2/13/2021

フォーム習得の3ステップ

 

スクワットやデッドリフトなど、難易度の高い種目はフォーム習得までステップを分けて練習していくと、安全で効率的にフォームを習得しやすくなります。

私自身は、準備段階をろくにやらず最初からバーベルを使って練習したのですが、今から考えてみると怪我をすることもあり、あまり良いやり方ではありませんでした。現在は知識も増えて色々と見えてきたので、自省の意味も込めてスムーズにフォームを習得する方法を書いてみたいと思います。


3ステップの概略

野球やサッカーなどのスポーツでも、「基礎的な身体能力の向上」「基礎動作の反復練習」「動作を統合した試合形式での練習」といったステップに分けるのが効率的な上達方法です。筋トレ種目でも、動作が複雑で難しい種目は以下のようにステップを分けて練習してくと安全で効率的に上達していけます。

ステップ1:準備
その種目を安全に実施するのに必要な可動域の獲得や姿勢矯正など。

ステップ2:分割
種目の完遂に要求される動作を分割し、個別動作を練習する。

ステップ3:統合
個別動作を統合して種目を練習する。


ステップ1:準備

可動域や姿勢の良さがどれくらい要求されるかは、種目によって違います。アームカールやレッグエクステンションなら準備なしに多くの人が安全に行えると思いますが、スクワットやデッドリフトは股関節の可動域や良い姿勢が必要になってきます。

例えば、バックスクワットで猫背だったり肩周りの可動域が足りなかったりすると、胸椎を丸めてバーベルを担ぐことになり安全に担げません。デッドリフトで股関節の可動域が足りないと、腰を丸めることでバーに手を届かせることになり腰を痛めます。その種目を安全におこなえるかどうか身体機能をチェックし、足りていない場合はストレッチなどをやって安全に種目を実施するための準備をします。


ステップ2:分割

種目を構成する動作を個別に練習していきます。デッドリフトを例に動作を分割してみると、

・体幹を固める
動画:Front Plank Quick How-To
https://www.youtube.com/watch?v=Q9AlsWFyYE8



・伸ばした腕を広背筋を使って胴体に引きつける
動画:Straight-Arm Pulldown
https://www.youtube.com/watch?v=aD-mosukbIQ



・主に脚の筋肉で床を押す(ファーストプル)
動画:First Pull (Halted Deadlift)
https://www.youtube.com/watch?v=g165u7cLvuA



・股関節を伸展し上半身を起こす(セカンドプル・ヒップヒンジ)
動画:Barbell RDL (Romanian Deadlift)
https://www.youtube.com/watch?v=mZxxJEncsyw



これらの動作を個別に練習していきます。(主な種目の準備・分割の具体的な方法は、いずれ別記事に書きたいと思います)


ステップ3:統合

個別動作を統合して種目を練習します。最初はゆっくりと動作を行うと良いでしょう。ポーズドデッドリフトやポーズドスクワットを取り入れるのも、フォーム改善に効果的です。

動画:Paused Squat
https://www.youtube.com/watch?v=g3kAQyU9BX8



動画:Paused Deadlift(BGMがSmashing Pumpkinsの1979 イイネ!)
https://www.youtube.com/watch?v=qt9o13wNo18




各ステップのサイクルを回す

ある程度準備が出来て安全に行えるようになったら、ステップ1、2、3を並行して練習すると良いでしょう。ステップ3で足りないところを洗い出し、ステップ1,2の練習内容を調整していきます。




3 件のコメント:

  1. NGTNさんは今はこういったエクササイズをされていますか?
    私もトレーニングはじめた頃からバーベルでBIG3+αばかりやっていて、数年前くらいから胸椎や肩のストレッチをやり始めたのですが、本番のセットの時間が足りなくなって正直面倒です。
    このサイトを見ていると、ホントやることいっぱいで大変だという気持ちになります。

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  2. 種目として今やってるのはポーズドデッドリフトくらいですね。可動域の確保などの動作は、ウォームアップとセット間インターバルでやっています。

    普段のトレーニングの流れは、

    肩と股関節のウォームアップを15分くらい(有酸素なし)
    →BIG3のインターバルにタオルを使って肩周りの動的ストレッチとall four belly lift
    →アイソレート2~4種目を短いインターバルで回していく(例:肩種目→上腕三頭筋種目→上腕二頭筋種目のサイクルを3回)
    →デッドバグとベアクロールで体幹と肩甲骨外転動作を鍛える

    って感じです。

    あとは、トレーニングメニューをバランスの取れたものにする(例:ベンチプレスにはロウ動作でバランスを取る)、普段の生活で姿勢に気をつけたり隙間時間にストレッチをしたりしてコンディションを良好に保つ、自分の身体の癖を把握して歪みやすいところ固くなりやすいところを重点的に対策する・・・といったことを意識すると、ジムでコンディション調整に使う時間を減らせると思います。

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    1. ありがとうございます。
      怪我でもしない限り意識することはないですが、まず自分の状態を把握することが必要ですね。

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