3/04/2022

BIG3を軸としたトレーニングプログラムの考え方3回目:トレーニング変数の調整

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関連記事:BIG3を軸としたトレーニングプログラムの考え方2回目:実際のトレーニングプログラム



初心者・中級者の定義

初心者と中級者で変数調整の目安が変わってくるので、初心者と中級者の定義を書いておきます。

初心者は、リニアプログレッション(緩やかなリニアプログレッションを含む)で伸びる人。

中級者は、リニアプログレッションでは伸びなくなった人。

体重比の挙上重量で、初心者、中級者を分けるやり方もありますが、筋力の個人差は非常に大きいです。

筋力が弱い体質で、挙上重量が中級者レベルに達してなくてもリニアプログレッションで伸びなくなったら、中級者向けのプログラムに切り替えたほうが良いです。そうしないといつまでも停滞したままです。

逆に、筋力が強い体質で、中級者レベルの挙上重量になっても低ボリュームのリニアプログレッションで伸び続けるなら、リニアプログレッションをやり続けたほうがいいです。

例えばこの記事で、Greg Nuckolsが自分の経験について書いているのですが、本格的にバーベルトレーニングを開始した時点で、ベンチプレス125kg、デッドリフト192.5kgでした。体重は77kgより少し下くらい。年齢は14歳か15歳だと思います。体重比の挙上重量だと上級者レベルですが、経験値や伸びしろは初心者です。

 




ボリュームの設定

ボリュームは週あたりのセット数で考えると、ボリューム管理がしやすいです。

・メインリフト(この記事ではBIG3)の週のトータルボリューム

初心者:4-8セット(2-4セットを週2回が目安)

中級者:6-10セット(3-5セットを週2回が目安)


・補助種目を含めての部位あたりの週のトータルボリューム

初心者:5-10セット

中級者:10-20セット


これくらいが多くの人にフィットする目安です。メインリフトのボリュームを上記のように制限する理由は、メインリフトを高ボリュームで行うと、全身疲労がボトルネックになって、部位あたりのボリュームを積みにくくなり、筋肥大しにくいからです。

ここでの数字は、ボリュームトレーニングでのボリューム設定の目安です。筋力トレーニングでは、メインリフトは同じくらいのセット数、トータルのセット数は補助種目を減らすことでボリュームトレーニングよりも少なくなります。


<ボリューム設定の例>

例えば、中級者のベンチプレス+補助種目だと、

メインリフト:ベンチプレス 8レップ×4セット@RPE6-8

補助種目:足上げナロー 8レップ×3セット@RPE8

を週2回といった感じです。


<個人差>

メインリフト(特にスクワット)のボリュームの上限をどれくらいにするかは、骨格やフォーム、回復力が影響します。

体幹に負荷があまりかからず挙上距離が短い場合は、全身疲労が小さいので、スクワットを多セットをやっても大丈夫な気がします。下の動画のような脚が短い体型の人だと、上体が起きるので体幹の負担が小さく、挙上距離が短いです。この場合は、スクワットを多セットやっても主動筋に十分な負荷をかけられるかもしれません。

動画:Chinese Weightlifting-17 year old boy - Squats 200 kg 13 times!
https://www.youtube.com/watch?v=2_AFNSdbH7o


逆に、体幹の負荷が大きくて挙上距離が長い場合は、全身疲労が大きくなります。全身疲労がきつくて回復が追いつかない場合は、スクワットのボリュームを減らして、体幹に負荷がかかりにくい補助種目を多めにやって主働筋のボリュームを積むと良いと思います。

脚長体型のロウバースクワット
動画:Layne Norton Squat, Bench, Deadlift Test Day 2-15-2014
https://www.youtube.com/watch?v=j6cUJmM1eWY

脚長体型のハイバースクワット
動画:170kg Olympic ATG Squat Long Femur HOW TO
https://www.youtube.com/shorts/1F2EgR8efYM


ただ上の例は極端なケースで、多くの人は普通の骨格、普通の挙上距離になるので、中級者なら1回5セット、頻度は週2回を上限の目安にして、ボリュームを設定するのが良いかなと思います。

回復力にも個人差があるので、回復力が高ければメインリフトのセット数が多くでも回復できるでしょう。回復力が低ければメインリフトのセット数を少なめにしたほうが良いでしょう。そのへんは反応を見ながら調整していきます。ボリュームトレーニングで優先するのは、部位あたりのトータルボリュームを積んで、筋肥大させ、土台を大きくしていくことです。


<スクワットとデッドリフトのトータルボリューム>

スクワットとデッドリフトのトータルボリュームは計算が難しくて、

・膝伸展: 大腿四頭筋

・股関節伸展: 大殿筋、ハムストリングス、内転筋(ワイドスタンスだと内転筋優位、ナローだとハム優位)

に分けて考えるのが良いと思うのですが、その人の骨格やフォームによって膝伸展と股関節伸展への負荷割合が大きく変わるので、一般化することが難しいです。

主働筋ベースで考えると、中級者だと、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋それぞれ週に10セット以上が目安です。内転筋は頑丈ですし、スクワットをやっていると必要十分なレベルに育つのであまり意識しなくて良いと思います。


例を考えると、1週間あたりのセット数が、股関節メインのロウバースクワット10セットと、ナローデッドリフト系(床引き、タッチアンドゴー、RDL)10セットだと、股関節伸展のボリュームが多すぎで、膝伸展のボリュームが少なすぎになります。その場合は、ナローデッドリフト系のボリュームを減らし、大腿四頭筋に負荷をかけるためレッグプレスやハックスクワットなどを行うと良いでしょう。

逆に、スクワットが大腿四頭筋に負荷がかかりやすいフォームで、デッドリフトはスモウの人だと、ハムストリングスが鍛えられにくいので、RDLなどナローデッドリフト系の種目を取り入れたり、レッグカールをやったりすると良いでしょう。


スクワットとデッドリフトのトレーニングの組み合わせは、膝伸展と股関節伸展の負荷分散、それと全身疲労の管理の点でつまづきやすい(バーベル種目のトータルセット数が多いと全身疲労がきつくなる)ので、下半身種目が伸びにくい人は、種目の組み合わせを意識して調整していきましょう。

ベンチプレスは全身疲労がそれほどきつくないので、補助種目もバーベルを使って大丈夫です。強度を上げすぎないようにしてボリュームを積む意識で、上半身の筋肉を大きくしていけば伸びやすいと思います。ベンチプレスは重いのを持ちたがる人が多いですが、強度を上げ過ぎるとボリュームを積みにくくなりますし、肩のケガにもつながるので、60-80%1RMを中心にトレーニングしていくのがおすすめです。


<ボリューム設定の注意点>

新たにプログラムを開始する場合の注意点は、これまでやっていたボリュームから急激にボリュームを増やさないこと。例えば、これまで部位あたり週トータル8セットだったのをいきなり15セットとかにしては駄目です。それまでのトレーニングで慣れていたボリュームから2割くらい増やしていくのが目安です。ボリュームも重量も、漸進的過負荷が基本です。




頻度

初心者・中級者の各種目・部位のトレーニング頻度は、以下の頻度を基本にして調整していくと良いと思います。

・ベンチプレス+補助種目・・・週2回

・スクワット+補助種目・・・週2回

・ロウ・プル系・・・週2回

・床引きデッドリフト・・・週1回

フォームを習得し改善する面でも、筋肥大効果の面でも、週1回よりも週2回にしたほうが良いです。回復が追いつかない場合は、1日をハードにやる日にして、もう一日を軽めの日にすると良いでしょう。

頻度を週2回より上げると、筋肥大面でも筋力面でも少し上積みできるかもしれませんが、それだけ時間と労力も増えます。トレーニング日を増やせばそれだけ、トレーニングだけでなく移動・着替えなどの時間も増えますし、メインリフトはその種目のためのウォームアップにも時間がかかるので、頻度を上げると消費する時間が増えていきます。

種目・部位の頻度を週2回から週3回や週4回にしてもトレーニング効果が1.5倍や2倍になるわけではないので、時間・労力に対するトレーニング効果を考えると、コスパがいいのは種目・部位あたり週2回です。もちろん時間と体力に余裕があれば、種目・部位あたり週3回以上やっても問題ないです。


デッドリフトの頻度については、スクワットとデッドリフトのフォームが近い場合、スクワットをやっていればデッドリフト用の筋肉も育っていくので、デッドリフトは筋力伸ばすために週1回くらい低レップのトレーニングをやれば良いと思います。

デッドリフト用の筋肉を育てるためのボリュームトレーニングをする場合は、本人の回復力とスクワットとの被り度合いを見ながら調整していきます。回復がきつい場合は床引きのボリュームを下げて、股関節伸展(タッチアンドゴーやRDL)と背中の補助種目(ベントローやペンドレイロー)を中心にしてボリュームを積むと良いと思います。詳しくは関連記事に。

関連記事:デッドリフトの頻度とボリューム問題

個人的には床引きナローを高ボリュームだと回復が追いつかないので、ボリュームトレーニングでは床引きナローはアップでしかやらず、メインセットはタッチアンドゴー、RDL、スモウ床引き8-10レップをそれぞれ1,2セット、合計4-6セットくらいを週2回です。

タッチアンドゴーは、トップで息継ぎ、ボトムはテンション抜かずに1秒静止、プレートだけ接地させてバーは下ろしきらない、バウンドさせないというやり方でやっています。丁寧にやるとフォームも良くなりますし、床におろした時に大きな音がせず周囲の迷惑にもならないです。 

 

 

メインリフトのセットの組み方

セットの組み方とは、例えば5セットやるとして、全セットを同じ重量でおこなうか、重量を変えていくかといった話です。

セットの組み方にはいくつかパターンがあって、

<ストレートセット>

全セット同じ重量でおこなう。重量計算やプレートの付け替えが楽なのがメリット。

例: 8レップ×5セット@70%1RM


<トップセット→バックオフセット>

1セット目(トップセット)を強度が高めの重量でおこなう。2セット目以降(バックオフセット)は強度を10%程度減らしておこなう。重量に慣れつつ、ボリュームのあるトレーニングを行えるのがメリット。

例1: 1レップ×1セット@90%1RM → 5レップ×4セット@80%1RM

例2: 6レップ×1セット@80%1RM → 8レップ×4セット@70%1RM

他のパターンとしては、バックオフセットの重量をトップセットから変えず、レップ数を減らすやり方もあります。目安は3分の2くらいにレップ数を減らします。追い込み度の高いトレーニングを入れつつ、強度を高くしたままボリュームを積めるのがメリットです。

例: 5レップ×1セット@85%1RM → 3レップ×4セット@85%1RM


<アセンディング>

セットごとに重量を増やしていく。最終セットが最大重量。

例: 

10レップ×1セット@60%1RM
8レップ×1セット@70%1RM
7レップ×1セット@75%1RM
6レップ×1セット@80%1RM
5レップ×1セット@85%1RM


<ディセンディング>

セットごとに重量を減らしていく。1セット目が最大重量。

例: 

5レップ×1セット@85%1RM
6レップ×1セット@80%1RM
7レップ×1セット@75%1RM
8レップ×1セット@70%1RM
10レップ×1セット@60%1RM



・おすすめ
ストレートセットか、トップセット→バックオフセットがシンプルでやりやすいと思います。プログラムで強度とレップ数に変化をつけながら、メニューでアセンディングやディセンディングで強度とレップ数に変化をつけると、プログラムの記述がかなり複雑になります。もしアセンディングセットやディセンディングセットをやるなら、5/3/1くらいシンプルなプログラムにしたほうが良いでしょう。

個人的には、ボリュームトレーニングの時はストレートセットがやりやすいです。メインセットが60%や70%1RMの重量だと、ウォームアップの延長で気楽に1セット目を始められるので、ウォームアップ時間があまりかかりません。ボリュームトレーニングは全体のトレーニング時間が長くなりやすいので、時間をなるべく短くしたいです。

トップセットをやるために80%や90%くらいまで強度を上げようとすると、ウォームアップも丁寧にやっていく必要があるので、時間がかかりやすいです。

筋力トレーニングは強度を優先したいので、トップセット→バックオフセットがいいかなと思っています。



RPE設定

RPE(追い込み度)の管理は、非常に重要です。

トータルで見た場合のボリュームの積みやすさ、トレーニング効果、それとトレーニングの安全性を考えると、メインリフトの大部分のセットを以下のRPEで行うのが多くの人に勧められます。

初心者:RPE7-9(限界まで1レップ残し~3レップ残し)がセットの大部分を占めるようにプログラムを組む。

中級者 RPE6-8(限界まで2レップ残し~限界まで4レップ残し)がセットの大部分を占めるようにプログラムを組む。


初心者の場合、重量とボリューム面でトレーニング刺激が小さいので、追い込み度が高めでも回復しやすいです。ただ、追い込み度が高くなるとフォームが崩れて、関節を痛めやすいといった場合は、追い込み度を下げたほうが良いです。

中級者になると重量とボリュームが増えてくるので、追い込み度を下げて疲労管理をしていきます。RPE6とか楽すぎると感じるかもしれませんが、例えばストレートセットを5セットやると、1セット目はRPE6か5くらいにしないと5セット目まで同じ重量で行うのが難しいです(5セット目がRPE8か9になるのが目安)。




メインリフトの限界セット

限界セットとはそのセットを限界までやることですが、限界セットといっても潰れるまでやるのではなくて、RPE9(1レップ残し)かRPE9.5(あと1レップできるかどうか)で止めたほうが良いです。ケガをしてしまったら、プログラムどころではなくなります。

トレーニング効果でいえば、RPE9でやっても潰れるまでやってもほとんど変わらないでしょう。潰れるまでやる限界セットを多用してもトレーニング効果は高まらず、無用な怪我リスクと疲労コストを負うだけです。

初心者向けのプログラムだと、フォームが崩れず次のトレーニングまでに回復できるなら、毎回最後のセットを限界セットにしてもいいと思います。繰り返しになりますが、限界といってもRPE9か9.5です。

中級者向けのプログラムに限界セットを入れるかどうかは、ボリュームの少ない筋力アップ寄りのプログラムなら、種目あたり週1回くらい限界セットを入れてもいいと思います。トータルボリュームを増やしやすく、強い刺激を入れられます。

ボリュームが多いプログラムでは、限界セットをやるにしても2,3週間に1回くらいにしたほうがいいと思います。10レップ×5セットといったボリュームトレーニングで限界セットを多くやると、長期的に見たトータルボリュームが減りやすくなります。


<測定目的の限界セット>

中級者向けのプログラムでは、筋力トレーニングの期間にある程度疲労を抜いて、測定目的で限界セットをやるのも効果的です。限界レップ数から想定1RMを出して、その結果を次のサイクルのプログラムに反映させていきます。

限界セットで想定1RMを測定する場合の注意点は、

・粘って挙げない
挙上に3秒以上かかるようならそこでストップ。

・レップからつぎのレップに移行するときに3秒以上休まない
スクワットやベンチプレスのトップポジションでは、息継ぎを1回したらすぐに次のレップを始める。トップポジションでハアハアと何度も息継ぎをして5秒くらい休んでから次のレップを始めることはしない。

5レップ付近が限界になるくらいの重量だと想定1RMもわりと正確に出せます。8レップや10レップ出来る重量だと想定1RMが不正確になりやすいです。


<限界セットの記述例>

海外のプログラムで、5+みたいな書き方(プラスセット)で注釈がない場合は、5レップ以上で限界までやるという意味です。RPE指定のあるプラスセットが含まれるプログラムもあります。

よく見かける表記だとAMRAP(as many reps as possible)というのがあって、これも限界セットの意味です。



レップレンジ

どのくらいのレップ数でトレーニングをしていくかの目安です。

<メインリフトのレップレンジ>

トレーニングの目的別に、スクワットとベンチプレスのレップレンジをざっくりとわけると(デッドリフトは後述)、

・6-12レップ
ワークキャパシティ向上と筋肥大を目的とする場合のレップレンジ。セットで用いる強度はおおよそ50-80%1RM。

・5レップ以下
筋力アップを目的とする場合のレップレンジ。おおよそ80%1RM以上の強度。

ワークキャパシティ向上目的のトレーニングと、筋肥大目的のトレーニングを分けているプログラムはあまりないと思います。多くの場合、ボリュームトレーニングでひとくくりにします。意図的にワークキャパシティ向上を狙うトレーニング期間を入れるのも効果的なので、そういうプログラムを組むのも良いでしょう。

体感的には、メインリフトを12レップやると、ワークキャパシティ向上の効果が高くて、筋肥大効果はそこまで高くない感じがします。主働筋よりも先に体幹や肩周りのスタビライザーが疲れるからです。50-55%1RM程度で12レップを3-5セット、これを1,2週間やったあと10レップのトレーニングをするとかなり楽に感じるので、高ボリュームのトレーニングが苦手な人は12レップトレーニングを取り入れるのをおすすめします。

これはメインリフトの話で、体幹の疲労がボトルネックにならないレッグプレスなどだと、12レップや15レップでも主動筋の筋肥大効果が高いと思います。

スクワットやベンチプレスで10レップや12レップをやるコツは、最初の5レップくらいは息継ぎなしで一気にやっちゃうことです。そうするとセット完遂まで(比較的)短く感じます。

体感だと、10レップはワークキャパシティ向上と筋肥大が半々くらいな感じです。

8レップだと筋肥大がメインで、ワークキャパシティはあまり上がらない感じ。

6レップだと、筋肥大と筋力アップが半々くらいな感じ。

5レップ以下になると、筋力アップの効果が高くなってきて、筋肥大の効果は低くなっていく。

<レップレンジの個人差>

私は持久型で、高レップのほうが得意なので60-65%1RMで10レップ×5セットをやっても平気なのですが、瞬発型で高レップが苦手な人は、ボリュームトレーニングでは8レップくらいを上限にしたほうがいいかもしれません。食わず嫌いは良くないので、3週間くらい10レップトレーニングをやって適応できるか試してみて、それでも60-65%の強度で10レップセットが組めず、50-55%かそれ以下の強度でしか10レップセットが組めないなら、ボリュームトレーニングでは5-8レップくらいをメインにするのが良いと思います。

<デッドリフト>

デッドリフト(ナロー床引き)を10レップや12レップは全身疲労がきつく、体幹の疲労が怪我につながりやすいので、デッドリフトのボリュームトレーニングをしたい場合は、タッチアンドゴーかRDLに代替したほうがいいと思います。

スモウ床引きは、いくぶん全身疲労が楽になるのと体幹の負荷が下がるので、高レップでも大丈夫かもしれません。

<補助種目>

補助種目にも色々ありますが、だいたい8-15レップくらいのレップレンジで、RPE8くらいの追い込み度にするのが良いと思います。

肩やロウ系(マシン)を高レップでやりたい場合は20レップくらいでも良いでしょう。

肩は軽い重量で高レップにしたほうが怪我リスクが低いので、見た目のために三角筋を鍛える場合は、ダンベル、ケーブルマシン、ゴムバンドなどを使って軽い負荷でゆっくりネチネチ効かせていくと良いと思います。ベンチプレスを高ボリュームでトレーニングしつつ、高重量オーバーヘッドプレスをやったりすると、肩の負担が大きいです。オーバーヘッドプレスにも力を入れたい場合は、ベンチプレスのボリュームを減らしたほうが良いでしょう。

補助種目については後ほど詳しく書きます。



プログラム全体におけるレップレンジの比率

既存のプログラムは筋力トレーニングの割合が高いものが多いのですが、個人的には「ボリューム2:筋力1」の割合でプログラムを組むのがおすすめです。例えば、2ヶ月ボリュームトレーニングして、1ヶ月筋力トレーニングするくらいのペースで、10レップを1ヶ月、8レップを1ヶ月、4-6レップを1ヶ月みたいな組み方が良いと思います。

このトレーニングプログラムの記事は対象が初心者~中級者なので、高レップ寄りのレップレンジでボリューム重視です。長期的に見た場合、ボリュームトレーニング中心にトレーニングを行い、ワークキャパシティと筋肉量を増やしていく(土台を大きくしていく)のが、継続的にBIG3を伸ばす近道です。それと10レップや8レップでのトレーニングは関節に優しいです。低レップトレーニング中心だと関節の怪我リスクが高くなります。

遺伝的限界近くまで筋肉がついている上級者や、階級制の競技をやっている上級者の場合は、また違ったアプローチになると思います。




回復、食事、睡眠、ストレス

高い回復力に必要な要素は、

・十分なカロリー摂取

・十分な睡眠

・低いストレス

簡単に書くと、「いっぱい食べて、いっぱい寝て、気楽に生活する」。


<ボリュームトレーニングでの回復>

ボリュームトレーニングは回復力が要求されるので、食事と睡眠が特に重要です。少しでもいいのでオーバーカロリーにしたほうが良いでしょう。それと普段十分だと感じる睡眠時間のプラス1時間くらいは寝ないとキツイと思います。普段7時間睡眠でOKなら、ボリュームトレーニングをするときは8時間は寝たほうが良いです。

睡眠時間が確保できなかったり、ストレスがきつくてメンタル面と体力面でトレーニングに集中出来ない場合は無理しないほうが良いでしょう。

仕事などのスケジュールにプログラムを合わせるなら・・・

例えば、月末が忙しくて、月の上旬や中旬はそれほどでもない場合は、月末に軽めの週やデロードを入れて、上旬と中旬にハードなトレーニングをする。

例えば、平日忙しくて土日しっかり休めるならスケジュールなら、DUP型のプログラムにして、土日にボリュームトレーニングをしてたっぷり食べてたっぷり寝て、平日に短時間の筋力トレーニングをする。


それとBIG3を全種目、真面目にやろうとすると、回復リソースが多く必要になります。仕事が忙しい、ストレスがきつい、時間があまりない、睡眠時間をたっぷり取れない、といった場合は、全種目きっちりやろうとしないほうが良いです。1種目だけ真面目にやって他は維持程度にやったり、デッドリフトを省いたりすると、体力的に楽になります。

回復力の要求度合いは、ベンチプレスが一番低いです。スクワットとデッドリフトはボリュームを増やすと、かなり回復力が必要になります。

ただベンチプレスは、肩周りのコンディション作りなどケガ対策がもっとも必要になります。


<筋力トレーニング>

筋力トレーニングは、(高ボリュームを行わなければ)それほど回復力が要求されないのと、筋肥大が起きにくいので、カロリー収支は維持カロリーか、わずかにプラスくらいでOKです。


<体重コントロール>

なるべく体脂肪を増やさず増量したい場合は、グリコーゲンが満たされた状態の体重を維持しながらトレーニングをしていくと良いと思います。身体のエネルギーレベルを高くしておかないと筋合成は起きにくいので、肝グリコーゲンと筋グリコーゲンを満たしておきます。

例えば、今の私のケースだと、ボリュームトレーニングを行っている時期のグリコーゲンが満たされた状態の体重が82.5-83.0kgです。ジムでトレーニングしたあとに更衣室で測定しています。毎回同じ条件で測定できるなら、どのタイミングでも構わないです(起床後、排尿してすぐとか)。

グリコーゲン(と水分)が減り気味だと、それより体重が落ちるので、体重が減っていたら食事量を増やす調整をしていってます。

筋力トレーニングの時期は筋肉のむくみが取れて水分が抜けるのと、ボリューム期ほど食べないので、0.5-1.0kg減ります。


<摂取カロリーの調整>

トレーニングに合わせてカロリー摂取を調整したい場合は、以下の例のように行うと良いでしょう。消費カロリーはトレーニングボリュームに比例するので、ボリュームが多いときは摂取カロリーも増やします。高ボリュームでキツイ週は回復力がかなり必要なので、カロリー収支のプラス幅を大きくします。筋力トレーニングの時期は、ほぼ維持カロリーにします。


<体重増加ペース>

中級者くらいの男性、目安としては身長cm-体重kg=100くらいで、例えば170cmで70kgの人が、なるべく体脂肪を増やさないギリギリの増量を狙う場合は、2,3ヶ月で0.5-1.0kg体重が増えるくらいがちょうどよいペースだと思います。(体脂肪率は10-20%を想定です。中級者くらいになると、だいたいそのくらいの体脂肪率になると思いますが、もし20%を超えているようなら先に減量したほうが良いでしょう)

ギリギリじゃない普通の増量については関連記事を参考に。

関連記事:増量時の栄養調整




補助種目

補助種目は、いつくかのカテゴリに分けられます。カテゴリごとに、ボリュームやインターバルの管理をしていきます。

<準メインリフト>

スタンスを変えたスクワットやデッドリフト(ナロー、ワイド)、担ぎ方を変えたスクワット(ハイパー、ロウバー フロント)、手幅を変えたベンチプレス(ナロー、ワイド)、挙上速度を変えたスクワットやベンチプレス(ポーズド、テンポ)といった種目です。

メインリフトの代替種目として実施します。インターバルなどはメインリフトと同等に扱い、メインリフトのボリュームに算入してボリューム管理をおこないます。

準メインリフトを行うメリットは、使う筋肉が分散されることで疲労が分散される、幅広い筋肉を鍛えられる、関節への負担が分散される、様々な動作を行うことで身体動作がうまくなる、etc。

例えば、スクワットを週2回やって準メインリフトを取り入れる場合、1日目がハイバースクワット、2日目がロウバースクワットといった感じに分散させます。同じ日に、2セットをロウバー、2セットをハイバーとかでもいいと思います。

<主動筋の補助種目>

メインリフトだけで各部位の筋肥大に必要なボリュームを積もうとすると、全身疲労やメンタル面で厳しいです。それと同じ動作ばかり繰り返すので、バランス良く筋肉が発達しません。

普通の人は、例えばスクワット6-8セットを週2回は困難です。後半セットはボロボロになってトレーニングの質が低下しやすくなりますし、次のトレーニングまでに回復するのも難しいです。

スクワット3-5セット、それに加えてレッグプレスやブルガリアンスクワットなど主働筋のボリュームを積むための補助種目を2-3セットといったメニューにすると、筋肥大に必要なボリュームを積めます。

主働筋の補助種目のボリュームは、各部位のトータルボリュームに算入して管理します。

ボリュームトレーニングの時期は、主動筋の補助種目はしっかりやります。各部位のボリュームを積んで筋肥大する(土台を大きくする)のが目標だからです。

筋力トレーニングの時期は、メインリフトに影響が出ないように主動筋の補助種目は減らします。筋力トレーニングの時期は、メインリフトの筋力を伸ばす(ピークを高くする)のが目標だからです。


<弱点強化の補助種目>

ベンチプレスで上腕三頭筋が弱かったら、ナローや三頭筋のプッシュ系種目をやるといった、弱点強化の補助種目です。各部位のトータルボリュームに算入します。

これもボリューム期はしっかりやり、筋力期はメインリフトに影響ないように減らします。


<左右のバランス改善のための補助種目>

ランジ、スプリットスクワット、ブルガリアンスクワットなど前後方向の片脚種目と、ラテラルランジやラテラルスクワットなど左右方向の片脚種目です。これは初心者のうちから継続的にやったほうがいいと思います。

スクワットで重たい重量をあげていこうとすると、既に強くて使いやすい筋肉をメインで使います。筋力にアンバランスがあると、強いところばかり伸びてバランスがさらに悪くなります。

また片脚種目は、バランス改善だけでなく、しゃがみ動作の上達にもつながります。スクワットを上手くするためには、スクワットだけやりこむよりも、様々なしゃがみ動作を行って、総合的にしゃがみを上手くしていくのが近道だと私は考えています。

関連記事:スクワットのしゃがみの練習方法

感覚的には、スクワットを伸ばすには様々な動作で「脳のトレーニング」をしてしゃがみの総合力を上げる(もちろん筋力も大事)、ベンチプレスを伸ばすにはバーがどの位置でも強い出力を出せるように筋肉のトレーニングをする(もちろんフォームも大事)。初期状態だと、脚は強い出力を出すのは得意だけど細かい動作が苦手、腕は細かい動作が得意だけど強い出力を出すのが苦手です。名言っぽいことを書くと、「脚を腕みたいに使えるようにし、腕を脚みたいに使えるようにする」。


このカテゴリの補助種目は、重たい重りを持って主動筋に強い負荷がかかるように実施するなら、主動筋の補助種目扱いにして、部位のトータルボリュームに算入します。

負荷を減らすとモビリティドリルに近くなり、疲労が軽くなるので、その場合はトータルボリュームには算入しません。例えば、ラテラルスクワットを重り無し自重のみでやると、重たいバーベルを担いでスクワットをしている人にはモビリティドリルみたいなものになります。ただし初心者の人で、自重でも主動筋に強い負荷がかかる場合は、トータルボリュームに算入します。


<スタビライザー強化>

肩周りや体幹のスタビライザーの強化・メンテナンスの種目。

私の場合、体幹はプランク、サイドプランク、デッドバグ、肩周りはウォームアップでゴムチューブを使って適当に動かすのと、ケーブルマシンで高い位置へのフェイスプルがこのカテゴリの補助種目です。

これはボリューム期でも筋力期でも継続的にやっていったほうがいいです。


<見た目のためのアイソレート種目>

アームカールなど。

メインリフトに影響が出ない種目は、好みでやりたいだけやりましょう。



補助種目のトレーニング変数

補助種目は、8-15レップ程度、RPE8程度が目安です。変数調整を丁寧にやったほうが良い種目と、大雑把で良い種目があります

(1)メインリフトに動きと重量が近い種目
強度、追い込み度、インターバルを丁寧に管理したほうが良いです。具体的には、RDLや足上げベンチプレスなどです。インターバルを2-5分取ったほうが良いでしょう。

基本的には、メインリフトと同じくらいのレップレンジで行っていくのが良いでしょう。ボリュームトレーニングの時は中・高レップで行い、筋力トレーニングの時に実施するなら低レップにします。


(2)マシン種目やアイソレート種目
腕、肩、脚のアイソレートや、ロウ・プル系のマシン種目です。

全身疲労や神経系の疲労を考慮しなくていいので、強度や追い込み度やインターバルの管理は適当でOKです。インターバル30-90秒程度でどんどんやっていくか、2,3種目を組み合わせて順に回していくかすると時間があまりかからないです。

ドロップセットやレストポーズなどボディビル的なやり方でボリュームを積むのも時間短縮になります。部位あたりのボリュームを積めれば、筋肥大面ではそれでOKです。普通のセット・インターバルでやるのと効果はほとんど変わらないと思います。ボディビル的なトレーニングの研究はいくつかありますが、以前調べた時の結論は、「トータルボリューム(トータルレップ数)が同じなら、効果はほとんど同じ」でした。

ただ、インターバルを短くしたり、レストポーズをやったり、ペアードセットやサーキットトレーニング的に種目をどんどん回していったりすると、時間短縮はできますが、体力とメンタル面でキツくなります。

このカテゴリの補助種目は、メインリフトのレップレンジとは関係なく、一定のレップレンジで筋肥大トレーニングとして行います。筋力トレーニングの期間に強度を上げて低レップにしたりする必要はないでしょう。



メインリフトと補助種目のコンビネーション

メインリフトと補助種目をどう組み合わせていくか、大きく分けると総合型とレイヤー型の2通りがあります。

<総合型コンビネーション>

メインリフトと補助種目をトータルで考えて、土台とピークにアプローチしていくプログラムです。

土台を大きくすることが目標のボリュームトレーニングの時期は、補助種目は全体的な筋肥大や弱点の補強が出来るように行います。ピークを高くすることが目標の時期は、補助種目はメインリフトの筋力トレーニングを妨げないようにします。

ボリュームの強弱をつけるプログラムでは、軽めの週は補助種目も疲労を溜めないようなボリュームにして、キツイ週は補助種目も高ボリュームにします。

補助種目の種目選択やボリューム調整を、明確な指針に基づいて決められるので、このコンビネーション方式が個人的にはやりやすいです。プログラム実施中に疲労管理や時間制約などでプログラムを微調整するときにも、指針があるので調整がしやすいです。

ブロック・ピリオダイゼーションでも、DUP型でも同じ考えでプログラムを組めます。



<レイヤー型コンビネーション>

メインリフトのみ記述したプログラムと並行して、同じ内容の補助種目を行っていくやり方です。

補助種目の種目選択やボリューム調整をどうやって決めればいいのか、指針がなくてわかりにくいと個人的には思いますが、プログラムがシンプルになります。




デロードを入れるかどうか

きつめの週が続き、回復面で持続不可能になるプログラムならデロードを入れたほうが良いです。

軽めの週を組み込んでデロードが必要ないようにプログラムを組む方法もあります。デロードを入れると気が抜けて調子が出にくいタイプの人は、デロードなしで軽めの週を定期的に組み込む形が良いでしょう。



趣味のトレーニングで低レップの筋力期は必要か

個人的には、バーベル種目を軸にするなら、高強度・低レップの筋力期をやったほうがいいと思います。

・プログラムが効果的だったか評価できる 
ボリューム期は限界までやらないセットが大部分なのと、疲労が溜まってパフォーマンスが落ちるのとで、筋肉量と筋力が伸びているのかわかりにくいです。筋力期で疲労を抜いてから、低レップで限界セット、もしくは1RMを測定することでプログラムが効果的だったのか評価ができます。

・マンネリ回避
ずっとボリュームトレーニングだとマンネリになりやすいです。メンタル面で新鮮さがなくなると、トレーニングのモチベーションにも影響しやすいです。

・多くの人が低レップで重たいのを持ち上げるのが好き
つらいボリュームトレーニングを乗り越えたご褒美です。


ただ、上のポイントにメリットを感じないなら、ボリュームトレーニングのみ行い、土台を大きくするのに集中してもいいと思います。筋肥大とワークキャパシティのSRAカーブだけ考えて、きつい期間と回復期間の波をつくってやればOKです。


筋力トレーニングで筋力アップすると、筋肥大トレーニングの質が高まるという説があって自分でもそのように考えていたのですが、最近は否定的に考えるようになってきました。筋力トレーニング期と筋肥大トレーニング期の順番を変えても、結果は変わらないという研究が出てきています。

Order of Resistance Training Cycles to Develop Strength and Muscle Thickness in Resistance-Trained Men: A Pilot Study
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8439707/

体感的にも筋肥大トレーニングのときは筋力トレーニングのときと違った筋肉の使い方をするので、筋力トレーニングで筋力を上げても筋肥大トレーニングにあまり影響なさそうな気がします。


自分の体感だと、高強度・低レップの筋力トレーニングよりも、むしろ低強度・高レップ(メインリフトの10-12レップ)のワークキャパシティ向上トレーニングのほうが、筋肥大トレーニングの質を高める感じがします。10-12レップのトレーニングをしておくと、8レップくらいのトレーニングがとても楽に感じ、余裕をもってバーベルの重さと向き合えます。


筋力期とボリューム期を交互にやると良いとする他の説には、意図的にある適応をデトレーニングさせる(トレーニングせずフィットネスを低下させる)ことで感受性が高まり、再びそのトレーニングを開始すると反応が良くなるという説があります。

ワークキャパシティも筋肥大もストレングスも、デトレーニングされると、再度のトレーニングで以前の水準まではすぐ戻ると思いますが(例えば筋肥大だとマッスルメモリー)、新たな水準まで楽に伸びるようになるかというと・・・個人的には疑問です。ボディビルでもパワーリフティングでも、トップ選手のトレーニングボリュームや重量は非常に高水準です。デトレーニングで感受性が高まって簡単により高い水準に到達できるなら、トップ選手のトレーニングボリュームや重量はもっと控えめなはずです。




エリート選手の「これで強くなった」は参考にならない

エリート選手は、

・もともと筋力が強い

・トレーニングへの反応が良くてすんなり伸びる

・ハードトレーニングに耐えて回復することができる

といった点で普通の人と素質が違います。エリート選手のフォームは綺麗で効率的なので参考になるのですが、彼らの経験(トレーニング方法)は、同レベルの素質を持った人以外には参考にならないです。


例えば・・・

動画:BIG3伸び悩んでる人必見!ウッシーはこうして重量を伸ばしてきた!
https://www.youtube.com/watch?v=zHi9XAD_uXA

疲労管理と言っていますが、正直、この動画で言っていることは、「身体が耐えられる範囲で頑張る」だと思います。普通の人はスモロフJrに耐えられないですし、アセンディングセットが疲労管理にはならないですし、モチベーション高く頑張るだけでは伸びないです。



動画:Chinese kids are stronger than you
https://www.youtube.com/watch?v=ft1E9rliCKg

中国のウェイトリフティングをやっている子供の動画。素質がある子供を選別してトレーニングさせていると思われます。まだ子供で身体が出来てないのになぜこんな高重量を挙げられるのか・・・。



動画:What It Took to Deadlift 500
https://www.youtube.com/watch?v=ws284_9KAfk

Greg Nuckolsがデッドリフト500ポンド(約225kg)を達成するまでの過程を話している動画。

初めてデッドリフトをやったのが11歳の時で、200か250ポンド(90kgか113kg)を3,4レップできた。

14歳の10月にMAX測定で405ポンド(182kg)だった。翌年4,5月までデッドリフトのトレーニングをしなかったのでその頃も405ポンドくらい。しかしそこから4,5ヶ月の間ポステリアチェインの強化にフォーカスしたプログラムをやったら500ポンド挙がった(15歳)。



動画:Why You Don't Need Speed Work! JM Blakley & The Dynamic Effort Method
https://www.youtube.com/watch?v=JANftBFtMjc

JM Blakleyというベンチプレッサー(JMプレスの由来の人)が自分のトレーニング方法について話している動画。

自分の方法は、6レップが限界の重量で6セットの合計36レップ法。2セット目以降はレップ数が低下していくけど6セット完了するまで続ける。翌週から、2セット目以降のレップ数が増えてくる。6レップ×6セットがいずれ出来るようになるので、そうしたら重量アップ(+5ポンド)。そしてまた同じことを続ける。ピリオダイゼーションの特定のブロックでやるわけでなくて、ずっとこれをやる。試合が近くなったら3レップ×6セット。睡眠や食事に気をつけてリカバリー面をケアしていれば、これで伸び続けるはずだ。

知的なことを言ってる雰囲気で喋ってるけど、やってることはド根性トレーニング。丈夫に生んでくれた両親に感謝ですね。


エリート選手の伸びた方法を参考にしてトレーニングしようとするのは、例えるなら数学オリンピックに出るような天才の勉強方法を真似て数学を学ぼうとするようなものです。もちろんどの分野でもトップレベルの人たちはものすごい努力をしていますが、普通の人は普通の人向けのカリキュラムで学んだほうが簡単に確実に伸びます。


続きの記事:BIG3を軸としたトレーニングプログラムの考え方4回目:PDCA

関連記事:
トレーニングプログラムのレビューまとめ
 
BIG3のトレーニングプログラムについては電子書籍も出版しています。

BIG3を軸としたトレーニングプログラムの考え方
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BG1VQ2SF


2 件のコメント:

  1. いつも楽しませてもらってます~

    本記事下部にある 【エリート選手の「これで強くなった」は参考にならない】は、これだけで1記事にしていただきたいほど良いこと書いてありますよね。

    ジムに行っても、誰々が言ってた信者は本当に多いです。

    ジム通い始めたばっかの人が信者に無理させられた結果、怪我したりするのは見てて心が痛いので、ぜひとも万人に当てはまる成長の仕方が広まって欲しいし、初心者の方にはそこまで無理しなくても成長するよっていう事実を知ってほしいです。

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  2. Daiさん、コメントありがとうございます!

    熱心な人ほど色々と調べたりして、ハードにやればやるほど成長すると考えているケースがありますね。私は以前、ベンチプレスのセット中に、会話をしたことがないベンチプレス大好きおじさんが突然補助に入ってきてフォーストレップをやらされたことがありますw 

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