12/29/2023

イス軸法の筋トレへの応用の可能性

動画:【イス軸法®︎】わずか5秒のクイック整体で驚愕の変化が!【体軸の神秘】
https://www.youtube.com/watch?v=6Qi_Wh2nAQM


動画:【だって怪しいんだもん】凄すぎて信じ難いのでイス軸法®︎を緊急検証!【忖度ヤラセ一切ナシ】
https://www.youtube.com/watch?v=V-X-7eL9Eqg



イス軸法とは、脱力しながら椅子から立ち上がることで、姿勢が良くなるメソッドのことです。

最近、格闘技界で流行ってるっぽいのですが、足腰と体幹が安定するので、筋トレにも使えそうです。


12/08/2023

胸郭出口症候群について

ボディビルの横川選手が胸郭出口症候群になったとのこと。

動画:○○症候群にかかってしまい身体が動かなくなってしまいました。
https://www.youtube.com/watch?v=Fr9V2Abi7Kg

コメント欄では、自分も胸郭出口症候群なったことがあるというコメントが多いです。

調べてみると、ボディビル系だけでなく、パワーリフティング系の人もなりやすいみたいですね。


11/21/2023

筋肥大反応が高い人と低い人の比較研究

(1)High Responders to Hypertrophic Strength Training Also Tend to Lose More Muscle Mass and Strength During Detraining Than Low Responders
https://journals.lww.com/nsca-jscr/fulltext/2021/06000/high_responders_to_hypertrophic_strength_training.4.aspx

(2)Effects of Acute Loading Induced Fatigability, Acute Serum Hormone Responses and Training Volume to Individual Hypertrophy and Maximal Strength during 10 Weeks of Strength Training
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10499158/

筋トレに対する筋肥大の反応が良い人と良くない人ではどのような違いがあるかを調べた研究です。両研究とも使っているデータは同じ実験のものです。10週間の筋トレでの筋肥大の結果から、高反応、中反応、低反応にグループ分けをして、それぞれのグループにどのような特徴があるのかを分析しています。(1)の研究が筋トレを停止したあとのデトレーニング効果を調べていて、(2)の研究は疲労度やホルモンレベルの反応、トレーニングボリュームの推移を調べています。

11/08/2023

デッドリフトの踏み込み技術

デッドリフトの踏み込み技術についての記事です。明確に解説している記事や動画を見たことがないので解説します。

踏み込みの瞬間の意識としては下図です。胸を上げる+尻を下に押し込む



10/18/2023

デッドリフトのバリエーション種目TIER表




納得感のあるTIER表なので紹介。この人はパワーリフターで、パワーリフティング目線(競技種目をどれだけ伸ばせるか)でランク付けしています。fxxkを連呼しているけど、論理的な解説です。

動画:Deadlift Assistance Exercise Tier List (the best deadlift exercises)
https://www.youtube.com/watch?v=DcrikVZx8Uo




10/08/2023

たくさん食べたほうが筋肥大と筋力向上のペースが速くなるのか


カロリー超過幅や体重増加ペースの違いに対するトレーニング効果を比較し、「たくさん食べたほうが筋肥大と筋力向上のペースが速くなるのか?」というテーマを調べた研究を見ていきます。


9/29/2023

USAPLのレベルが高い(パワーリフティング)

USAPLは、アメリカのパワーリフティング団体で、ドラッグテスト有りの団体です。2021年まではIPFの傘下に入っていたのですが、ドラッグテストを巡るゴタゴタで、2021年にIPFから脱退しました。

この間行われた、USAPLのアメリカ全国大会で、いくつかの階級でノーギア・ドラッグテスト有りの歴代最高記録が更新されたので紹介します。なぜこんな記事を書くのかというと、すごい記録が出ていて面白いのと、現在のトップ選手のフォームを見ることが出来て興味深いからです。


結果は、このページから取得しています。
https://www.usapowerlifting.com/live/


9/20/2023

Bスタンス・スクワット/デッドリフト

スクワット、デッドリフトの補助種目として優秀なBスタンス・スクワット/デッドリフトのやり方を紹介します。

Bスタンス・スクワット/デッドリフトは、脚を前後に少しずらして、前側の脚に負荷をかけてトレーニングする片脚種目です。バランスに気を使う必要がなく、バーベルスクワット・デッドリフトに非常に近い動きで片脚のトレーニングを行える優秀な種目です。


9/08/2023

フリーウェイトとマシンのトレーニング効果の比較研究

フリーウェイトとマシンのトレーニング効果の比較について、メタアナリシスと、新しい研究が出てきたので紹介します。

トレーニングにフリーウェイトとマシンをどのように取り入れるかは、実践面では体幹の疲労のマネジメントといった問題も出てきますが、研究では扱いません。研究で扱う、筋力(1RM、nRM、アイソメトリックの最大筋力)、筋肥大、スポーツパフォーマンス(ジャンプ力)への効果を見ていきます。


長いので結論を先に書きますと、

・全体的に見れば、フリーウェイトでトレーニングすればフリーウェイトの1RMが向上しやすく、マシンでトレーニングすればマシンの1RMが向上しやすいです。特異性の原理に従っています。

・動作がフリーウェイトに近いマシントレーニングは、フリーウェイトの1RM向上効果がフリーウェイトでトレーニングした場合と遜色ないです。具体的には、スミスマシンスクワットやハックスクワットは、バーベルスクワットの1RM向上効果がスクワットでトレーニングした場合と同じくらいです。

・アイソメトリックの筋力向上効果は、フリーウェイトもマシンも同等です。

・筋肥大効果は、フリーウェイトもマシンも同等です。

・ジャンプ力向上効果は、全体的に見ればフリーウェイトのほうが高いですが、スミスマシンスクワットやハックスクワットは、ジャンプ力向上効果がフリーウェイトと同じくらいです。


8/24/2023

トレーニングしてから食事と食事してからトレーニングの研究(トレ前の絶食時間が長い場合)

Timing of Resistance Training During Ramadan Fasting and Its Effects on Muscle Strength and Hypertrophy
https://www.researchgate.net/publication/370091244_Timing_of_Resistance_Training_During_Ramadan_Fasting_and_Its_Effects_on_Muscle_Strength_and_Hypertrophy

ラマダン中のイスラム教徒を対象とした研究です。ラマダン中は、日没から日の出までの間だけ飲食可能です。日中は飲食不可で、水すら飲めません。

この研究では、夕方にトレーニングをしてから食事をするのと、日没後に食事をしてからトレーニングをするのとでは、どちらが効果が高いかを調べています。


8/07/2023

デロードの研究が出ました

たぶんデロードの研究は初めてです。途中で3週間休止してトレーニング再開するという研究はあったのですがデロードというよりもリトレーニングの研究です。1週間のデロード期間の研究は世界初だと思います。ただ、一般的に行われるデロードと違って、完全にトレーニングを休んでいます。


(1)Gaining more from doing less? The effects of a one-week deload period during supervised resistance training on muscular adaptations
https://sportrxiv.org/index.php/server/preprint/view/302/604

<被験者>
トレーニング歴有りの若い男女。男性率7割強。平均体重78kgでスミスマシンスクワットの1RM平均が100kg付近なので高いレベルのトレーニーというわけではなさそう。


<トレーニング内容>
トレーニングメニューは両グループで同じ。いずれの種目も2分インターバルで8-12RMを5セット実施(全セット限界まで) 

上半身 週2回
・ショルダープレス
・ラットプルダウン
・チェストプレス
・バイセップスカール
・トライセプスプッシュダウン

下半身 週2回
・スミスマシンスクワット 
・レッグエクステンション
・膝を伸ばしたカーフレイズ
・膝を曲げたカーフレイズ

通常トレーニンググループは、9週間ずっと同じメニューでトレーニング

デロードグループは、4週間トレーニング+1週間完全オフ+4週間トレーニング


<結果>
筋肥大は両グループで差は無し。

筋力については通常グループのほうがやや有利。

ジャンプ力は両グループで差は無し。


<その他>
ディスカッション欄に書かれていることが興味深いです。

・デロード後は、リフレッシュ感よりもむしろ怠さを訴える被験者がいた。

・4週目から9週目にかけて、通常グループは筋肉痛が減って、デロードグループは筋肉痛が増えた

・4週目から9週目にかけて、デロードグループはモチベーションが低下して、通常グループはモチベーションは変わらず。


他には、ファンディング欄にRenaissance Periodizationの名前があります。日本でも人気の高いMike Israetel​のチームですね。よく見たらMike Israetel​は研究者欄にも名前がありました。他に有名な人だと、Brad J. Schoenfeldも関わっています。

7/21/2023

スモウデッドリフトの向き・不向き

前回の記事からの続きです。

関連記事:IPF世界大会でのスモウ・コンベンショナルの割合

デッドリフトで何を鍛えたいか?という視点ではなく、「その人にとってコンベンショナルとスモウのどちらが重量が挙がるか?」の視点で、スモウデッドリフトの向き・不向きを考察していきます。


スモウデッドリフトの向き・不向きを決める要素はいくつか考えられ、ファクトの要素と仮説の要素があります。

ファクトの要素は、

<身長>

身長が高いほど、スモウデッドリフトには不向きになります。身長に関わらずバーの高さは一定なので、身長が高いほど深くしゃがむ必要が出てきて、スモウデッドリフトのメリットが消えていきます。


<横幅>

規格外に巨大な骨格を持ち、横幅が非常に広い場合は、腕の外側に脚を持ってくるスモウの姿勢を取るのが困難になります。


仮説の要素は、

<股関節のスモウ適性>

スモウデッドリフトは、股関節を外旋・外転させた状態で力を入れる必要があります。股関節の形には個人差があり、股関節の形がスモウデッドリフトに適していない場合は、スモウデッドリフトの体勢で力を入れにくかったり、怪我をしやすかったりします。


それぞれ詳しく見ていきます。

7/13/2023

IPF世界大会でのスモウ・コンベンショナルの割合

どのような人がスモウデッドリフトに向いているのかを調べるために、2023年IPFワールドクラシックオープン・パワーリフティング選手権の映像をもとにデッドリフトスタンスの割合を調査しました。


各階級のAグループ(だいたい8人)のみのデータを取りました。Bグループだと競技歴1年の選手もいたりするので、長年の試行錯誤の末に自分にとって最適なスタンスになっていると思われるAグループの選手のみを対象としました。

それでは早速見ていきましょう。

男子は120kg級と120kg超級ではコンベンショナルが圧倒的に多く、それ以外の階級ではスモウが多いです。



女子は、軽量級ではスモウが圧倒的に多いです。中量級では半々に近くて、重量級になってくるとコンベンショナルのほうが多くなります。



7/09/2023

エクスプロージョンのホエイ3kgが5999円(プライムデー)

Amazonプライム会員限定ですが、かなり安くなっています。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3-%E3%83%9B%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E7%B3%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%95%E3%82%8A%E5%91%B3-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B01MY65DYF/ref=sr_1_5?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=QKK4ACACHGZA&keywords=%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3+%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC&qid=1688872965&sprefix=%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3+%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC%2Caps%2C186&sr=8-5


個人の感想のレビューをしますと、

・チーズケーキ味やチョコ味などのスイーツ系
味付けの再現性が高くて面白い。この前チーズケーキ味を飲んだけど、ちゃんとチーズケーキの味だった。こってりと甘いものが多いので、暑い時期や運動直後は飲みにくいかも。

・ブルーベリーやブラッドオレンジなどのフルーツ系
酸味があり、さっぱりしていて飲みやすいものが多い。


6/30/2023

追い込み度の違いによる筋力向上と筋肥大効果への影響(2023年版)

以前調べたときは、限界までやっても、その少し前で止めても、ボリュームを揃えれば筋力向上と筋肥大の効果は同じくらい、という結果でした。

新しい研究が増えてきて、それを分析したメタアナリシスも出てきたので、内容をアップデートしていきます。

大まかな結論を先に書くと、

・筋力向上については追い込むメリットはあまり無さそう。

・筋肥大については、追い込んだほうが効果が高そう。


筋力向上については、「トレーニングの強度(%1RM)が重要で、追い込むメリットはあまり無さそう」で、これまでと同じ認識です。

筋肥大については、「ボリュームを揃えれば限界までやってもあまり変わりないだろう」から、「限界までやったほうが効果が高くなりそう」という認識にシフトしました。

ただ、筋肥大のためには追い込めば追い込むほど良いかというと、現実の運用では疲労コストや怪我リスク、精神的な辛さによるトレーニングの継続性といった問題があるので、ケースバイケースになります。これについては後ほど、細かく条件分けして書いていきます。


6/16/2023

週150分以上の筋トレで死亡リスクが高まるという研究


週に2時間半以上の筋トレは危険?
https://www.yomiuri.co.jp/column/naruhodo/20220617-OYT8T50014/

(1)Muscle-strengthening activities are associated with lower risk and mortality in major non-communicable diseases: a systematic review and meta-analysis of cohort studies
https://bjsm.bmj.com/content/56/13/755

このメタアナリシス研究では、週の筋トレ時間が30-60分程度だと、何もしないのと比較して死亡リスクや疾患リスクが下がるけど、筋トレ時間が週150分を超えるくらいから、何もしないよりも死亡リスクが高くなるという結果になっています。(グラフは横軸が週の筋トレ時間、縦軸が筋トレ時間ゼロに対しての相対リスク)




これを最初に見た感想は、「え?たった週150分の筋トレでアウトなの? ある程度まじめにトレーニングすると余裕で超えてしまう」でした。


しかし、よく考えてみると、全く何も運動しないのに比べて、50分×3日の筋トレのほうが健康に害があるとは、直感的に信じにくい。トップビルダーみたいに歯を食いしばりながら2時間×週6日とかなら健康に悪くても仕方がないかなと思いますが、週150分程度の筋トレなら感覚的には健康に良さそうに思えます。そもそも筋トレといっても、HIITやタバタプロトコル、自重、バーベル、ダンベル、マシントレーニングなど様々ですし、普通のジムに通う多くの人はそれほど激しい筋トレはしていません。

このメタアナリシスだけでは、年齢や筋トレ以外の運動など他の条件がまったく不明なので、解析対象になっている研究を個別に見ていくことにしました。

長くなるので結論を先に書きますと、

・週150分以上の筋トレで死亡リスクが上がるのは、おそらく高齢者が長時間の有酸素運動と合わせて行った場合。トータルの運動量が多さが要因と考えられる。

・若い人や中年の人は、筋トレ時間は気にしなくていい(常識の範囲内で)。

・一部のデータは、喫煙者が高ボリュームの運動をすると死亡リスクが高まることを示している。


6/01/2023

肘のコンディショニング

肘はベンチプレスや懸垂で酷使され、痛みが出やすい部位です。今回は、道具を使わずに肘のコンディションを整える方法を2つ紹介します。


ゆっくり回内・回外を行う

上腕三頭筋の腱の付着点付近を指で押さえて上腕三頭筋に力が入らないようにし、同時に上腕を固定して、前腕の回内・回外をゆっくり行います。腕全体を脱力しながら行うのがポイントです。




この方法は、CARSのテクニックを利用しています。CARSは、関節をアイソレートして、代償動作なしに可動域いっぱいに動かす手法です(代償動作とは、本来の動作が困難なため、違った動作で目的を達成したり、本来使うべきでない筋肉を使って動作を行うことです)。CARSを行うことで、その関節を動かすのに本来使われるべきでない筋肉を動作から切り離したり、関節の動きを滑らかにして可動域を維持することが期待されます。

参考サイト:CARS Controlled Articular Rotations



5/26/2023

食後や筋トレ時の胸焼け

ここ数年、食後や筋トレ時に胸焼けになることが多かったのですが、対策の結果なんとか改善したので、そのプロセスを書きます。


まずなぜ胸焼けになるかというと、強力な酸である胃酸や胃の内容物が食道に逆流して、食道粘膜で炎症を起こすからです。これを逆流性食道炎を呼びます。

逆流を防ぐための弁(下部食道括約筋)が緩んだり、強い腹圧がかかって胃が圧迫されたりすることで、逆流が起こります。また胃酸が過剰に分泌されることも、逆流性食道炎の原因になります。



5/10/2023

効かせるベンチプレスとデッドリフトで関節を壊した実例

昔からYouTubeで動画を投稿しているボディビルダーのカトちゃんさん。個人的には、年齢も近く、誠実そうな人柄に好感を持っています。しかし・・・晒すようで申し訳ないですが、関節を壊すフォームの実例として取り上げさせていただきます。


まずはベンチプレスから。

こちらは、2021年7月の動画でベンチプレスで肩痛が発生した時のものです。大胸筋に効かせるフォームでのベンチプレスです

動画:【筋トレ】ベンチプレスで肩痛!ダンベル種目に変更した減量中の胸のトレーニング&トレ後の減量食【解説付】
https://www.youtube.com/watch?v=0u-Xo_mLIEw


下は2022年10月の動画です。腱板断裂とのことで、このあと手術を受けていました。上の動画だと右肩を痛めていましたが、腱板断裂したのは左肩とのことです。両肩ともだいぶ消耗していると思います。

動画:【ご報告】左肩の腱板が断裂してました。原因や症状、治療やトレーニングの計画などについて
https://www.youtube.com/watch?v=BQAgbHTLUjg


4/19/2023

ベンチプレスのグリップでは人差し指は頑張らない理論

ここで目指すベンチプレスは、怪我をしにくいフォーム、パワーリフティング寄りのフォームです。筋肥大のためのベンチプレスではなくて、ベンチプレスのためのベンチプレスのフォームです。


下の画像のように、人差し指を中指・薬指と揃えて深く握ると、負荷が「拇指球→橈骨」にかかりやすいです。




この位置に乗せるデメリットはいくつもあって、

・拇指球のあたりの関節や、手首を痛めやすい。

・拇指球の出っ張りがあるため、小指側の掌底に乗せるよりも高い位置に乗せる必要がある。そのため、バーを胸に付けるには、より深く肘を降ろさないといけない。

・上腕三頭筋を使いにくい。上腕三頭筋の腱が付着しているのは尺骨なので、橈骨側に負荷を乗せると上腕三頭筋を使いにくい。

・肘を絞りにくい。ベンチプレスで怪我をしにくいフォームでは、上腕骨を外旋させて肘を絞る動作が必須なのですが、人差し指を深く握り込むとこの動作をやりにくくなります。

・握り込むことで、肘を痛めやすい(上腕骨内側上顆炎)。

ベンチプレスが厄介なのは、本能的に大胸筋に力を入れやすいのは、人差し指を深く握り込み、橈骨に負荷を乗せるフォームなこと。意識して訓練しないと、人類はほぼこのフォームになります。


4/14/2023

大谷翔平選手のスクワットとデッドリフトを褒め称える記事

よく見かける大谷選手のデッドリフト動画ですが、彼が凄いのは扱っている重量よりも、体幹の姿勢・強さとフォームです。


動画:メジャーリーガー大谷翔平の筋トレ
https://www.youtube.com/shorts/EgX4fJETlsk

動画:デッドリフト225㎏を上げる大谷翔平
https://www.youtube.com/shorts/2BHj8t6Ml5Q


4/05/2023

高身長は筋肉競技では不利なのか?

 
 
高身長だとボディビルやパワーリフティングで不利という主旨の動画を見かけたので、身長と筋肉競技の有利不利を考えてみます。

動画:高身長トレーニー、聞け【筋トレ与太話#6】
https://www.youtube.com/watch?v=b_gG1QN4Vls

動画の内容を要約すると、
・高身長は、腕・脚がが長いので太くするのが難しくバルクを出すのが大変。
・高身長だと、挙上距離が長いので仕事量が大きく、関節にかかるトルクも大きくなるので、回復面や怪我リスクの面で大変。
・パワーリフティングだと、同階級なら低身長のほうがベンチプレスでワイドで持てたりして挙上距離が短いので有利。

ボディビルやパワーリフティングといった筋肉競技で、高身長が不利かというと、身長自体での不利はそこまで無いです。

高身長だと不利になりやすいのは事実なのですが、高身長自体によるものと、高身長に付随しやすい要因によるものとがあります。それは・・・





骨量はトレーニングで増やせる筋肉量の上限に影響を与えますし、骨の太さや長さは発揮できる筋力に影響を与えます。

身長に見合った骨量・骨格を持つことが高身長だとなかなか難しいのが、筋肉競技で高身長が不利だと感じることが多い主な要因です。

3/11/2023

トレーニングプログラムのレビューまとめ


これまでレビューしたプログラムをまとめました。おすすめできる質の高いプログラムばかりです。

レビューはBoostcampアプリから良さそうなのをピックアップしています。2023年3月時点で、アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、表示されるプログラムが対象になっています。他にプログラムレビューのリクエストがあればコメント欄にお願いします。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

おすすめしにくい内容のものや、ボディビル寄りの内容でバーベル種目が軸ではないもの、プログラムではなくて単なる種目の分割方法といったものはレビュー対象から外しています。

これらのプログラムをそのまま使うだけでも良いのですが、様々な人が作った様々なプログラムを読んでいくことは、プログラムを理解し作成する能力を向上させます。勉強で言えば、演習問題を解いてレベルアップしていくようなものですね。お供のテキストにはぜひ拙著をお使いください(宣伝)。

関連記事:電子書籍「BIG3を軸としたトレーニングプログラムの考え方」リリース!

3/04/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Calgary Barbell 16 Week Program


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、Calgary Barbell 16 Week Programです。

2/25/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Phraks Greyskull LP


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、Phraks Greyskull LPです。


2/19/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Rip and Tear


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、Rip and Tearです。


2/10/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Jacked and Tan 2.0


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、Jacked and Tan 2.0です。

2/03/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Candito 6 Week Strength Program


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、Candito 6 Week Strength Programです。



1/29/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Bullmastiff


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。


今回レビューするプログラムは、Bullmastiffです。

プログラムの作成者はAlexander Bromleyで、ストロングマンの選手です。トレーニングプログラムに詳しく、YouTubeで色々と解説しています。

1/24/2023

トレーニングプログラムのレビュー:TSA Beginner Approach / 9 Week Intermediate Approach


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。

今回レビューするプログラムは、TSA Beginner Approach / 9 Week Intermediate Approachです。



1/20/2023

トレーニングプログラムのレビュー:Greg Nuckols Beginner Program


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。アプリでカテゴリの設定をpowerlifting、powerbuildingにして、出てくるプログラムをレビューしています。

Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。


今回レビューするプログラムは、Greg Nuckols Beginner Programです。

1/17/2023

トレーニングプログラムのレビュー:5/3/1 for Beginners / BBB / Building the Monolith


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムがきちんと動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・

初心者、初級者の用語の使い分けは、始めたてが初心者、少しトレーニングに慣れてきたら初級者と考えています。アプリでは、beginnerとnoviceがあるので、beginnerを初心者、noviceを初級者にしています。


今回レビューするプログラムは、5/3/1の3種類のバージョン、5/3/1 for Beginners / BBB / Building the Monolithです。

前提知識として、5/3/1の基礎部分は、


このようになっています。重量設定で参照するのは1RMではなくて、1RMの90%のTM(トレーニングマックス)です。この変数設定で、ベンチプレス、スクワット、デッドリフト、OHPを週1回ずつ行います。基礎部分に、どのように補助種目を加えるかで様々な5/3/1のバージョンが存在します。


1/14/2023

トレーニングプログラムのレビュー:GZCLP


Boostcampアプリに登録されている、バーベルトレーニングが軸のトレーニングプログラムをレビューしていきます。Boostcampについては以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

アプリでプログラムが動くのかは試していないです。○レップできたら重量アップなどのオートレギュレーション系は、実装が難しそうな感じがしますが・・・


今回レビューするプログラムは、GZCLPです。

1/10/2023

トレーニングプログラムのアプリの紹介(boostcamp)

 

素晴らしいアプリを見つけたので紹介します。

Boostcamp: Workout Plans & Log
https://www.boostcamp.app/programs

5/3/1(Jim Wendler)、TSA、Greg Nuckols、Alex Bromley、Jonnie Candito、Layne Norton、Mark Rippetoe、Eric Helmsなど多くの著名な人が作成したトレーニングプログラムが登録されています。パワーリフティング系、バーベルトレーニング系のプログラムが充実してるのですが、ボディビル系のプログラムもあってシュワちゃんのプログラムもあります。作成者が r/Fitness になっているのは、Redditで誰かが投稿したプログラムっぽいです。色々と登録されていて、こんなプログラムもあるんだ~と見ているだけでも面白いです

アプリに登録されているプログラムのレビューは、以下の記事にまとめてあります。

関連記事:トレーニングプログラムのレビューまとめ

1/04/2023

上腕三頭筋の筋肥大効果を調べた研究(オーバーヘッドvsプッシュダウン)

Triceps brachii hypertrophy is substantially greater after elbow extension training performed in the overhead versus neutral arm position
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17461391.2022.2100279



ケーブルマシンを使っての上腕三頭筋のトレーニングで、オーバーヘッドでのトライセップスエクステンションと、プッシュダウンでのトライセップスエクステンションでは、どちらが筋肥大効果が高いかを、上腕三頭筋長頭、内側頭、外側頭それぞれについて調べた研究です。

上腕三頭筋は長頭、内側頭、外側頭で構成されます。長頭は、肘と肩関節にまたがる二関節筋です。内側頭と外側頭は、肘関節のみの単関節です。

この研究は、被験者の左右の腕をランダムに各グループに振り分けているので、筋肥大の個人差の影響がないです。例えば、被験者Aは、右腕をオーバーヘッドでトライセップスエクステンション、左腕をプッシュダウンといったように振り分けています。

期間は12週間、被験者21名(各グループが21本の腕)、筋肉量の測定はMRIで行っています。筋肥大研究としての研究の質が高く、結果の信頼性が高いです。

被験者は、14名の男性、7名の女性、平均年齢は20代前半、少なくとも過去1年間はトレーニング歴なし。

一般的な上腕三頭筋の筋トレ方法と少し違うのは、肩の外転を防ぐために手首を回外した状態(アームカールと同じ握り)でトライセップスエクステンションしていることです。