自分で色々と調べていく時のやりかたなどを書いてみたいと思います。
★方法論的なもの
リソースを有効に使える戦略をまず考える。
明確にしたいのは、以下の2点。
・自分の使える時間
多くの人にとってはあくまで趣味なので使える時間はそれほど多くはない。どのくらいの時間を使えるか。筋トレをする人はトレーニングにも時間を使う必要がある。
・自分の情報処理能力
英文をどんどん読んで必要な情報を取り出して整理していく必要がある。
使える時間が少なく、処理能力が追いつかない場合は、自分で論文を読んでいこうと思っても中途半端にしか調べられず、成果があまり得られない。アウトソースはどうしても必要なので、専門家を上手く使うことが重要。
どこまで自分で論文を探して読むか、どこまで専門家を頼るか、それを考えていく。
ある程度は自分で調べたいと思う人は、最初は大変だけど、時間が有る時に論文を読んでいって、情報処理能力を高める必要がある。また専門家を使う場合も、専門家が紹介している論文の内容に疑問に感じたことがあったら、自分で元の論文を読んで判断する必要があるので、ある程度は論文を読めるようにしておくと便利だと思う。
手前味噌ですが以下の記事を参考に。
自分で論文を読んでいく場合は、
参考記事:エビデンスの考え方
専門家を使う場合は、
参考記事:信頼できる専門家の見分け方
これを書いたときは新型コロナに熱中してたので例えが偏ってますが・・・
★サイト紹介
◇ストレングストレーニングや筋肥大
Greg Nuckolsのサイト。
stronger by science
https://www.strongerbyscience.com/
色々な人が記事を書いている。Greg Nuckolsは世界トップクラスのパワーリフターで、現在は研究者の道を歩んでいる。文章読む感じ、頭も相当良い。
Gregが仲間とやっている有料サイトもあって、毎月最新論文を10個くらい紹介して、内容を噛み砕いて説明、それに対する所感を書いている。内容に価格が見合うと人は登録してみては。
Monthly Applications in Strength Sport (MASS)
https://www.strongerbyscience.com/mass/
私はこの有料サイトのスタート時に現在より安い価格で永久会員登録して毎月楽しく読んでるので、十分に元は取れてると思ってるけど、今の価格で年間契約や永久会員登録するとなるとちょっと考える。
◇栄養や筋肥大
Lyle Mcdonaldのサイト。
https://bodyrecomposition.com/
サイトの記事も書籍も参考になる。すごく細かく書いている記事が多いので、自分にとってそこまで必要か取捨選択しながら読む必要がある。例えばボディビルダーが高みを目指すためのマニアックな記事は、趣味でトレーニングする人にはあまり参考にならない。それと性格が攻撃的になりやすいのと、メンタルが不安定なときがあるのでその辺を差し引いて読むと良いかも(相手を攻撃する場合、過剰に否定的になっていると感じるときがある)。
◇サプリメント
サプリメントについて調べたい場合は、
examine.com
https://examine.com/
◇論文探し
定番のPubMed
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/
知りたい分野のなるべく新しいメタ解析やシステマティックレビューをまず見つけるのが良いと思う。だいたいIntroductionにその分野の概要が書いてあるので、それを読んで全体像を把握しつつ、自分が何を知っていて、何を知らないか、これからどこを調べていけば良いのか考えていく。
このブログのように海外の有益な情報を翻訳しているサイトはいくつか知っているのですが、日本で一般的に広まる情報ってこういうものから明らかに外れた情報ばかりでいつもモヤモヤします。昔に比べるとエビデンスの重要性は広まってきてると思いますが、質の悪い論文を一つ取り上げておかしな結論を出す人が多すぎて。紹介した論文の中身なんて見る人のほうが少数でしょうから、そういうことが成り立つのでしょうけど。
返信削除紹介されたサイトは知っているのですが、私自身英語能力が低いので大雑把な理解しかできておらず、このガイドラインもかなり能力がないとなかなか難しいと感じます。
なのでいつもありがたく拝見しています。
モヤモヤするのわかります。モヤモヤして一言物申したくなっちゃうので、私は英語サイト優先で調べるようになりました。
返信削除筋肉の分野は体質の影響が大きくて、体質に恵まれた人なら頑張って筋トレして頑張って食べれば、細部が適当でもデカく強くなれるので、そういう人がこれが良いと言うと説得力が出やすいというのもありますね。例えばこれが受験勉強の分野だったら、「私が東大に合格した勉強法」といった宣伝文句を見ても、地頭いいんでしょって冷静な反応が返ってきますが。