, CrossFit, Weightlifting, Powerlifting, Jumps, 2.5 mm hard bearing grade plastic Pair of 2 

製品はフリーサイズで、サイズ選択の必要はないです。長さの異なるベルトがいくつか同梱されていて、ベルトを交換することで、各自のふくらはぎのサイズに合わせます。

使用感は非常に良いのですが、バーを脛ギリギリに沿わせるように下ろすと、上端に当たって痛いことがあるので、そこだけは注意です。数mmで良いので脛から少し離して下ろせば問題ないです。

4/19/2015

低負荷トレーニングと高負荷トレーニング

ネタ元: Lyle McDonaldの記事
Effects of Low-Versus High Load Resistance Training – Research Review
http://www.bodyrecomposition.com/research-review/effects-of-low-versus-high-load-resistance-training-research-review.html/


★実験方法
被験者: トレーニング経験のある若い男性。1.5-9年のトレーニング歴で、皆さんスクワットとベンチプレスは自体重以上を挙上できる。
期間: 8週間
人数: 18名。各グループ9名。(当初24名で途中で6名脱落)
食事: 自由+トレーニング後にホエイプロテイン24gを支給

低負荷グループ: 25-35レップ/3セットを7種目
高負荷グループ: 8-12レップ/3セットを7種目

- エクササイズ種目は、ベンチプレス、ミリタリープレス、ワイドグリッププルダウン、シーテッドケーブルロウ、スクワット、レッグプレス、レッグエクステンション。
- 各種目週3回トレーニング。トレーニング間隔は最低1日は空ける。
- 各セットは限界まで行い、毎週重量を増やそうと試みた。


★結果
筋肥大。各筋肉の厚みを測定。グループ間の結果に統計的有意差は無し。
- 低負荷グループ: 上腕二頭筋+5.3% 上腕三頭筋+6.0% 大腿四頭筋+9.3%
- 高負荷グループ: 上腕二頭筋+8.6% 上腕三頭筋+5.2% 大腿四頭筋+9.5%

1RM測定。スクワットはグループ間に有意差有り、ベンチプレスは有意差無し。
- 低負荷グループ: スクワット+8.8% ベンチプレス+2.0%
- 高負荷グループ: スクワット+19.6% ベンチプレス+6.5%

上半身の筋持久力。50%1RMでのベンチプレスを何回できる測定。
- 低負荷グループ: +16.6%
- 高負荷グループ: -1.2%


★コメント
- 神経系の適応を考えると高負荷グループの1RMが伸びるのは不思議ではない。
- 筋肥大については、筋繊維の種類ごとには測定していない。Type I/Type Ⅱの変化に違いがある可能性。
- 低負荷グループと高負荷グループとではトータルのトレーニングボリュームが異なる。
- 低負荷高レップのトレーニングは実際にやるとなると非常にキツイ。(実験では低負荷グループの被験者の約半数が嘔吐したとのこと・・・)


★結論
- 高負荷トレーニングと同等の筋肥大が得られるとしても、低負荷高レップのトレーニングや加圧トレーニングは非常にキツイし時間もかかるので実用的ではない。怪我をしていて高負荷のトレーニングが行えない場合か、筋持久力を伸ばしたい場合に行うと良いだろう。


★個人的な感想
私は増量期はHSTベースのトレーニングをしているので、低負荷高レップ(15-25レップ)のフェーズを取り入れています。高レップトレーニングは関節周りの組織を強化し怪我予防になり、持久力もつくので、低中レップトレーニング期の準備になる。また完全休養空けは低負荷でも筋肉に刺激が入るし、スタートラインを低くしておくとその後の漸進的な負荷増大が行えるので効率的かなと。でもまあキツイのでこのフェーズ早く終われと思いながらやっています。



関連記事:
レップ数によるトレーニング効果の違い

2/25/2015

タンパク質摂取量の目安

運動のタイプやトレーニングレベルなどによって、タンパク質の必要量は違ってくると考えられます。ただ、運動量もトレーニングレベルも体組成も人によって違いますし、タンパク質のアミノ酸組成も違います。またタンパク質の必要量を調べる研究の測定精度の問題もあるので、タンパク質の推奨摂取量はおおまかな目安でしか出せません。以下の表は、カロリー収支がマイナスではない場合のタンパク質摂取量の目安です。タンパク質は多めに摂取してもデメリットが小さいので、多めの数字にしています。

体重1kgあたりの1日のタンパク質摂取量の目安
(維持・増量時)

持久系競技 筋肥大・ストレングス
趣味の運動 1.2-1.5g/kg/day 1.6-2.2g/kg/day
アスリート 1.8-2.2g/kg/day 2.2-3.0g/kg/day

 

アスリートは、一日数時間の運動を週に5日以上実施するような競技者を想定しています。また、わずかな運動パフォーマンスの差が成績に大きな影響を及ぼす高いレベルの競技者を想定しています。ボディビルやフィジークの競技者も含みます。

・トレーニングをしない日
基本的には、トレーニングをしない日も同じ量のタンパク質を摂取します。ただ、トレーニングが週一回といった場合は、トレーニング日とその翌日と翌々日のみタンパク質摂取量を上の表の量にし、他の日は体重1kgあたり1g程度でいいかもしれません。

・体脂肪率が高い場合
体脂肪にはタンパク質は必要ないので、男女とも体脂肪率が30%を超えるような場合は、除脂肪体重1kgあたり上記の量のタンパク質を摂取すると良いでしょう。例えば体重80kgで体脂肪率30%だったら、除脂肪体重は80×(1-0.3)=56kgです。2g/kg/dayで計算して、一日にタンパク質を112g摂取します。

・性別による違い
一般的に女性は男性に比べて体脂肪率が高いので、タンパク質の必要量が男性よりも少ないです。摂取量レンジの下限付近にすると良いでしょう。例えば趣味の筋トレだったら、女性は1.6-1.9g/kg/dayにすると良いと思います。

・減量でカロリー収支がマイナスの場合
大まかな目安としては、維持・増量時よりもタンパク質の摂取量を20%程度増やすと良いでしょう。タンパク質には除脂肪体重の減少を抑える効果に加えて、食欲を抑える効果もあります。ここでの減量はカロリー不足が消費カロリーの20%程度の減量を想定しています。例えば消費カロリー2500kcalだったら、摂取カロリー2000kcal、カロリー不足500kcal程度です。明確な関係式が出せるわけではないですが、基本的には消費カロリーに対する摂取カロリーの割合が低くなるほど、つまり急速な減量ほど、タンパク質の摂取量を増やしたほうが良いです。

体重1kgあたりの1日のタンパク質摂取量の目安
(減量時)

持久系競技 筋肥大・ストレングス
趣味の運動 1.4-1.8g/kg/day 1.9-2.6g/kg/day
アスリート 2.2-2.6g/kg/day 2.6-3.6g/kg/day

 
・体脂肪率が極度に低い状態への減量
ボディビルやフィジークのコンテストを目標に減量する場合は、男女とも3.0g/kg/day前後のタンパク質を摂取すると良いでしょう。コンテストに向けての減量をおこなう競技者を対象としたケーススタディ研究がいくつかあるのですが、このくらいのタンパク質を摂取しているケースでは除脂肪体重をある程度維持できています。マラソンランナーなどトップレベルの持久系アスリートのケーススタディ研究も、2.5-3.0g/kg/day程度の摂取で減量がうまくいっているので、非常にレベルの高い持久系アスリートも一般に推奨されるよりも多めに摂取したほうが良いと思います。